SPRING FESTIVAL IN TOKYO

メッセージ

 絢爛たる黄金色の大きな木と化していた銀杏の葉が散り始めました。上野公園は、一日ごとに秋が深まり、冷たい冬を迎える準備をする季節となりました。桜の季節に花開く「東京・春・音楽祭」は、次の春に向けた準備が佳境をむかえる時期になります。今年の春、15年目を迎え、小さな区切りを終えた音楽祭は、将来に向かう可能性を広げながら、また、新しい一歩を踏み出しています。15周年では、指揮者のムーティさんと若い演奏家を育てていこうと、世界中から若い才能を募り、東京でのイタリア・オペラ・アカデミーを開始しました。また、バイロイト音楽祭と連携して、「子どものためのワーグナー」の上演を始めるなど、若い世代に音楽の遺産を残そうという試みも始まっています。その他、何年か経ったときに、新しい形として、プログラムに華を添えることになっていく企画もいくつか始めています。

 次の春のプログラムとしては、ワーグナー・シリーズはマレク・ヤノフスキ指揮《トリスタンとイゾルデ》リッカルド・ムーティ指揮《マクベス》、バイロイト音楽祭との提携による子どものためのワーグナー《トリスタンとイゾルデ》、ベートーヴェン生誕250年を記念する《ミサ・ソレムニス》、新しいシリーズとしてプッチーニのオペラのシリーズなど、過去、蓄積してきた試みを発展させるとともに、新しい様々な試みが始まる年になります。

 年ごとに充実させたいと努めてきた室内楽についても、皆様に新しい喜びを共有していただけるよう、プログラムの充実を図っています。

 ぜひ、「春の上野」を楽しみにしていただきたいと念願しています。

東京・春・音楽祭実行委員会
実行委員長 鈴木 幸一

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