SPRING FESTIVAL IN TOKYO
東京・春・音楽祭について
about SPRING FESTIVAL IN TOKYO
关于东京・春・音乐节
マエストロ・ヤノフスキへ メッセージ
Dear Maestro Janowski
マエストロ・ヤノフスキへ メッセージ
《グレの歌》で東京・春・音楽祭での指揮がラストとなるマエストロ・ヤノフスキへ、音楽祭での共演歴があるアーティストの方々からメッセージをいただきました。
エベルハルト・フリードリヒ
マレク・ヤノフスキ氏は並外れた才能を持った音楽家であり、非常に素晴らしい人柄の持ち主で、私はとてもリスペクトしています。
東京・春・音楽祭での、素晴らしい演奏会の数々――。
ほぼ際限のないエネルギーで、リハーサルや公演を、最高の演奏に導くことに成功している様子に驚嘆を禁じ得ません。
その場にいて、それを体験できることは、とても嬉しいことで、私は心から感謝をしております。
エギルス・シリンス
偉大な指揮者マレク・ヤノフスキは、私にとってワーグナー作品のレパートリーにおいて成長するための真のインスピレーションであり、これまで共演する栄誉に恵まれた中でも、最も重要な存在のお一人です。
東京・春・音楽祭をはじめ、マエストロの指揮のもとで《ニーベルングの指環》のヴォータンを歌うことができた経験は、感情の上でもキャリアの上でも素晴らしい体験であり、大きな節目の一つとして、これからも深く心に刻まれていくことでしょう。
親愛なるマエストロ、この忘れがたい音楽の旅へと導いてくださったことに、心より感謝いたします。
金子美香
マエストロ・ヤノフスキとは2014年《ラインの黄金》以来、5回公演をご一緒させて頂きました。マエストロから放たれるエネルギーの強さは凄まじく、リハーサルは常に特別な緊張感に満ち、その場にいるすべての人が全神経を研ぎ澄ましているような、あれほどまでの空気はそれまで感じたことがないものでした。リハーサルは常に厳しくてらっしゃいましたが、とても愛情深く休憩時などはほとんど楽屋にお戻りになられずその場を見渡していらしたお姿がとても印象に残っています。
一度子どもワーグナーのゲネプロに来てくださったことも大切な思い出の一つです。マエストロの芸術を身近に感じることができたことは非常に大きな糧となり、深く感謝しております。
今井仁志(ホルン)
マエストロといえば、まず強烈に心に残るのが“PP(ピアニッシモ)攻撃”です。
ワーグナーのエキスパートならではの厳しさで、ときに理不尽に思える要求も、最終的には納得させられる説得力があります。
リハーサルで吹く前から「Already too loud」と始まる、あのウィットある指摘には、厳しさの中にも温かさを感じます。
出来上がる音楽は、まさにワーグナーを知り尽くした人だけが到達できる世界。
また、音を潔く切る、スペースを作って明確に吹かせるなど、楽譜通りに聴かせるためにあえて楽譜と違うことをする判断は、客席での響きを熟知しているからこそで、長年の経験を実感させられます。
昔、ホルン・アンサンブルの演奏会にも足を運んでくださり、休憩時間に肩を抱いて「Congratulation」と声をかけていただいたことも忘れられない思い出です。
今回が最後になるのは本当に残念ですが、この10年以上、マエストロとワーグナーを通して深く関われたことを心から幸せに思っています。
アドリアン・エレート
マエストロが東京・春・音楽祭に来るのが、今回の《グレの歌》で最後になるというのが、本当に信じられません。
彼は今もなおエネルギーに満ち、自らを捧げ、音楽を変容させています。その姿には驚かされるばかりです。
彼の指揮でハルサイで演奏できないのは悲しいことですが、すべてを完璧に仕上げるという重圧から解放された年月を過ごすことができると考えると、マエストロにとっては良いことなのかもしれませんね。
マエストロ・ヤノフスキ、あなたにすべての幸運を。
藤村俊介(チェロ)
マエストロ・ヤノフスキのリハーサルはとても厳しいので、そのお人柄も恐い方なのかと思いがちですが、何年か前にこんな事がありました。
僕が元N響コンマスの山口裕之さんらと東京・春・音楽祭で弦楽四重奏曲を弾かせて頂いた時の事。本番前のゲネプロに、なんと光栄にもマエストロ・ヤノフスキが聴きにいらして下さったのです。そのゲネプロの後の我々の控え室に、普段は指揮しやすいようワイシャツ姿のマエストロが、なんとノーブルな濃紺のロングコートとハット姿で入って来られたではありませんか。うわあ、お洒落!
そして、何より印象に残ったのは、目の前にいらっしゃるマエストロから伝わってくる温もりと優しいお人柄。なるほど、リハーサルの時の無駄を排した厳しさは良い音楽を作りたいという音楽家としての良心からくるもので、これが本当のマレク・ヤノフスキ氏なのでしょうね。
そんな素敵なマエストロとの《グレの歌》、沢山の魅力が散りばめられた得難いものになると確信しております。
早川りさこ(ハープ)
壮大な作品を緻密かつ大胆に仕上げるマエストロですが、本番前に舞台袖から客席を度々覗くような繊細さも魅力の一つかもしれません。
練習は極めて厳しく鋭い指摘が飛びますが、指揮台から降りると人懐っこい笑顔を見せてくれます。
本番前に下手袖でお話しすることも多く、好きなワーグナー作品を伺った際には、目を瞑ってすごく長い時間考え込んだあと、「1番は《ラインの黄金》、2番は《ジークフリート》1幕、3番は《神々の黄昏》2幕」と答えてくれました。
「15歳の時にヒンデミットの指揮でヴァイオリンを弾いたことがある。彼の指揮はこんな風だった」と指揮マネを見せてくれたり、彼のフレンドリーな一面を見られたのも、この10年のご縁があってこそだと感じています。
郷古 廉(NHK交響楽団 第1コンサートマスター)
マエストロ・ヤノフスキがN響に与えた影響は計り知れません。N響が大切にしてきたドイツ・オーストリアの音楽、その響きがどうあるべきかを、いつも厳しくも愛情をもって示してくださいます。
東京・春・音楽祭に於けるワーグナー・シリーズでは《トリスタンとイゾルデ》と《パルジファル》をご一緒しましたが、その経験は私にとってのみならず、音楽界にとって重要な財産となったことは間違いないでしょう。
そして今年、シェーンベルク《グレの歌》でマエストロとN響は集大成を迎えます。何時にも増して熱のこもったリハーサルが繰り広げられています。コンサートマスターとしてこの舞台に関われることを光栄に思いますし、より多くのお客様に目撃していただきたいと思っています。
トマシュ・コニエチュニー
ポーランドにルーツを持つ偉大なドイツの指揮者、マレク・ヤノフスキは、私にとって特別な存在です――とりわけ、私自身もポーランド出身であることもあり、なおさらです。彼は私の人生において極めて重要な人物であり、最も大きな影響を与えてくれた恩師の一人です。
私たちが初めて出会ったのは、ベートーヴェンの交響曲第9番での共演の際でしたが、この作品はその後も幾度となく私たちの共演の場に現れ、直近ではドレスデンでも再びご一緒しました。
東京・春・音楽祭もまた、私にとって非常に大切な音楽祭です。マエストロ・ヤノフスキは《ニーベルングの指環》全曲を指揮されましたね。また、ポーランドのバルト海沿岸、グダニスク、ソポト、グディニャの三都市から成るトリシティ地区で開催された第1回バルチック・オペラ・フェスティバルにおいても、マエストロには大変お世話になりました。そこで彼は《さまよえるオランダ人》を指揮され、私を支えてくださいました。
マエストロの解釈は、私がこれまでの人生で出会った中で最も優れたものの一つだと断言できます。その音楽には一貫した構築力、圧倒的な力強さ、そして並外れたエネルギーが備わっており、そのご年齢を思うと、なおさら驚くべきものです。まるで尽きることのないエネルギーをお持ちで、私たちが多くを学ぶべき指揮者です。
このような方と共演できたことを、私は大変誇りに思い、心から嬉しく感じています。また、これまでマエストロの指揮のもとで歌う機会を得た数々のコンサートを、深く大切にしています。
マエストロ、どうか今後もますますのご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。そして、これからもまたご一緒できる機会が数多く訪れることを、心より願っています。
タレク・ナズミ
マエストロ・ヤノフスキの指揮のもと、東京・春・音楽祭で演奏するという素晴らしい経験を重ねてこられたことを、改めて感慨深く振り返っています。
このたび、東京春祭での最後の指揮を迎えられるにあたり、これほど豊かな経験を持つ指揮者とご一緒できた時間に、いっそう深い感謝の念を抱いています。時には大きな身振りすら必要なく、ほんのわずかな目配せだけで、その意図がすべて伝わる――歌手にとって、そのような直感的なつながりは、かけがえのない支えとなる贈り物です。
マエストロの音楽の旅路を少しでも一緒に歩めたことを、心から光栄に思います。
マエストロ・ヤノフスキへ感謝を込めて
2014年から12年にわたり、計11プログラム、20公演を東京・春・音楽祭で指揮した巨匠マレク・ヤノフスキ。2026年3月25日のシェーンベルク《グレの歌》で東京春祭でのラストを飾ったマエストロ。間もなく休館を迎える東京文化会館での最後の瞬間を、短い映像に収めました。
As Maestro Marek Janowski prepares to take the podium at the Spring Festival in Tokyo for the final time with "Gurre-Lieder", we have received messages from artists who have shared the stage with him at the festival.
Eberhard Friedrich
Marek Janowski ist ein ganz außergewöhnlicher Musiker und ein sehr besonderer Mensch, den ich sehr schätze.
Ich bewundere seine schier unendliche Energie in Proben und Aufführungen in denen es ihm gelingt, die auch sonst hervorragenden Ensembles, die für das Spring Festival spielen oder singen zu ganz besonderen Höchstleistungen zu führen.
Ich bin dankbar und freue mich, dies erleben zu dürfen.
Egils Silins
The great conductor Marek Janowski has been for me a truly inspiration to grow in the Wagnerian repertoire and one of the most important personalities I had the honor to work with.
Performing the role of Wotan/Wanderer in the Ring under his baton, among others at the Spring Festival in Tokyo has been a deep emotional, professional and wonderful experience and will remain in my heart as one of the landmarks of my career.
Thank you dear Maestro for having taken me in these unforgettable musical journeys.
Adrian Eröd
It is quite unbelievable that this, “Gurre-Lieder”, should be the last time that he is coming to Tokyo for the Spring Festival. And it is amazing how he is still full of energy, how he's giving, and how he is transforming music.
It is sad for us, but it is good for him that he will have some good years still left without having to have done. All the best to you Maestro Janowski.
Tomasz Konieczny
Marek Janowski, the great German conductor of Polish heritage, holds a very special place in my heart—especially since I myself am Polish. He has been an extraordinarily important figure in my life, and one of my greatest mentors. We first met while working on Beethoven’s Ninth Symphony, and that piece seems to reappear in our collaborations time and again—most recently in Dresden.
As for the Spring Festival in Tokyo, it is also an event very close to my heart. Maestro Janowski conducted the entire Ring cycle there. I would also like to mention that Maestro Janowski supported me during the first Baltic Opera Festival in the Tricity area—Gdańsk, Sopot, and Gdynia—on the Polish coast, where he conducted The Flying Dutchman.
I must say that Maestro Janowski’s interpretations are among the finest I have ever encountered in my life. There is tremendous consistency in his work, immense strength, and extraordinary energy—especially remarkable given his age. He is a conductor with seemingly limitless reserves of energy, and someone we can all learn from.
I am very proud and truly happy to have worked with him. I also deeply cherish all the concert performances I have had the privilege to take part in under his baton.
Maestro, I wish you all the very best. I wish you continued strength and inspiration, and I sincerely hope that we will have many more opportunities to perform together.
Tareq Nazmi
Reflecting on the incredible experience of performing at the Spring Festival in Tokyo under the baton of Maestro Marek Janowski over the past years.
As he now prepares to say farewell to the festival, I feel even more grateful for the time spent working with a conductor of such immense experience. Sometimes, it didn’t even take a gesture—just a quick wink of an eye and you knew exactly what he meant. For a singer, that kind of intuitive connection is a rare and supportive gift. An honor to have been part of his musical journey!
Thank you Maestro Janowski from the Spring Festival in Tokyo
Over 12 years since 2014, Maestro Marek Janowski conducted 11 programs and 20 performances at the Spring Festival in Tokyo. On March 25, 2026, with Schoenberg’s Gurre-Lieder, he brought his final appearance at the festival to a close.
We have captured this last moment at Tokyo Bunka Kaikan—soon to close for renovations—in a short video.
