20世紀前半のイギリスで活動したロジャー・クィルターは、主に歌曲で名声を得た作曲家。《4つの子供の歌》は1914年に書かれ、1945年に改訂された。歌詞は冒険小説『宝島』で有名な作家スティーヴンソンにより、純粋な子供らしい気持ちを歌う。
　全7曲からなる歌曲集《くじびき》は、フランシス・プーランクが1960年、ベルギーの童謡詩人モーリス・カレームの詩に付曲。大人びた落ち着きを持つ曲と、機知に富んだ活発な曲とが交互に歌われる。
　ベンジャミン・ブリテンが1947年、イギリスの様々な詩人に付曲した歌曲集《子守歌のお守り》（全5曲）は、メゾ・ソプラノ歌手ナンシー・エヴァンスのために書かれた。本日は4曲を抜粋でお届けする。
　ブラジル出身の作曲家エイトル・ヴィラ＝ロボスによるピアノ独奏曲集《赤ちゃんの一族》は第3組曲まであり、第1組曲「人形たち」（全8曲）は1918年の作。人形の動きや性格を巧みに表現している。本日は2曲を抜粋でお届けする。
　全5曲からなる歌曲集《わたしは音楽が大嫌い！》は、指揮者としても著名なレナード・バーンスタインが1942年に作曲。思わずクスッと笑ってしまうような、子供らしいユーモアに満ちた歌曲集である。

　『子供の魔法の角笛』は、19世紀ドイツ・ロマン主義の文人、アヒム・フォン・アルニムとクレメンス・ブレンターノが収集した民謡詩集で、1806～08年にかけて3巻が出版された。ドイツの「マザー・グース」とも呼ばれており、マーラーをはじめ、多くの作曲家にインスピレーションを与えた。
　シューマンが1849年に作曲した《子供のための歌のアルバム》は、全28曲。その第13曲「テントウムシ」は、とても愛らしい曲。
　ブラームスの《5つの歌》作品49からは、1868年に作曲された第4曲「子守歌」。「ブラームスの子守歌」としてもよく知られている。
　オーストリアの作曲家ツェムリンスキーが1934年に作曲した《6つの歌》の第6曲「せむしの小人さん」は、詩の内容とも相まって幻想的な曲。
　1896年に作曲されたR.シュトラウスの《5つの歌》の第5曲「天の使い」は、初々しい少年の恋心を歌う。
　クリスティアン・シンディングは、ドイツ・ロマン派に影響を受けたノルウェー・ロマン派の作曲家。《子供の魔法の角笛より》は全6曲からなり、1888年に初演された。今回は3曲を抜粋でお届けする。
　1892～98年にかけて作曲されたマーラーによる歌曲集《子供の魔法の角笛》（全10曲）は、同詩集を用いた歌曲のなかでも最も有名なものだろう。本日はその中から、2曲を抜粋でお届けする。

　武満徹による《こどものためのピアノ小品》は1979年、NHKのテレビ番組「ピアノのおけいこ」のために作曲された。非常に短い「微風」と「雲」の2曲からなり、時折ジャズの香りが漂う。
　東京出身の作曲家・木下牧子による抒情小曲集《月の角笛》（全12曲）は、1999年の出版。金子みすゞや新美南吉など、様々な詩人や童話作家の詩に付曲し、平易な日本語で紡がれた詩の世界を優しいメロディで表現している。本日は7曲を抜粋でお届けする。