JOURNAL

ふじみダイアリー 今日のハルサイ事務局

チケット発売日をどうしよう?

発令中の緊急事態宣言や海外からの入国規制がどうなるのかなど、先行きが見えないなかで、予測できない事態への対応も協議しながらの開幕準備に追われる東京・春・音楽祭事務局。「ふじみダイアリー」では、現在直面しているさまざまな課題や、準備の進捗状況などをお知らせしていきます。

 頭の痛い難問に悩んでいます。
 すでにお知らせしたとおり、東京・春・音楽祭は、当初1月11日に予定していたチケット発売を順延しました。なんとか2月初旬には新たな発売予定をお知らせできるように現在奮闘中です。でも、いったいなぜ発売を延期しなければならなかったのか、そしてそれをどう解決しようと模索しているのか。今日はそんな事情についてご説明しようと思います。まあ愚痴ですが、弱音ではありません。

 コロナ禍の現在、オペラやコンサートなどの開催については業界団体が文化庁と協議して定めたガイドラインがあり、加盟するホール・劇場や各主催者はこれを事実上のルールとして守りながら、業界全体で足並みを揃えて、一丸で感染防止対策に取り組んでいます。ホール入口での検温・手指消毒やご連絡先のお伺い、密を避けるための時差退場などを、すでにご経験されていると思います。

 2度目の緊急事態宣言を受けて更新されたガイドラインでは、1月10日~2月9日に行なわれる公演については、収容率50%以下(上限5,000人)で午後8時までに終演とすることが求められています(販売済みの公演は適用外)。予定している公演の多くが平日午後7時開演の東京春祭には、午後8時終演は難しい課題です。開幕の3月下旬は現ガイドラインの適用期間外になるわけですが、宣言の延長やその場合の開催要件の変更の可能性など、まったく先が読めないのが現状です。もとより感染拡大防止に関わることですから、ルール内ならすべてOKとも考えていません。さらには、外来アーティストの公演の多い東京春祭にとって、今後の入国制限の方針の行方も、運営を左右する大問題です。

 1月に予定されていた発売開始を延期したのは、そんな不確定な状況でチケットを購入していただいて、あとでお客様にご迷惑をかけるリスクを避けたためです。今後もし緊急事態宣言が延長された場合、発売日をさらに先送りにするのか、邦人演奏家によるマチネ公演など、実施可能なプログラムから先行発売するのかなど、事務局内でもさまざまな意見が交わされているのですが、はたして何がベストなのかは堂々巡りです……。

 つい先日も、もし午後8時終演にするとしたら、開演時間を繰り上げるのがよいのか、曲目を変更して短縮するのがよいのか、その判断をいつまでにすべきなのか、といった議論を、ソーシャル・ディスタンスを保ちつつ喧々諤々。休憩なしの公演にする場合はお客様のトイレ問題も考慮しなければならないぞ、という議論を交わしている会議自体が、トイレ休憩なしに続いたりしています。

 とにもかくにも、2月7日までの緊急事態宣言がこの先どうなるのかが判明次第、その時点でのベターな方策を熟考し、チケット発売日について、あらためてお知らせします。たいへんご迷惑をおかけしておりますが、もう少しお待ちください。ご来場いただくお客様や出演者の皆さまの安全・安心を第一に考えつつ、充実したプログラムでご満足いただけるような解決策を見つけるべく努めてまいります。




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