PROGRAM
プログラム
東京・春・音楽祭
Spring Festival in Tokyo
東京春祭ディスカヴァリー・シリーズ vol.9
Tokyo-HARUSAI Discovery Series vol.9
Tokyo-HARUSAI Discovery Series vol.9
ボフスラフ・マルティヌー
Bohuslav Martinů
Bohuslav Martinů
プログラム詳細
Detail
※この公演は終了しました。
日時・会場
東京文化会館 小ホール
Date / Place
Tokyo Bunka Kaikan, Recital Hall
Date / Place
Tokyo Bunka Kaikan, Recital Hall
出演
ヴァイオリン:小林壱成、倉冨亮太
ヴィオラ:田原綾子
チェロ:森山涼介
クラリネット:中舘壮志
ファゴット:長 哲也
トランペット:辻󠄀本憲一
メゾ・ソプラノ:金子美香
ピアノ:佐野隆哉
お話:山野雄大
Cast
Violin:Issei Kobayashi、Ryota Kuratomi
Viola:Ayako Tahara
Cello:Ryosuke Moriyama
Clarinet:Soushi Nakadate
Bassoon(Fagott):Tetsuya Cho
Trumpet:Kenichi Tsujimoto
Mezzo-Soprano:Mika Kaneko
Piano:Takaya Sano
Navigator:Takehiro Yamano
曲目
マルティヌー:
弦楽四重奏曲 第1番 H.117《フレンチ》より 第1楽章
《ニッポナリ》H.68a より
組曲《調理場のレビュー》H.161
ヴァイオリン・ソナタ 第3番 H.303 より 第3楽章
チェロ・ソナタ 第3番 H.340 より 第1楽章
ヴィオラ・ソナタ H.355 より 第2楽章
ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲 第2番 ニ長調 H.371
Program
Martinů:
String Quartet No.1 H.117 “The French” – 1st.mov.
”Nipponari” H.68a(Excerpts)
”La revue de cuisine” H.161
Sonata for Violin and Piano No.3 H.303 – 3rd.mov.
Sonata for Violoncello and Piano No.3 H.340 – 1st.mov.
Sonata for Viola and Piano H.355 – 2nd.mov.
Duo for Violin and Cello No.2 in D major H.371
チケット情報
Ticket
料金(税込)
S | A | U-25 | ライブ・ストリーミング配信 |
---|---|---|---|
¥4,000 | ¥2,500 | ¥2,000 | ¥1,200 |
Price
S | A | U-25 | Live Streaming |
---|---|---|---|
¥4,000 | ¥2,500 | ¥2,000 | ¥1,200 |
来場チケット
発売スケジュール
2023年1月22日 [日] 10:00
- ※
- 先行発売はございません。
- ※
- U-25は2023年2月16日 [木] 12:00より発売します。
- ※
- 「新型コロナウイルス感染拡大予防への取組みとお客様へのお願い」をお読みいただき、内容をご確認・ご同意いただいた上でチケットをお申込みください。
ネット席
発売スケジュール
- 2023年2月25日 [土] 12:00
ライブ配信のみとなります。会場で開催する公演と同時刻に、ご自身のPC・スマホ・タブレット画面にてご鑑賞いただけます。公演終了後のアーカイブ配信はございません。
Admission ticket
Release Schedule
January 22 [Sun.], 2023 at 10:00
- ※
- Before you reserve your ticket, please make sure to read through and understand the “Coronavirus Prevention Measures and Visitor Rules”.
Streaming ticket
Release Schedule
- February 25 [Sat.], 2023 at 12:00
Only Live-Streaming is available. You can enjoy the concert through your devices (e.g. computer). There is no archive streaming.
曲目解説
Song Commentary
曲目解説PDFダウンロードマルティヌーの室内楽
曲目解説:山野雄大
【1:チェコ時代の作品(~1922年)】
マルティヌーは1890年12月8日、ボヘミアの(モラヴィアとの境にあたる)小さな町・ポリチカ生まれ。
まずお聴きいただくのは「弦楽四重奏曲 第1番 H.117《フレンチ》」(1918年)より。第1楽章では、同じチェコの先人ドヴォルザークの音楽を思わせますが、これに続く楽章では、彼が学生時代から影響をうけたドビュッシーなども思わせることから、《フレンチ》と呼ばれることも。
歌曲集《ニッポナリ》H.68a(1912年)は、日本語からドイツ語に、さらにチェコ語に重訳された詩集から歌詞をとっています。本日は3曲をお届けします。
まずドビュッシーの影響も色濃い〈青い時〉の原詩は『万葉集』にある額田王〈熟田津に 船乗りせむと 月待てば 潮もかなひぬ 今は漕ぎ出でな〉とされていますが、歌詞を重訳してみると「こんな不思議な ゆるやかな 眠たげな空気のなかで/月が山のへりを 頂へとのぼりゆく/夜と 愛の夢とを連れて!」といった別世界に。
〈老年〉の原詩は藤原公経。「かつて我が黒髪は 風に散る雪の花に飾られていた/おお、なんと美しかったことよ!/なのに いま我が髪を飾る雪は 風花のそれではない/ひと日 ひととせ ひと日 ひととせが降り積もり/この白い髪を編んできたのだ」……これは『百人一首』収載の〈花さそふ 嵐の庭の 雪ならで ふりゆくものは わが身なりけり〉が原詩。
そして、プッチーニのオペラ《蝶々夫人》からの影響も指摘される〈雪の上の足跡〉。「氷つく吉野山へ まぶしい雪を踏み分けてゆくと/あのひとの足跡を見つけた/星の輝くなかで 岩山を登っていったあの人を/わたしは心で追いかける」……原詩は静御前〈吉野山 峰の白雪 ふみ分けて 入りにし人の 跡ぞ恋しき〉です。
【2:パリ時代の作品(1923~1940年)】
マルティヌーは、1923年にパリへ居を移します。作曲家ルーセルに師事したほか、ストラヴィンスキーや「六人組」と呼ばれるフランスの若手作曲家たちの音楽を間近で浴び、さらにジャズの魅力を知ります。
この時代のバレエ音楽《調理場のレビュー》H.161(1927年)。主人公は調理道具たち。――深鍋と鍋蓋の結婚を邪魔するクリーム泡立て器、鍋蓋を誘惑しようとする雑巾を邪魔する箒。喧嘩の巻き起こる台所に、突然大きな足が現れて……。本日は〈1:プロローグ〉、〈2:タンゴ〉、〈3:チャールストン〉、〈4:終曲〉という組曲版(1930年)を。
【3:アメリカ時代の作品(1941~1953年)】
マルティヌーは戦禍を逃れてアメリカへ亡命。異国での不自由に苦しみますが、創作は見事な成熟をみせます。「ヴァイオリン・ソナタ 第3番 H.303」(1944年)の第3楽章〈スケルツォ〉は、自由なシンコペーションを取り込んだリズム、それを生かして動的な魅力をたたえたメロディ……。古典的なたたずまいにも新鮮な躍動が溢れます。
異郷で書かれながらいよいよチェコ色の強いものになった「チェロ・ソナタ 第3番 H.340」(1952年)は、お聴きいただく第1楽章にも、幼い頃、ポリチカで日々聴いていた鐘を遠く追想するような響きもあれば、詩情と郷愁に溢れたメロディが豊かなリズム感に溶けてゆき……。
【4:戦後ヨーロッパ時代の作品(1953年~)】
戦後も諸事情が重なりマルティヌーは故郷へ戻れませんでした。それでもパリへ、ニースへ、ローマへ……と陽光を深呼吸するマルティヌーは、いよいよ晩年の自在な創作へと足を進めます。最後はスイスに居を移し、1959年8月28日に胃癌で亡くなるまで同地で暮らした作曲家は、最期まで音楽への愛を深め続けていました。
「ヴィオラ・ソナタ H.355」(1955年)の全2楽章から後半の第2楽章を。ヴィオラの魅力的な音色を活かしながら、自由に彷徨うような音楽の展開、ピアノに頻出する特徴的な音型など、奔放さを巧みに繋ぎ高める着想……。抒情の先へ新世界を拓く作品です。
そして、最後は「ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲 第2番 ニ長調 H.371」(1958年)。ストラヴィンスキーの音楽も懐古するような第1楽章アレグレット、どこか病を思わせる重さもある第2楽章アダージョ、そして第3楽章ポコ・アレグロでは故郷の音楽を彷彿させるような……期せずして彼の生涯を振り返るような音楽で、本日はお別れです。
このコンサートをきっかけに、マルティヌーの膨大な作品群――まだまだ魅力的な傑作が山のように待っているその世界へ、さらに興味を深めて下さいますように。
主催:東京・春・音楽祭実行委員会
Organizer:Spring Festival in Tokyo Executive Committee
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