PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2016-

ミュージアム・コンサート東博でバッハ vol.29 戸田弥生(ヴァイオリン)

2015年から続く戸田弥生による 《無伴奏ソナタ&パルティータ》 全曲演奏。円熟味が増し充実のときを迎える彼女のバッハは、 聴く者の心に奥深く訴えかけ、 祈りにも聴こえる旋律が響きます。

プログラム詳細

2016:03:31:19:00:00

■日時・会場
2016.3.31 [木] 19:00開演(18:30開場)
東京国立博物館 法隆寺宝物館エントランスホール

■出演
ヴァイオリン:戸田弥生

■曲目
J.S.バッハ:
 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第3番 ハ長調 BWV1005 [試聴]
 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第1番 ロ短調 BWV1002 [試聴]
バルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ より I. Tempo di ciacona [試聴]
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番 ニ短調

BWV1004 [試聴]


【試聴について】
[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


~東博でバッハ~

チケットについて

■チケット料金(税込)

席種 全席自由
料金 ¥3,600
残席状況 本公演は終了いたしました。

 ■一般発売日
 2015年12月10日(木)10:00

■曲目解説

J.S.バッハの無伴奏ヴァイオリン作品

全6曲からなる《無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ》は、ソナタとパルティータそれぞれ3曲ずつで構成されており、1720年の日付がある清書譜が残されているため、おそらくそれ以前、バッハの器楽曲の様々な名品が生まれたケーテン宮廷楽長時代(1717-1723)前半の所産とされている。一挺のヴァイオリンによる和声や対位法の可能性が突き詰められた名作群である。

J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第3番

全6曲中3曲を占めるソナタの各楽章は舞曲名を持たず、いずれも4楽章構成で「緩/急/緩/急」の教会ソナタの形式をとっている。また第2楽章にバッハの真骨頂ともいうべきフーガが置かれている点も共通している。

ソナタ第3番のフーガの序奏となる第1楽章は、付点リズムによる神秘的な重音でゆっくりと始まる。第2楽章フーガの主題には、聖霊降臨祭の古いコラール《来たれ、聖霊よ、主なる神よ》の旋律が使われている。この354小節にも及ぶ長大なフーガは、バッハが遺したフーガのなかでも最長のもの。第3楽章ラルゴは、短いが優雅な旋律を歌う。第4楽章は、軽快に駆けまわるアレグロ・アッサイ。

J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第1番

3曲あるパルティータは、楽章の大半が舞曲の名称を持ち、「アルマンド/クーラント/サラバンド/ジーグ」等の古い舞曲がその骨子をなす。

パルティータ第1番は、基本となる4つの舞曲にそれぞれ「ドゥブル」という変奏曲が付く。なお本曲では、ジーグが来るべき楽章にブーレが置かれている。格調高い第1楽章アルマンドとそのドゥブルに始まり、続く第3・4楽章は、フランス語の「クーリール(走る)」に由来する舞曲クーラント(コレンテ)とそのドゥブル。第5・6楽章は、16世紀スペイン発祥といわれる荘重なサラバンドとそのドゥブル。そして第7楽章には17世紀フランス・オーヴェルニュ地方発祥といわれる快速なブーレ(ボレア)が来て、最後はそのドゥブルで全曲を閉じる。

バルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタより 第1楽章

1940年秋、アメリカに亡命したバルトークは、1943年末、当時27歳の若きヴァイオリニスト、ユーディ・メニューインと出会う。本曲はそのメニューインの委嘱を受けて書かれたのもで、バッハ以降の無伴奏ヴァイオリン作品のなかでも傑作とされている。1944年に短い期間で完成し、同年ニューヨークのカーネギー・ホールでメニューインにより初演された。

「シャコンヌのテンポで」と記された第1楽章はバッハが強く意識されており、ハンガリー民謡調の冒頭主題と10の変奏およびコーダからなる。

J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番

このパルティータ第2番が有名なのは、ひとえに第5楽章に置かれた「シャコンヌ」によるものだろう。第4楽章までは、伝統的舞曲の定型配置で進み、全体のボリュームとしてはこれらが前半に相当する。そして後半を占めるのが、3拍子系の古い舞曲を出自とするシャコンヌである。

シャコンヌの圧倒的な規模、美しさ、崇高さは、本曲集を代表するものであり、この楽章のみ単独で演奏される機会も多い。シャコンヌ冒頭で呈示される8小節の主題は、4小節ずつ前後半に分かれて同じ和声進行を繰り返し、その8小節の主題がさらに30回にわたって変奏されていく。舞曲という枠組みをはるかに超えた長大な音の建築物とも言える音楽である。

主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:東京国立博物館 協力:日本音響エンジニアリング株式会社


※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
※ネットオークションなどによるチケットの転売はお断りいたします。

(2016/03/30更新)

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