PROGRAM
プログラム
東京・春・音楽祭
Spring Festival in Tokyo
The 20th Anniversary
The 20th Anniversary
ワーグナー『ニーベルングの指環』ガラ・コンサート
Wagner 'Der Ring des Nibelungen' Gala Concert
プログラム詳細
Detail
※この公演は終了しました。
日時・会場
2024年4月7日 [日] 15:00開演(14:00開場)
出演・曲目
舞台祝祭劇『ニーベルングの指環』より
序夜《ラインの黄金》より第4場「城へと歩む橋は……」〜 フィナーレ [試聴]
ヴォータン:マルクス・アイヒェ(バリトン)
フロー:岸浪愛学(テノール)
ローゲ:ヴィンセント・ヴォルフシュタイナー(テノール)
フリッカ:杉山由紀(メゾ・ソプラノ)
ヴォークリンデ:冨平安希子(ソプラノ)
ヴェルグンデ:秋本悠希(メソ・ソプラノ)
フロースヒルデ:金子美香(メゾ・ソプラノ)
第1日《ワルキューレ》より第1幕 第3場「父は誓った 俺がひと振りの剣を見出すと……」〜第1幕フィナーレ [試聴]
ジークムント:ヴィンセント・ヴォルフシュタイナー(テノール)
ジークリンデ:エレーナ・パンクラトヴァ(ソプラノ)
第2日《ジークフリート》より第2幕「森のささやき」〜フィナーレ
第2場「あいつが父親でないとは うれしくてたまらない」―森のささやき [試聴]
第3場「親切な小鳥よ 教えてくれ……」〜第2幕フィナーレ [試聴]
ジークフリート:ヴィンセント・ヴォルフシュタイナー(テノール)
森の鳥:中畑有美子(ソプラノ)
第3日《神々の黄昏》より第3幕 第3場ブリュンヒルデの自己犠牲「わが前に 硬い薪を積み上げよ……」 [試聴]
ブリュンヒルデ:エレーナ・パンクラトヴァ(ソプラノ)
指揮:マレク・ヤノフスキ
管弦楽:NHK交響楽団(ゲスト・コンサートマスター:ウォルフガング・ヘントリヒ)
音楽コーチ:トーマス・ラウスマン
タイムスケジュールはこちら
【試聴について】
[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。
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Date/Place
April 7 [Sun.], 2024 at 15:00(Door Open at 14:00)
Artists/Program
“Der Ring des Nibelungen”
Vorabend “Das Rheingold”
Scene IV “Zur Burg führt die Brücke” – Finale
Wotan:Markus Eiche(Baritone)
Froh:Aigaku Kishinami(Tenor)
Loge:Vincent Wolfsteiner(Tenor)
Fricka:Yuki Sugiyama(Mezzo-soprano)
Woglinde:Akiko Tomihira(Soprano)
Wellgunde:Yuki Akimoto(Mezzo-soprano)
Flosshilde:Mika Kaneko(Mezzo-soprano)
Erster Tag “Die Walküre” Act I
Scene III “Ein Schwert verhiess mir der Vater” – Act I Finale
Siegmund:Vincent Wolfsteiner(Tenor)
Sieglinde:Elena Pankratova(Soprano)
Zweiter Tag “Siegfried” Act II
Scene II “Dass der mein Vater nicht ist” – Waldweben
Scene III “Freundliches Vöglein, dich frage ich nun’ – Act Ⅱ Finale
Siegfried:Vincent Wolfsteiner(Tenor)
Stimme des Waldvögels:Yumiko Nakahata(Soprano)
Dritter Tag “Götterdämmerung” Act III
Scene III “Starke Scheite schichtet mir dort …”
Brünnhilde:Elena Pankratova(Soprano)
Conductor:Marek Janowski
Orchestra:NHK Symphony Orchestra, Tokyo(Guest Concertmaster:Wolfgang Hentrich)
Musical Preparation:Thomas Lausmann
チラシ(PDF)ダウンロード
FLyer(PDF)Download
チケット情報
Ticket
料金(税込)
S | A | B | C | D | E | U-25 | ネット席 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
¥16,500 | ¥14,500 | ¥12,500 | ¥10,500 | ¥8,500 | ¥6,500 | ¥3,000 | ¥1,200 |
Price(tax included)
S | A | B | C | D | E | U-25 | Live Streaming |
---|---|---|---|---|---|---|---|
¥16,500 | ¥14,500 | ¥12,500 | ¥10,500 | ¥8,500 | ¥6,500 | ¥3,000 | ¥1,200 |
来場チケット
発売スケジュール
●S席~E席
2023年11月11日[土]10:00
●U-25
2024年2月15日[木]12:00
※先行発売はございません。
※「チケットれすQ」は予定枚数に達した為、取扱い終了となりました。
※トリオ・チケットの取扱いはS~B席のみ。
ネット席
発売スケジュール
- 2024年2月23日[金・祝] 12:00
ライブ配信のみとなります。会場で開催する公演と同時刻に、ご自身のPC・スマホ・タブレット画面にてご鑑賞いただけます。公演終了後のアーカイブ配信はございません。
ネット席の詳細はこちら
Admission ticket
Release Schedule
November 11 [Sat.], 2023 at 10:00
Streaming ticket
Release Schedule
- February 23 [Fri.], 2024 at 12:00
Only Live-Streaming is available. You can enjoy the concert through your devices (e.g. computer). There is no archive streaming.
details of the LIVE-Streaming ticket
曲目解説
Song Commentary
曲目解説PDFダウンロードワーグナー『ニーベルングの指環』ガラ・コンサート
文・広瀬大介(音楽学、音楽評論)
《ラインの黄金》
幕が上がる前の前史:
『ニーベルングの指環』の世界は、神々の住む天界、巨人族や人間、ライン川の底に暮らす乙女たちが生きる地上、そしてニーベルング族、あるいは地母神エルダやその娘たちノルンがいる地底から成る。神々に君臨する主神ヴォータンは、片方の眼を失う代償を払って女神フリッカを手に入れ、さらにトネリコの木の枝を折って槍の柄を作る。ヴォータンはこの槍に世界の掟を刻み、その支配者となった。ヴォータンは天界に神々が住まうための立派な城を築こうとし、地上に住む巨人族にその建設を命じる。その報酬としてヴォータンが巨人に約束したのは、永遠の若さを保つことのできるリンゴを栽培できる美の神フライアであった。
第1場:
ライン川の底。( ♪ 世界生成の様子を描写する変ホ長調の主和音によるライン川のモティーフ。バルカローレ・舟歌風の伴奏)ライン川の黄金を守る三人の乙女たち。地底に棲むニーベルング族の醜い小人アルベリヒの下心を早々に見抜いた三人は、いいように翻弄する。やがて黄金に光が当たり、三人はその黄金を褒め称える歌を歌う。女性との真実の愛を断念したものだけが、この黄金を手に入れ、世界を支配する力を得ることができる、という事実をアルベリヒに教える( ♪ 黄金、指環のモティーフなど、この場面で登場するモティーフの多くは、冒頭のライン川のモティーフを音楽的に変奏したもの)。アルベリヒは愛を諦め、権力を手に入れると叫び、この黄金を奪い取って逃げ去る。
第2場:
神々の住まう天界。夜明け。新築成った城が、その偉容を現す( ♪ 幕切れに「ヴァルハラ」と名付けられる城を描くライトモティーフは、バロック時代の宮廷で愛好された、荘重な三拍子の舞曲サラバンド風の音楽で伴奏される)。大神ヴォータンは満足げだが、妻フリッカは建設主の巨人族二人に支払うべき対価を美の神フライアとしてしまったことに不安を抱く。巨人族のファーゾルトとファフナーは、対価を約束通りに支払おうとしないヴォータンに怒る。雷神ドンナーと歓びの神フローが割って入るも、事態の解決には至らず、巨人はフライアを強引に連れ帰ろうとする。
そこへ、火の神ローゲが登場。ラインの水底でアルベリヒによって奪われた黄金は指環にされ、ニーベルング族の支配者となって、神々の住まう世界までをうかがう勢いと語る。ヴォータンは自らの権力が脅かされることを怖れると同時に、アルベリヒがその指環の力を使って生み出す財宝、そして指環そのものを手に入れてやろうと思いを巡らす。巨人も、永遠の若さ(フライアのリンゴ)と世界を支配できる権力を秤にかけ、対価の変更に応じるものの、フライアを人質としてその場から連れ去る。フライアがいなくなったためにリンゴを口にできず、突然力を失う神々。ヴォータンだけは力を振り絞り、ローゲとともに、アルベリヒから指環を奪うため、地底の世界へと降りていく( ♪ 間奏曲では実際の
第3場:
ニーベルング族の住まう地底。アルベリヒはニーベルング族に地下鉱脈を掘らせ、黄金を精製し、巨万の富を得ていた。アルベリヒは、鍛冶仕事を生業とする弟ミーメを虐げ、自身の姿を隠すことのできる兜を作らせ、ますます増長する。アルベリヒの姿が見えぬ間に、いかに自分たちが虐げられているかを延々と嘆くミーメ。
アルベリヒが戻る気配を察し、ミーメは慌てて姿を消す。アルベリヒはヴォータンとローゲの突然の訪問に強く警戒するが、鍛冶仕事に欠かせぬ火を司る神ローゲの問いには、渋々答えねばならない。ローゲは言葉巧みに、アルベリヒがいずれ巨万の富と指環の魔力を元手に、神々をたおし、世界を支配してやろうという野望を抱いていることを聞き出す。ローゲはとっさに、アルベリヒを騙して捕まえてやろう、というアイディアを思いつく。ミーメが作った隠れ兜の効果を疑って見せ、はじめは大蛇に、次に蛙へとアルベリヒを変身させる。ローゲはヴォータンに目配せし、蛙に変身したアルベリヒを難なく捕まえ、地底から引きずり出す。( ♪ 第2場最後と同様に
第4場:
行きに来た道を引き返す神々。捕まえたアルベリヒにヴォータンが要求するのは、それまでに掘り出した財宝の数々と、その指に光る指環。全力で抵抗するアルベリヒを押さえつけ、その指から指環をねじり取る。何もかも奪われ、叫び声をあげたアルベリヒは、指環を持つものに死をもたらせ、と呪いをかけ、地底の世界へと戻っていく。
フライアを連れて戻った巨人は、フライアの姿が見えなくなるまで財宝を積み上げるよう要求し、アルベリヒの財宝はすべて巨人のものとなる。だが、わずかに残った隙間からフライアの瞳が見える、と嘆くファーゾルト。ファフナーは、ヴォータンが指にはめる指環も渡すよう迫るが、何があっても渡さない、と言い張るヴォータン。
すると世界が突然暗闇に包まれ、地底の奥深くに住まう大地の女神、世界の来し方行く末を知るエルダが登場する。呆然と立ち尽くすヴォータンに対し、指環を今すぐに手放し、災いを未然に防げと迫る。さらにその預言を聞こうとするヴォータンを遮るように、エルダは地底へと戻る。ヴォータンは考えた末、巨人に指環を与えると、兄弟は指環を巡って争い、ファフナーはファーゾルトを殴り殺す。験直しに、ドンナーはその場に立ちこめた雲を集め、稲妻を起こす。晴れ間ののぞいた先に輝くヴァルハラ城に入るため、虹の橋を架けるフロー。妻フリッカとともに入場するヴォータンと神々だが、ローゲはその仲間に加わらず、やがてやってくる神々の没落に思いを馳せる (♪ ここで剣のモティーフが初めて登場し、ヴォータンが自らの息のかかった人間族をもちいて指環を取り戻す、というアイディアを思い付いたことが暗示される)。遠くからは奪われた黄金を返してほしい、という、ラインの乙女たちの嘆きが聞こえる( ♪ 「ヴァルハラ城への神々の入城」と称して、独立して演奏されることも多い壮大な幕切れ。総譜では6台のハープが指定されている)。
《ワルキューレ》
《ラインの黄金》から《ワルキューレ》に至るまでの前史:
エルダによる預言の数々が的中したことに驚いたヴォータンは、地底までエルダを追いかけて強引に関係を結び、ブリュンヒルデを筆頭とする9人の娘をもうける。ヴォータンはこの娘たち・ワルキューレ(戦乙女)に、命尽きた英雄たちをヴァルハラ城へと連れてこさせる。この英雄たちに城を守らせ、将来のアルベリヒの反撃から自らの城を守ろうと考えたのである。
またヴォータンは、巨人たちに奪われた指環を奪い返すため、人間族に自分と血のつながった英雄を生み出し、その英雄が指環の持ち主となって神々と共存する、という案を考えつく。狼の姿となって地上に降りたヴォータンは、ヴェルゼと名乗り、人間の女に双子の兄妹を産ませ、その血族をヴェルズングと名付ける。だが、その兄と妹は戦いで生き別れとなり、妹はナイディング族のフンディングと結婚させられる。
放浪する兄は、結婚を強要されている(妹とは別の)娘を救ってやろうと、その男たちを殺してしまうが、生き残った一族によって娘も殺され、兄はその場を逃れる。フンディングはこの復讐に呼ばれ、その場に駆けつけるが、すでに犯人はその場を逃げ去っていた。
第1幕:
フンディングの家。逃げてきた男は、一軒の家へと転がり込む。家に暮らす女は、男を警戒しながらも水と酒を与える。お互いの姿を認め合ったふたりは、熱い眼差しで互いを見つめ合う。( ♪ 独奏チェロが主導する、室内楽的で甘美な音楽)
そこへフンディングが帰宅。訪れた男が、自らの妻によく似ていることに内心驚きつつも、一夜の宿を貸すからには、自分が何者かを名乗るよう迫る。やがて自らの冒険を語る目の前の男が、先ほどまで討ち果たさんとして探し回っていた男であることに気づく。フンディングは「武器を持たずに逃げ込んだ男には一夜の宿を貸すという仲間の掟に従うが、明日は勝負せよ」と伝え、部屋に鍵をかけてその場を立ち去る。
男は、昔父親が、万策尽きた時にはきっと剣が与えられるだろう、と約束していたことを思い出す。( ♪ 父親の名前「ヴェルゼ」を二度叫ぶ箇所は、同役の聴かせどころのひとつ) 月明かりに照らされて、トネリコの木に刺さった剣が光るが、何が光っているのかはわからない。
やがてフンディングの妻が戻る。驚く男に対し、妻は「フンディングの寝酒には眠り薬を入れた。この日が来るのをずっと待っていた。自分を解き放ってほしい」と熱く訴える。扉が開き、月明かりとともに春の訪れを感じるふたり。( ♪ 「春の嵐は過ぎ去り」) 語り合ううちに、互いが生き別れになった兄と妹であることを悟る。兄は自らをジークムントと名付け、妹も自らをジークリンデと命名。ジークムントはトネリコの木から、ノートゥングと命名した剣を引き抜き、ジークリンデと結ばれる。
第2幕:
( ♪ 第2幕冒頭の音楽は、フンディングの館からの兄妹の逃避行。後にふたりが登場する場面でも再現される) 岩山。ヴォータンはブリュンヒルデに、ジークムントの勝利を支援するように命じる。
羊が引く車に乗ったフリッカが登場。( ♪ オーボエの音色が、喘ぐ羊の様子を描写) 妻を奪われたフンディングに願をかけられたため、その味方をするようヴォータンに迫る。兄と妹が関係を結んだこと自体、結婚の神フリッカには堪えられない。ヴォータンは、ジークムントを斃すことに無理矢理同意させられる。
深い絶望感にとらわれるヴォータンはエルダとの邂逅、ブリュンヒルデの生い立ちなどを娘に語り、自分の計画が無に帰すならば、いまや望むのは「世界の終焉」と叫ぶ。驚いたブリュンヒルデは、何とか父を翻意させようとするが、ワルキューレは自分の手足となって動けばよい、と考えるヴォータンの逆鱗に触れる。
フンディングの館から逃れてきた兄妹。疲労の限界に達したジークリンデは、その場で倒れてしまう。ブリュンヒルデはジークムントに対し、ワルキューレの姿を見た人間は死なねばならないが、ジークリンデはまだこの世で生きねばならない、と告げる。無情な神々の決定をなじるジークムントの必死の訴えに、ブリュンヒルデも心を動かされ、父親の意に逆らうことを決意。
ジークリンデがひとり目覚めると、遠くでジークムントとフンディングが戦っている。ヴォータンが現れ、ジークムントのふるう剣ノートゥングを砕き、フンディングはジークムントを深々と刺し貫く。( ♪ ジークムント殺害時の音楽は、後に《神々の黄昏》「ジークフリートの葬送行進曲」で再現され、ヴェルズングの終焉を描く) 絶望で倒れるジークリンデをブリュンヒルデは助けつつ、ノートゥングの破片を拾い、その場を離れる。フンディングに死を与えたヴォータンは、娘ブリュンヒルデの背信に激怒し、その後を追いかける。
第3幕:
第2幕とは異なる岩山。ワルキューレたちは戦死した英雄たちを、ヴァルハラ城に連れて行く前にいったんここに集めている。( ♪ 『指環』全曲においてもっとも有名な「ワルキューレの騎行」) そこへ、ブリュンヒルデがジークリンデを連れて逃げてくる。絶望に駆られたジークリンデは、自ら死を選ぼうとするが、その胎内にジークムントとの新しい命が宿っていることを告げられると、俄然生きる気力を取り戻す。ブリュンヒルデはジークリンデにノートゥングの破片を、そして、やがて生まれる子供に「ジークフリート」という名を与え、東の森へと逃がす。( ♪ ジークリンデが歌う救済のモティーフは、全曲の中でほとんど登場しないが、《神々の黄昏》の最後の大団円に至ってようやく登場する、もっとも重要なモティーフのひとつ)
追いついたヴォータンは、ブリュンヒルデの数々の罪状を並べ立て、ブリュンヒルデの神性を剥奪し、通りすがりの男のものになる、という罰を与える。父の激しい怒りの前に逃げ去るワルキューレたち。とはいえ、ヴォータンは、みずからの本当の意向に従ったブリュンヒルデに、父としての愛情を抑えきれない。娘の必死の懇願に折れ、「ブリュンヒルデを得るものは、この世でもっとも強い男」たるよう、炎の壁で娘を守ることを決意。( ♪ 当然この箇所には、その実体たるジークフリートのモティーフが充てられる) ヴォータンはブリュンヒルデの眼に口づけて眠らせ、火の神ローゲを呼び出して、岩山の周りを炎で包む。「我が槍の穂を怖れる者、この火を超えることなかれ!」と宣言し、自らの権力の黄昏を予感しつつ、ヴォータンは岩山を立ち去る。( ♪ 槍、まどろみ、ローゲ、ジークフリートのモティーフが重なり合う幕切れは、精緻にして美しい、ワーグナー随一の名旋律)
《ジークフリート》
《ワルキューレ》から《ジークフリート》に至るまでの前史
みずからの意に従わぬ娘ブリュンヒルデを罰したヴォータンの怒りから身を隠すように、ジークリンデは、亡き夫ジークムントの二つに折れた名剣ノートゥングを携え、ジークムントとの子どもを腹に宿したまま、ヴォータンの権力が及ばぬ森へと逃れた。傷ついたジークリンデを森の中で発見したのは、かつてニーベルング族を支配していたアルベリヒの弟、鍛冶屋のミーメ。ミーメはジークリンデをナイトヘーレ(妬みの洞窟)へと連れ帰る。
やがてジークリンデは月満ちて息子を産むが、みずからを逃がすために盾となったブリュンヒルデから与えられた名前「ジークフリート」をミーメに言い残して息絶える。ミーメはこのジークフリートが勇者ヴェルズング族の血を引くことを心得ており、将来的に指環を大蛇から奪わせ、それを横取りしようと考える。ヴォータンは愛娘ブリュンヒルデを長い眠りにつかせた後、世間が自分の思惑通りの展開を見せるかどうかを見極めるため、さすらい人となって放浪の旅に出る。
第1幕:森の中の岩屋
不吉な雰囲気を漂わせる前奏曲( ♪ 《ワルキューレ》では純粋なハ長調で描写されていた剣の動機は、そのままの形で出てくるものの、和声は変ロ短調のまま。不協和な音が忍び込み、剣が本来のありようでないことを暗示する)。ミーメは大蛇(巨人ファーフナーが変身している)が持つ指環を、ジークフリートに奪わせようとしているが、大蛇を倒すために必要な名剣ノートゥングを、自分の技術(はんだで折れた破片をつなぎ合わせる)では元通りにすることができない。外で遊んできたジークフリートが帰宅。ミーメはノートゥングを慌てて隠し、別の剣を渡すが、ジークフリートの怪力であっさりと叩き折られてしまう。育ての親たる自分に感謝の気持ちを表さないジークフリートに、ミーメは哀れみを乞うような「養育の歌」を歌う( ♪ わざと単調に構成されており、ジークフリートだけでなく観客も退屈さを催すように(!)計算されている)。ジークフリートは、普通父と子は姿が似るはずなのに、どうして自分とミーメは似ていないのかと迫り、自分がミーメの実の子ではないことを白状させる。本当の父の形見であるノートゥングのことを知るに及び、その剣を鍛えろとミーメに迫り、ふたたび外へと向かう。
入れ違いに暖炉のそばで休息を求めるさすらい人がやってくる。その風貌から神々の長ヴォータンであることはミーメにも一目瞭然で、何とか追い返そうと冷たくあしらう。さすらい人は自分の「首」を賭け、ミーメが出す三つの問いに答えようと提案。ミーメは、地底・地上・天上に住まう種族の名を訊き、さすらい人はそれぞれにニーベルング族、巨人族、神々と正解を出す( ♪ 答える際の開始音が半音ずつ上がる)。代わってさすらい人が出す問いは、ヴォータンの愛した種族、その種族にヴォータンが与えた剣の名前。ミーメはいずれもヴェルズング族、ノートゥングと答えを出すが、ではそのノートゥングを再び鍛えられるのは誰か、と問われ、ミーメはパニック状態に。さすらい人は「怖れを知らぬもの」が剣を鍛えられる、という謎めいた答えを与え、ミーメの命はそのものに預けようと言い残し、その場を去る。
一人取り残されたミーメは林の中で燃える炎の幻覚に怯える( ♪ ミーメが抱く怖れの感情と、炎・ローゲのモティーフがここで結びつけられる)。やがて戻ってきたジークフリートに、ミーメはその怖れを教えようとするが、いっこうに要領を得ない。「怖れを知らぬ」ジークフリート( ♪ ブリュンヒルデの「まどろみの動機」が登場し、「怖れ」を学ぶ相手がミーメや大蛇ではなく、ブリュンヒルデであることを暗示)は業を煮やし、ついに自ら剣を鍛え始める。やすりで剣を粉々にし、炎でその粉を溶かし、新たに剣を鍛える様子を横目で見ながら、ミーメは大蛇を倒した後のジークフリートを毒殺するための薬を調合し始める。ジークフリートは剣を完成させ、鉄床を二つにたたき割って、その驚くべき切れ味を見せつける( ♪ (1)剣の破片を粉々にする「仕事の動機」、(2)鉄粉を溶かす「ノートゥングの動機」+「溶解の歌」、(3)鉄片を鍛え、冷やし、剣に仕上げる「鍛冶の歌」)。
第2幕:深い森の中
大蛇の住まう洞窟の前で、指環を奪還すべくその動向をうかがい続けるアルベリヒのもとに、さすらい人が登場。ヴォータンだと一目で見破ったアルベリヒは積年の恨みを爆発させるが、さすらい人は、「ミーメとジークフリートがやってきて大蛇( ♪ ファーフナーの変身している姿であることが、巨人の動機によって示される)を倒そうとしているので、大蛇にあらかじめ教え、その礼に指環をせしめてはどうか」などという助言まで与え、アルベリヒを驚かす。アルベリヒによる大蛇への説得は不調に終わるが、指環への執着をあらためて顕わにする。
ここで「怖れ」を学ぶことができる、と、ミーメに連れられてやってきたジークフリートは、ミーメを早々に追い払う。一人きりで森の小鳥の声に耳を澄ませ、葦笛で会話を試みるがうまくいかず( ♪ 寸詰まりなオーボエの音)、角笛で仲間を呼び寄せようと吹き鳴らし、眠る大蛇のほうを起こしてしまう。大蛇はジークフリートを丸呑みしようとする。ジークフリートは大蛇の心臓に首尾よくノートゥングを突き立てる。なぜ自分を呑もうとしたのか、ジークフリートは大蛇の来歴を訊ねるが、要領を得ぬまま大蛇・ファーフナーは息絶える。剣を引き抜いた際の返り血を口に含むと、突然さっきは聴き取れなかった小鳥の言葉を解せるようになり、その助言に従って洞窟へ降りていく。
アルベリヒ、ミーメ兄弟が、洞窟の前で鉢合わせし、指環を巡って醜い争いを繰り広げる。やがてジークフリートが、小鳥の言葉に従って隠れ兜と指環を持って帰ってきたことに二人は驚愕。ミーメはジークフリートに近づき、指環をせしめるために騙して毒薬を飲ませようとする。ジークフリートはミーメの本心が聴こえてしまうことに耐えられず( ♪ 小鳥の動機によって伴奏されることで、小鳥がミーメの本心を教えてくれていることを暗示する)、ついにミーメを手にかける。嫌っていたとはいえ、育ての親を殺してしまった罪悪感に苛まれ、この後どうするべきか思い悩んでいると、森の小鳥が再び現れ、岩山の頂上で最強の勇者を待つ花嫁がいることを告げる。ジークフリートは喜び勇み、その岩山へ向かって旅に出る。
第3幕:第1・2場《ワルキューレ》第3幕に登場した岩山の麓、第3場:岩山の頂上
さすらい人は今後の世界の展望を訊くため、地底深く眠るエルダを起こし、その託宣を求める。エルダはさすらい人自身が生んだ世の矛盾(ブリュンヒルデに反抗を教えながら、その反抗した娘を罰した)の顛末を聞くが、それを理解できずに困惑する。さすらい人は神々の世界の没落を望み、世界を統べる役割をジークフリートに譲るのだ、と宣言。自らの叡智が役に立たないことを悟るエルダは、静かに地底へと戻る。
森の小鳥の導きでやってきたジークフリートは、初めて出会うさすらい人の正体を(アルベリヒやミーメのようには)見抜けない。自分が大蛇を殺し、指環を得て、岩山の女性に求婚しに行くことを無邪気に物語るジークフリート。さすらい人は神としての威厳を見せようと、岩山へ行く道を塞ごうと試みるが、自身の槍をノートゥングで叩き折られ、諦めとも、安堵ともつかぬ調子でその場を離れる( ♪ 神々の権力を他者に強いる、トロンボーンの威圧的な下降音型による契約(=槍)の動機は、エルダとの会話で歪み、ジークフリートに槍を叩き折られた後で完全にその効力を失う)。一方のジークフリートは意気揚々と、岩山の周りで燃えさかる炎をものともせずに駆け上る。
岩山の頂上で、鎧に守られた女がひとり横たわり、眠っている。それが誰かを知らないジークフリートは、鎧を結ぶ鎖を剣で断ち切る。鎧をとると、横たわる人間が女性であることを知り、初めて「怖れ」を覚える。怯えながらもその女性に口づけると、女ははじめて目を覚ます。目の前にいる勇者がジークフリートであることを知ったブリュンヒルデは、ヴォータンに願った希望(最強の勇者だけが自分に求婚できるようにする)が叶えられたことを喜ぶ。その一方で、いまや神としての力を失い、ただの弱い女になってしまったことに不安を抱き、ジークフリートの求愛を拒もうとする( ♪ 『ジークフリート牧歌』の冒頭主題となったモティーフがここで登場)。だが、次第にブリュンヒルデはジークフリートの情熱に屈し、高らかに「晴れ晴れとした死」の日を歌い上げ、彼との愛におぼれる。
《神々の黄昏》
序幕
エルダの娘である三人のノルンたちが、世界の運命を司る綱を編みながら、世の中の来し方行く末を物語る( ♪序幕冒頭の管楽器によるコラール風の楽想は、《ジークフリート》第3幕で用いられたブリュンヒルデの目覚めのモティーフだが、半音低い変ホ短調の曇った響きに「黄昏」が感じられる)。ヴォータンがトネリコの木から作った槍で世界を統べていたが、ジークフリートがその槍を折ってしまったため、ヴォータンは勇士たちにトネリコの木を切らせ、薪としてヴァルハル城の周りに積み上げさせた。やがて神々が滅びる日、その薪に火がつけられるだろう、という預言を歌う中、紡ぐ綱が切れてしまう。世界の終焉を感じつつ、地下へと戻るノルンたち。
ブリュンヒルデの岩山。ジークフリートは、新たな冒険へと旅立とうとしている。自らの愛の証に、愛馬グラーネを贈るブリュンヒルデ。その返礼に、ジークフリートは大蛇との戦いで勝ち得た指環を贈る。互いの無事を祈りあいながら、ジークフリートは船で旅立つ( ♪「ジークフリートのラインの旅」。途切れずにそのまま第1幕へ続く)。
第1幕
第1・2場:ギービフンク館の広間
ライン川沿いを支配するギービフンク家の当主グンターは、異父弟ハーゲンに、自分たちの名声が充分に行き届いているかを尋ねる(グンターとグートルーネを産んだグリムヒルデは、愛を断念したアルベリヒに財宝の力で手籠めにされ、ハーゲンを産んだ)。ハーゲンは、最強の勇士ジークフリートを妹グートルーネの美貌で惑わし、炎の先に住むブリュンヒルデを連れてこさせ、グンターの妻にすることを提案。ライン川を下るジークフリートにハーゲンは声をかけ、館へと招待する( ♪威嚇するように鳴り響く呪いのモティーフ)。
ジークフリートとグンターはすぐに意気投合。グートルーネが薬酒を持ってジークフリートに薦め、最初の一口をブリュンヒルデに捧げる、と誓ってから飲み干す。効き目はすぐに現れ、ジークフリートは完全にブリュンヒルデのことを忘れ、目の前にいるグートルーネに夢中になる。グートルーネを娶るため、グンターのためにブリュンヒルデを連れてくることを約束し、ふたりは義兄弟の契りを結び、岩山へと向かう。館に残ったハーゲンは、いずれはニーベルング族の指環を手に入れると、内に秘めた野望をむき出しにする。
第3場:ブリュンヒルデのいる岩山
留守をまもっていると、ヴァルハルからヴァルキューレの一人、ヴァルトラウテがやって来て、折れた槍を携えて戻ってきた意気消沈のヴォータンが、神々の世界の終焉を待ち望んでいることを語る。ヴォータンが「ブリュンヒルデが持っている指環をラインの娘たちに返せば、この世界は救われる」とつぶやいたのを聴いたヴァルトラウテは、姉にその指環を返すよう懇願するが、ブリュンヒルデは愛の証としてもらった指環を決して手放そうとしない。絶望しながら天上の世界へと帰るヴァルトラウテ。やがて夜が近づき、炎が燃えさかるが、グンターの登場に呆然(隠れ頭巾の魔力で姿を変えたジークフリート)。ブリュンヒルデは精一杯の抵抗を見せるが、指環も奪われてしまう( ♪ト書きに「女の虚ろな視線が、ジークフリートの眼と交差する」とある箇所には、ブリュンヒルデの愛の動機が一瞬顔をのぞかせる)。ブリュンヒルデがその場を去った後、ジークフリートは頭巾をとって本来の姿に戻り、グンターへの信義を貫くため、自らと女との間を隔てよ、と名剣ノートゥングに願をかける。
第2幕
ギービフンク館前の川の岸辺
館を守っているハーゲンの夢枕にアルベリヒが現れ、必ずジークフリートが持っている指環を取り返せと、ハーゲンに発破をかける。夜が明けるとジークフリートが一足先に館へと帰還し、昨晩の冒険の様子を物語る。ハーゲンは館の家臣と軍を招集。グンターに危機が迫ったかと慌てる家臣たちは、ハーゲンが告げる結婚の報せに歓びを爆発させる( ♪全力で歌うハーゲンと共に鳴らされるシュティーアホルン(角笛)は、ハーゲンの持つハ音、舞台左の変二音、舞台右の二音がほぼ同時に鳴らされ、荒々しく原始的な音で聴き手を圧倒する)。
グンターが打ちひしがれたブリュンヒルデを連れて帰る。ふたりを声高に称える家臣たち。その場にグートルーネと共にいるジークフリートの姿を見つけたブリュンヒルデは愕然とする。しかも、前日にグンターに与えたはずの指環を持っている事に気づき、炎を越えてやってきたのが姿を変えたジークフリートであったことを悟り、激怒する。指環がもとから自分のものであると立証できないジークフリートは、やむなくハーゲンの槍に自らの潔白を誓うが、ブリュンヒルデも同じ槍で裏切り者に死を与えよと誓う( ♪ブリュンヒルデがジークフリートを問い詰める場面では、ジークフリートの答えが、つねに忘却の動機にまとわりつかれ、その答えが薬酒の効果によることが暗示される)。
ハーゲンはブリュンヒルデから、ジークフリートの弱点は背中であるという事実を聞き出す。名声が傷つけられたと嘆くグンターに対しては「ジークフリートを殺して指環を奪え」と唆す。ブリュンヒルデはジークフリートがグートルーネの魅力に惑わされたに違いないと叫び、三者三様にジークフリートの殺害を誓う。
第3幕
第1・2場:ライン河畔
ラインの乙女たちの「失われた黄金を返して欲しい」という歌が響く。迷い込んできたジークフリートに、手にしている指環を返せと迫り、ケチと罵られたジークフリートはその気になるが、指環の呪いで命が危ないと脅かされると、脅しには屈しないと前言を撤回。乙女たちはいずれ自分たちの元に戻ると意に介さず、水底へ戻っていく。
グンター、ハーゲンが率いる狩りの集団が到着。ジークフリートの殺害に気もそぞろなグンターを励ますべく、ジークフリートは自分の昔話を語って聴かせる。物語が中途まで進んだところで、ハーゲンは記憶が甦る薬酒をジークフリートに飲ませ、その真相を語らせる。驚くグンターと男たちを尻目に、ハーゲンはジークフリートの弱点である背中に槍を突き立てる。ブリュンヒルデに思いを馳せながら息絶えるジークフリート。家臣はジークフリートの亡骸を館へと運ぶ( ♪《ジークフリートの葬送行進曲》。《ワルキューレ》から登場したヴェルズング(ジークムント)に関連のあるモティーフが、沈痛な雰囲気の中で総動員される、全曲中随一のクライマックス)。
第3場:ギービフンク館
グートルーネはひとり不安に怯えながら、夫の帰りを待ちわびるが、背中を刺されて息絶えたジークフリートの変わり果てた姿に嘆き悲しむ。ハーゲンは平然と指環を要求し、一騎打ちの末にグンターを斃してしまう。事の真相をラインの乙女たちから聞き及んだブリュンヒルデは、ジークフリートの亡骸から指環を抜き取り、愛馬グラーネと共にギービフングの館を焼く炎の中へ躍り込む。炎は勢いを増してヴァルハルにまで届き、城も焼け落ちる。ハーゲンはラインの流れに溺れ、指環の呪いは清められる。後に残された男女が、燃える炎を眺め、新しく始まる世界に思いを馳せる( ♪全てを押し流す洪水の後で朗々と鳴り響くモティーフは、《ワルキューレ》でジークリンデが森へと逃げる直前に歌いあげた「愛の救済の動機」)。
主催:東京・春・音楽祭実行委員会
共催:NHK交響楽団
後援:ドイツ連邦共和国大使館、日本ワーグナー協会
Organizer:Spring Festival in Tokyo Executive Committee
Co-presenter:NHK Symphony Orchestra, Tokyo
Support:Embassy of the Federal Republic of Germany in Japan, Richard-Wagner-Gesellschaft Japan
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