21／22年のシーズンには、音楽総監督として《トリスタンとイゾルデ》と『ニーベルングの指環』の新制作のほか、《さまよえるオランダ人》と《ヘンゼルとグレーテル》の再演を率いる予定。
メトロポリタン歌劇場では、17年に《ラ・ボエーム》で大成功を収め、22年春に《蝶々夫人》で再び戻ってくる。また、ベルリン国立歌劇場では《フィデリオ》、フランクフルト歌劇場では「ヴァルテン・アウフ・ホイテ」（シェーンベルクやマルタンの作品によるプログラム）を指揮する。コヴェント・ガーデンへのデビューもじきに予定されている。マンハイムでは、マンハイム国立劇場管弦楽団の「アカデミーコンサート」の芸術監督も務めており、他にはニュルンベルク州立フィルハーモニー管弦楽団、ハノーファー・ニーダーザクセン州立管弦楽団、ミュンヘン放送管弦楽団、王立スウェーデン管弦楽団、ノルウェー国立オペラ管弦楽団、バレンシア管弦楽団、オレゴン交響楽団、ボーンマス交響楽団に客演している。今後は、アトランタ交響楽団やベルン交響楽団にも出演が予定されている。
過去のシーズンには、ミュンヘンのバイエルン国立歌劇場（《魔笛》、《ラボエーム》）とベルリン国立歌劇場（《魔笛》、《魔弾の射手》、《ラ・ボエーム》）で、定期的に指揮している。ウィーン国立歌劇場には、《セビリアの理髪師》でデビューの成功を収めた後、《エレクトラ》、《サロメ》、《カルメン》で再び招かれた。さらにストックホルムのスウェーデン王立歌劇場（《ラ・ボエーム》、《蝶々夫人》）、ドレスデンのゼンパー・オーパー（《魔弾の射手》）、ロンドンのイングリッシュ・ナショナル・オペラ（《真夏の夜の夢》）にも客演している。14／15年には、フランクフルト歌劇場とケルン・オペラにデビュー。13～16年にはクラーゲンフルト市立劇場の首席指揮者を務め、新制作の《ばらの騎士》や《マクベス》を上演した。10～12年までは、ハンブルク州立歌劇場のカペルマイスターを務めた。彼がこの歌劇場にデビューしたのは08／09年シーズンのモーツァルト《魔笛》で、その後《ラ・ボエーム》、《リゴレット》、《ドン・ジョヴァンニ》、《椿姫》、《ランメルモールのルチア》、《ファウスト》、《カルメン》等の作品を指揮している。
オックスフォードに生まれ、王立音楽院とケンブリッジ大学で学んだ。 2004年に卒業後、すぐにロンドンにある国立オペラ・スタジオのコレペティートルと指揮者に任命され、以来数々の賞を受賞している。