PROGRAM
プログラム
東京・春・音楽祭
Spring Festival in Tokyo
《エレクトラ》(演奏会形式/字幕付)
"Elektra"(Concert Style/With Subtitles)
《厄勒克特拉》 (演奏会形式/日语字幕)
プログラム詳細
Detail
※この公演は終了しました。
日時・会場
2024年4月18日 [木] 19:00開演(18:00開場)
2024年4月21日 [日] 15:00開演(14:00開場)
東京文化会館 大ホール
曲目
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ
エレクトラ(ソプラノ):エレーナ・パンクラトヴァ
クリテムネストラ(メゾ・ソプラノ):藤村実穂子
クリソテミス(ソプラノ):アリソン・オークス
エギスト(テノール):シュテファン・リューガマー
オレスト(バス):ルネ・パーペ
第1の侍女(メゾ・ソプラノ):中島郁子
第2の侍女(メゾ・ソプラノ):小泉詠子
第3の侍女(メゾ・ソプラノ):清水華澄
第4の侍女/裾持ちの侍女(ソプラノ):竹多倫子
第5の侍女/側仕えの侍女(ソプラノ):木下美穂子
侍女の頭(ソプラノ):北原瑠美
オレストの養育者/年老いた従者(バス・バリトン):加藤宏隆
若い従者(テノール):糸賀修平
召使:新国立劇場合唱団
前川依子、岩本麻里
小酒部晶子、野田千恵子
立川かずさ、村山 舞
管弦楽:読売日本交響楽団
合唱:新国立劇場合唱団
合唱指揮:冨平恭平
曲目
R.シュトラウス:歌劇《エレクトラ》op.58(全1幕) [試聴]
上演時間:約1時間45分
タイムスケジュールはこちら
【試聴について】
[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。
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Date/Place
April 18 [Thu.], 2024 at 19:00(Door Open at 18:00)
April 21 [Sun.], 2024 at 15:00(Door Open at 14:00)
Tokyo Bunka Kaikan Main Hall
Cast
Conductor:Sebastian Weigle
Elektra(Soprano):Elena Pankratova
Klytämnestra(Mezzo-Soprano):Mihoko Fujimura
Chrysothemis(Soprano):Allison Oakes
Aegisth(Tenor):Stephan Rügamer
Orest(Bass):René Pape
First maid(Mezzo-Soprano):Ikuko Nakajima
Second maid(Mezzo-Soprano):Eiko Koizumi
Third maid(Mezzo-Soprano):Kasumi Shimizu
Fourth maid/Klytämnestra’s trainbearer(Soprano):Michiko Takeda
Fifth maid/Klytämnestra’s confidante(Soprano):Mihoko Kinoshita
Overseer(Soprano):Rumi Kitahara
Orest’s Guardian/Old Servant(Bass-baritone):Hirotaka Kato
Young Servant(Tenor):Shuhei Itoga
Servants:New National Theatre Chorus
Yoriko Maekawa, Mari Iwamoto
Akiko Osakabe, Chieko Noda
Kazusa Tachikawa, Mai Murayama
Orchestra:Yomiuri Nippon Symphony Orchestra
Chorus:New National Theatre Chorus
Chorus Master:Kyohei Tomihira
Program
R.Strauss:“Elektra” op.58
Approx. 1 hours 45 min.
チラシ(PDF)ダウンロード
FLyer(PDF)Download
チケット情報
Ticket
料金(税込)
S | A | B | C | D | E | U-25 | ネット席 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
¥25,500 | ¥21,500 | ¥17,500 | ¥14,000 | ¥10,500 | ¥7,500 | ¥3,000 | ¥1,200 |
Price(tax included)
S | A | B | C | D | E | U-25 | Live Streaming |
---|---|---|---|---|---|---|---|
¥25,500 | ¥21,500 | ¥17,500 | ¥14,000 | ¥10,500 | ¥7,500 | ¥3,000 | ¥1,200 |
来場チケット
●S席~E席
2023年11月11日[土]10:00
●U-25
2024年2月15日[木]12:00
※先行発売はございません。
※トリオ・チケットの取扱いはS~B席のみ。
※U-25スペシャル★は、4月18日[木]公演のみが対象です。
ネット席
- 2024年2月23日[金・祝] 12:00
ライブ配信のみとなります。会場で開催する公演と同時刻に、ご自身のPC・スマホ・タブレット画面にてご鑑賞いただけます。公演終了後のアーカイブ配信はございません。
ネット席の詳細はこちら
Streaming ticket
- February 23 [Fri.], 2024 at 12:00
Only Live-Streaming is available. You can enjoy the concert through your devices (e.g. computer). There is no archive streaming.
details of the LIVE-Streaming ticket
曲目解説
Song Commentary
曲目解説PDFダウンロード《エレクトラ》
文・広瀬大介(音楽学、音楽評論)
【ものがたりの前史】
ミケーネの王アガメムノンは、絶世の美女ヘレネの姉クリテムネストラを夫タンタロスから奪い、妻とした。娘イフィゲニア、エレクトラ、クリソテミス、そして息子オレストがいる。アガメムノンは、トロイアとの戦争が始まる前に、自分の失言がもとで女神アルテミスを怒らせ軍を進められず、神々の要求に従ってイフィゲニアを生贄とした。
アガメムノンを恨むクリテムネストラは、同じく王を恨むエギストを愛人とし、その助力を得て、帰国したアガメムノンを浴場で殺し、斧でその首を落とす。オレストはデルフォイでアポロンから神託を受け、復讐のためにいったん王宮を離れ、機会をうかがうのだった。エレクトラはそのままミケーネにとどまるが、王女らしい扱いを受けることはなく、虐げられた日々を送っている。
【あらすじ】
第1場 侍女の場面
屋敷の外をうろつくエレクトラの姿を認めた5人の侍女とその頭かしらが、それぞれにエレクトラとの確執を物語る。だが、虐げられるエレクトラへの同情を隠そうとしなかった、たったひとりの侍女が、他の侍女たちから袋だたきにされる。
(この世界が、今は亡きアガメムノンの血筋による愛憎劇であること、そしてその手の内で踊らされていることは、冒頭の暴力的な開始音〈D-A-F〉による、アガメムノンを示すモティーフで示される。この世界を支配しつつも舞台には登場しない偉大な人物の存在をほのめかす作劇手法は、この後も様々な形で用いられた。《ナクソス島のアリアドネ》における屋敷の主人、《影のない女》におけるカイコバートなど)
第2場 エレクトラのモノローグ
その後、エレクトラが「ただひとり」と嘆きながら登場。無残に殺された父親アガメムノンを悼み、その殺害の様子を物語り、いずれ復讐を遂げて、父の墓の前で勝利の踊りを踊ることを切々と誓う。
(冒頭に鳴り響くアガメムノンの三音モティーフ、エレクトラのモティーフが複雑に絡み合い、復讐の成就を願う主人公の姿を描く。このエレクトラ・モティーフは、変ニ長調とホ調の主和音をぶつけることによって生じる和音で描かれる。この組み合わせによって、「本来の自分」+「外的要因によって強いられた精神状況」というかたちによる音楽表現が試みられたと言えようか)
第3場 エレクトラ、クリソテミスの対話 I
エレクトラの妹クリソテミスが登場。姉とは異なり、父親の仇をとりたい、という気持ちは強くなく、それよりは結婚して子供を産んで育てたい、という普通の願望を物語る。だが、妹の願いをエレクトラは一顧だにしない。
(変ホ長調による、本作においてもっとも流麗な、オペラ・アリアと呼ぶにふさわしい聴かせどころのひとつ。アガメムノン=ニ短調、クリソテミス=変ホ長調、クリテムネストラ=ロ短調、エギスト=ヘ長調など、エレクトラ以外の登場人物は自身を表わす調を有している)
第4場 エレクトラ、クリテムネストラの対話
やがて、エレクトラの母クリテムネストラが廷臣を率いて登場し、クリソテミスは怖れてその場から立ち去る。母親は娘に、暗殺者の存在におびえるあまり、様々な生け贄を捧げてきたが、夜は悪夢で眠れない、と訴える。エレクトラが賢いことを知る母親は、普段は遠ざけて近寄ることのない娘に敢えて助言を求めるが、娘は「流されるべきはお前自身の血」と叫ぶばかり。怖れおののく母親のもとにもたらされた、とある「報せ」によって、クリテムネストラは謎の高笑いをあげ、エレクトラを不安に陥れながらその場を去っていく。
(冒頭のエレクトラの場面に続き、半音で隣り合う和音をぶつけ合うかたちの不協和音が多用され、聴き手にもっとも不安定な音楽をもたらす。エレクトラが母を追い詰める場面の最後では、復讐の成就を示すハ長調で終わるかと思いきや、それが願望であることを示す変ロ長調へと下行し、復讐の成就そのものはまだ先であることが示される。エレクトラ自身も3点ハ音、次いで2点変ロ音で力強く叫ぶ、作品中盤のクライマックス)
第5場 召使の対話、エレクトラ、クリソテミスの対話 II
やがてオレストがよその土地で亡くなった、という「報せ」を知ったクリソテミスが駆け込んでくる。エレクトラは容易に信じようとはしないが、召使二人がそのことを話すのを聞き、オレストの代わりに自らが復讐することを決意する。だが、クリソテミスは、母親を手にかける計画に自分も参加させようとするエレクトラに怖れをなし、その場から逃げ出す。
第6場 エレクトラ、オレストの対話
そこへ見知らぬ男がやってきて、オレストの死の様子を語ってきかせるが、エレクトラがあまりに嘆き悲しむため、自分こそが使者に身をやつして戻ってきたオレストであることを告げ、再会をよろこびあう。
(エレクトラが目の前の男がオレストであることに気づいた瞬間、冒頭から時折用いられてきた、家族の情愛を示す変イ長調のモティーフが爆発し、次いで本作唯一とも言うべき穏やかな音楽で、エレクトラがようやく得られた、つかの間の心の安らぎが描かれる)
第7場 クリテムネストラ、エギストの殺害、エレクトラの勝利の踊り
オレストは屋敷の中へ。やがて、屋敷内に響き渡るクリテムネストラの断末魔の叫び。屋敷に戻ったエギストは、オレストの死を報せるためにやってきた使者に会うため、屋敷内に入る。やがて、同じように叫び声を上げながらオレストの手にかかるエギスト。クリソテミスが戻り、ふたりが殺されたことをエレクトラに告げ、復讐の成就を喜びあう。エレクトラは興奮のあまり、人々を引き連れて勝利の踊りを踊るが、興奮が絶頂に達したエレクトラは地に崩れ落ちる。
(アガメムノン・モティーフが何度も鳴り響く中、崩れ落ちたエレクトラを示す変ホ短調の主和音が執拗に鳴らされる。クリソテミスのような幸せ(変ホ長調)を得られなかったエレクトラの死の場面が、同主調の変ホ短調で描かれる。エレクトラの宿命(死)を描いたこの調を、エレクトラ自身の調と呼ぶことも可能かもしれない)
※もともとの戯曲に「場」は示されていないが、本作は伝統的に7つの部分に分けて解説・分析されることが多く、本稿でもそれを踏襲する。
主催:東京・春・音楽祭実行委員会
共催:読売日本交響楽団
後援:ドイツ連邦共和国大使館、日本リヒャルト・シュトラウス協会
助成:公益財団法人 ローム ミュージック ファンデーション
効果音制作協力:劇団民藝
Organizer:Spring Festival in Tokyo Executive Committee
Co-presenter:Yomiuri Nippon Symphony Orchestra
Support:Embassy of the Federal Republic of Germany in Japan, Richard Strauss Gesellschaft Japan
Subsidized:Rohm Music Foundation
●記載の曲目は、当日の演奏順と異なる可能性がございます。
●未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
● ご来場の際、車椅子をご利用のお客様は東京・春・音楽祭実行委員会(03-5205-6443)までお問合せください。
● 急遽、公演内容や実施方法を変更、または公演を中止する可能性がございます。
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