SPRING FESTIVAL IN TOKYO about SPRING FESTIVAL IN TOKYO 关于东京・春・音乐节

Message

组委会委员长致辞

 四季、折々の微細な移ろいを、細やかな感性でとらえ、表現する。日々の暮らしから、さまざまな芸術作品に至るまで、その鋭敏な季節感こそ、日本に住む人の感性を養っているものである。一方、世界的な異常気象は、当然のことながら、日本にも広がり、暑い夏の季節にいち早く秋風が肌に触れる、寒さに震えながら春の匂いに気づく、そんな季節の移り変わる時の流れに、喜びを得る機会が少なくなってしまっている。21年目となる「東京・春・音楽祭」は、沈丁花の香りが漂う季節には、まだ間がある年の暮れが近づくにつれ、桜と音楽の響宴の姿が、具体的なかたちとなってくる。
 先の20周年は、音楽祭にとって、一つの大きな節目であった。主催者としては、いま、次の10年、20年に思いをはせている。「なによりプログラムをより充実させ、演奏家と聴き手の方々と共に、この音楽祭を続け、発展させること」が、もっとも大切な使命であることに変わりはない。幸いにして、年を経るごとに、「東京・春・音楽祭」は、世界的にも、ユニークな音楽祭として多くの方々に知られるようになり、従来以上に、趣向を凝らしたプログラムをつくり、新たな演奏家と共演することが可能になってきた。
 音楽は記憶にしか残らないからこそ、21年目を迎える音楽祭では、より深い記憶が残るようなプログラムづくりに努力をしてきました。次の春も、桜と音楽のあふれる上野公園で皆様をお待ちしております。


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