東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2016-
ミュージアム・コンサート東博でバッハ vol.28 キム・カシュカシャン(ヴィオラ)
クレーメル、ヨーヨー・マ、キース・ジャレット等と共演を重ねる現代最高のヴィオラ奏者・カシュカシャン。 欧米の室内楽シーンに欠かすことのできない稀有な存在によるバッハは必聴。
プログラム詳細
2016:03:26:19:00:00
2016.3.26 [土] 19:00開演(18:30開場)
東京国立博物館 法隆寺宝物館エントランスホール
■出演
ヴィオラ:キム・カシュカシャン
■曲目
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲(ヴィオラ版)
第1番 ト長調 BWV1007

第2番 ニ短調 BWV1008

第3番 ハ長調 BWV1009

第4番 変ホ長調 BWV1010

[アンコール]
Father Komidas:The Crane
【試聴について】

~東博でバッハ~
チケットについて
■チケット料金(税込)
席種 | 全席自由 |
---|---|
料金 | ¥3,600 |
残席状況 | 本公演は終了いたしました。 |
■一般発売日
2015年12月10日(木)10:00

J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲(ヴィオラ版)
組曲全6曲が書かれた年代については、ケーテンの宮廷楽長時代(1717~23年)の前期と推定されている。組曲の構造はバッハのクラヴィーア曲(例えば《イギリス組曲》など)と同様に、定型である「アルマンド/クーラント/サラバンド/ジーグ」の4つの舞曲を基本としながら、第1曲に「前奏曲」、最後のジーグの前の第5曲に「メヌエット/ガボット/ブーレ」いずれかの流行舞曲を加えた形に統一されている。ヴィオラは、調弦もチェロより単に1オクターブ高いだけであるため、チェロと同じ調性で弾くことができる。もちろんチェロのように深い低音域は望めないが、その代わりに柔らかさ・細やかさ・機動性の面では、チェロより優れていると言えるだろう。その新鮮な響きをぜひ堪能していただきたい。
組曲 第1番
ト長調というチェロの運指に合った調性が、伸びやかな響きを生み出す。第1曲プレリュードは、本組曲中もっとも有名な楽章で、間断なく続く16分音符の流れが、その背後で進む和声を浮き彫りにする。第2曲は安らぎのアルマンド、第3曲はイタリア型の急速な3拍子によるクーラント、第4曲は優雅なサラバンド、第5曲には2つのメヌエットが用いられている。そして第6曲の軽快な短いジーグが最後を飾る。
組曲 第2番
ニ短調という調性は、音楽を内省的な方向へと誘う。第1曲プレリュードは、和声よりも旋律そのものに重点が置かれている。第2曲は高度な技巧が要求されるアルマンド、第3曲のシンプルなイタリア型クーラントを経て、第4曲は引き伸ばされた旋律に和音が重なる典雅なサラバンド。第5曲の2つのメヌエットでは、主調の第1メヌエットがニ短調、第2メヌエットがニ長調となり、古風な響きを醸す。第6曲のフランス風ジーグは、規則正しい8小節の楽節構成。
組曲 第3番
ハ長調はチェロの重音に適した調性であり、低音がよく響く。第1曲プレリュードでは、淀みなく流れる16分音符がスケールの大きな音楽を形づくる。第2曲は、軽やかな愛らしさを感じさせるアルマンド。第3曲は、音階的な分散和音とスラーで奏されるイタリア型クーラント。第4曲は、典型的なサラバンドのリズムに旋律が勝っていく瞬間が美しい。第5曲ブーレは、演奏会用の小品として奏される機会も多い有名な曲。第6曲は終曲にふさわしい堂々としたジーグ。
組曲 第4番
本組曲のなかでは地味な曲だが、削ぎ落とされたようなシンプルさを備えた名品。第1曲は、分散和音の織りなす色合いが美しいプレリュード。第2曲は素朴なアルマンドで、第3曲のイタリア型クーラントは、リズムに新しい可能性を模索している。第4曲のサラバンドでは、清らかな旋律が和音をともなって歌われる。第5曲は同じ調性による対照的な2つのブーレ。第6曲はほとんど重音を用いず、速いテンポで流れていくジーグ。
主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:東京国立博物館 協力:日本音響エンジニアリング株式会社
※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
※ネットオークションなどによるチケットの転売はお断りいたします。
(2016/03/25更新)