PROGRAM
プログラム
東京・春・音楽祭
Spring Festival in Tokyo
ベルリン・フィルのメンバーによる室内楽
Chamber Music with Members of the Berliner Philharmoniker
柏林爱乐乐团成员演奏室内乐
プログラム詳細
Detail
※この公演は終了しました。
日時・会場
東京文化会館 小ホール
Date / Place
Tokyo Bunka Kaikan Recital Hall
Date / Place
东京文化会馆 小音乐厅
出演
Cast
曲目
モーツァルト:ピアノ四重奏曲 第1番 ト短調 K.478[試聴]
フォーレ:ピアノ四重奏曲 第1番 ハ短調 op.15 [試聴]
ドヴォルザーク:ピアノ四重奏曲 第2番 変ホ長調 op.87[試聴]
【試聴について】
[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。
Program
Mozart(1756-91):Piano Quartet No.1 in G minor K.478
Fauré(1845-1924):Piano Quartet No.1 in C minor op.15
Dvořák(1841-1904):Piano Quartet No.2 in E-flat major op.87
チケット情報
Ticket
無観客ライブ・ストリーミング配信のみでの実施に伴い払戻しを承ります。詳細は「開催中止・延期公演に関するご案内」をご参照の上、お手続きくださいます様、お願い申し上げます。
曲目解説
Song Commentary
曲目解説PDFダウンロードモーツァルト:ピアノ四重奏曲 第1番
当時のアマチュアむけ楽譜出版の慣例として、ウィーンの出版社ホフマイスターはモーツァルトに3曲一括のピアノ四重奏曲を依頼した。しかし、できあがった第1番は、技術レベルが高く、特にピアノ・パートの難しさはアマチュアの手におえる水準ではなかった。結局、モーツァルトは2曲目のピアノ四重奏曲を別の出版社から出し、3曲目は作曲されなかった。
第一楽章「アレグロ」はソナタ形式。交響曲第40番などと同じ“モーツァルトのト短調”の典型であり、暗い情熱を秘めたドラマティックな音楽が展開する。第二楽章「アンダンテ」は、前章とは対照的にメロディアスな音楽で、ソナタ形式から展開部を除くというアイデアで書かれている。第三楽章はロンド・ソナタ形式によるフィナーレ。魅惑的な旋律が次々に繰り出され、児戯に耽るような愉悦感に満たされる。ただし、典雅に弾き切るには相当な技量を要する。
フォーレ:ピアノ四重奏曲 第1番
フォーレの創作時期は大きく3つに区分される。この第1番のピアノ四重奏曲は第一期に属し、室内楽作品としてはヴァイオリン・ソナタ第1番に続くもの。プライベートでも様々な出来事が続け様に起こった時期で、マドレーヌ教会の楽長就任、マリアンヌ・ヴィアルドとの婚約と破棄などが挙げられる。本曲は1880年2月の国民音楽協会の演奏会で、作曲者自身のピアノと仲間のアンサンブルによって初演された(しかし、フォーレは作品の完成度に満足できず、1883年に終楽章が全面的に改訂された)。
第一楽章「アレグロ・モルト・モデラート」は厳格なソナタ形式。短い旋律がブロックを積み上げるように構築されていく。第二楽章「アレグロ・ヴィーヴォ」は羽毛が舞い上がるような軽快なスケルツォ。中間部における弱音器をつけた弦とピアノの対話は小夜曲のよう。もっとも魅力的な第三楽章は三部形式の「アダージョ」。ピアノの決然とした和音に支えられて、チェロが哀愁に満ちた旋律をゆっくりと弾き始める。中間部のヴァイオリンによる幸福感あふれる歌が対照的。第四楽章「アレグロ・モルト」はソナタ形式。第一楽章をより躍動的にした曲づくりで、4つの楽器に受け継がれながら、濃やかな旋律が小波のように押し寄せる。そして、ある種の“スウィング感”さえ醸しながら、華麗に曲を閉じる。
ドヴォルザーク:ピアノ四重奏曲 第2番
メジャーな作品とは言えないが、渡米を目前に控えたドヴォルザーク円熟期の秀作。ベルリンの出版社ジムロックの要請により作曲され、1890年10月にフランクフルトで初演された。
第一楽章「アレグロ・コン・フォーコ」は古典的なソナタ形式。圧倒的な序奏を受けて、微細に揺れながら迫ってくるピアノ伴奏に乗って、弦楽器がユニゾンで力強いテーマを奏でる。音楽の色合いが明と暗を行き来するように進行し、なかでも4つの楽器が囁き交わすような展開部は印象深い。第二楽章「レント」では、ヴァイオリンとヴィオラのピツィカート、ピアノに支えられてチェロが雅な旋律を奏でる。優美、爆発的、軽快といった楽想が順々に繰り返されるが、全体を覆うのは満ち足りた平穏さ。まるでシューベルトが憑依したかのようなロマンが横溢している。第三楽章「アレグロ・モデラート – グラツィオーソ」は、古の三拍子舞曲レントラーから始まり、中間部はメンデルスゾーンを想わせる諧謔性に富んだスケルツォ。第四楽章「アレグロ・マ・ノン・トロッポ」は、第一楽章と密接に結びついたロンドで、哀感と熱狂が交錯する民族舞曲の世界。ピアノや弦のピツィカートがツィンバロンの響きを模しており、「スラヴ舞曲集」でヒットを飛ばした作曲家のお国訛りが顔を覗かせる。
主催:東京・春・音楽祭実行委員会
後援:ドイツ連邦共和国大使館
Organizer:Spring Festival in Tokyo Executive Committee
Support:Embassy of the Federal Republic of Germany in Japan
- ※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
- ※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
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- ※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
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