PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2016-

東京春祭 歌曲シリーズ vol.17タラ・エロート(メゾ・ソプラノ)

瞬く間に世界中の歌劇場から注目を集めたアイルランド出身の歌姫タラ・エロート。才能ある数々のアーティストの中で、選ばれた者だけに開かれたスター街道を歩む《ライジング・スター》のデビューを東京春祭で。

プログラム詳細

2016:03:25:19:00:00

■日時・会場
2016.3.25 [金] 19:00開演(18:30開場)
東京文化会館 小ホール

■出演
メゾ・ソプラノ:タラ・エロート
ピアノ:ヘニング・ルーエ

■曲目
リスト:
 愛しきものよ、われもし王なりせば S283 [試聴]
 ローレライ S273 [試聴]
 アルプスの狩人 S292-3 [試聴]
 おお!私が眠りにつくときには S282 [試聴]
 愛って何? S288 [試聴]
 若き日の幸せ S323 [試聴]
ハイドン:ベレニーチェのシェーナ Hob.XXIVa:10 [試聴]
ブラームス:
 甲斐なきセレナーデ op.84-4 [試聴]
 わが恋は緑 op.63-5 [試聴]
 五月の夜 op.43-2 [試聴]
 おとめの呪い op.69-9 [試聴]
R.シュトラウス:
 万霊節 op.10-8 [試聴]
 献呈 op.10-1 [試聴]
 夜 op.10-3 [試聴]
 セレナーデ op.17-2 [試聴]
 明日には! op.27-4 [試聴]
 ツェチーリエ op.27-2 [試聴]
ロッシーニ:悲しみよ去りゆけ(歌劇《シンデレラ》より) [試聴]

[アンコール]
Balfe:《Falstaff》より Non v'e Donna Sulla Terra
アイルランドの民謡:ダニー・ボーイ
クィルター:愛の哲学

*当初発表の曲目より変更となりました。


【試聴について】
[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


~春祭ジャーナル~


~東京春祭 歌曲シリーズ~

チケットについて

■チケット料金(税込)

席種 S席 A席 U-25
料金 ¥6,200 ¥4,600 ¥1,500
残席状況 本公演は終了いたしました。

 ■一般発売日
 2015年11月23日(月・祝)10:00
 ※ U-25チケットは、2016年2月12日(金)12:00発売開始
  (公式サイトのみで取扱)

■曲目解説

リストの歌曲

「愛しきものよ、われもし王なりせば」は1844年、フランスのロマン派詩人ヴィクトル・ユーゴーの詩に付曲。自分が王国の王だったならば何でも与えようと壮大な気炎を上げるが、連の最後には優しい愛情がほろりとにじむ。「ローレライ」は1841年、ハイネの詩集『歌の本』所収の詩に付曲。同詩は近藤朔風訳詞によるジルヒャーの曲が日本ではお馴染みだが、他にも多くの作曲家が音楽を付けている。リストはよりドラマティックに、この恐ろしくも美しい伝説を、時にゆっくりと時に激しく感情を波立たせて物語る。「アルプスの狩人」は、1845年に書かれた歌曲集《シラーの『ヴィルヘルム・テル』からの3つの歌》の第3曲。激しく力強い伴奏に乗せて、過酷なアルプスの自然が持つ、人智を絶した美しさが歌われる。「おお! 私が眠りにつくときには」は1842年、ユーゴ―の詩に付曲。夜のしじまに入り込む甘い恋の夢想を描くように、耽美的な旋律が紡がれる。「若き日の幸せ」は1860年、リストの友人でもあったリヒャルト・ポールの詩に付曲。朗らかで明るい幸福を歌った詩で、ピアノ伴奏による情景描写が面白い。ヒバリが出てくるところでは、ピアノが軽やかにさえずる。

ハイドン:ベレニーチェのシェーナ

イタリアのオペラ台本作家ピエトロ・メタスタジオが書いたオペラ《アンティゴノ》(1743年)の第3幕から採られた歌詞による、ヒロイン・ベレニーチェのシェーナ(劇唱)である。失った恋人を恋い慕うあまり、絶望の底で苦悶するベレニーチェの感情が劇的に表現されている。

ブラームスの歌曲

「甲斐なきセレナーデ」は、1880年前後に作曲された《ロマンスとリート》作品84の第4曲。詩は『ドイツ民謡集』から採られた。対話形式で書かれており、愛を打ち明ける男が軽くいなされる様をコミカルに描いている。「わが恋は緑」は《リートと歌》作品63の第5曲。作品63の他の曲は1874年に書かれたが、本曲だけは前年の12月24日に完成している。師シューマンの末子フェリクスの書いた詩に付曲し、彼にクリスマスプレゼントとして贈ったためである。「五月の夜」は、1857~64年にかけて書き継がれた《4つの歌》作品43の第2曲。ヘルティの詩に付曲しており、ブラームスの歌曲のなかでも名作として知られる。歌詞も旋律もドイツ・ロマン主義の極致のような曲である。「おとめの呪い」は、1877年に作曲された《9つの歌》作品69の第9曲。カッパー訳のセルビア民謡に付曲したもので、恋に狂うあまり、相手を呪い殺したいとまで願う娘の情念を歌う、非常にドラマティックな歌である。

R.シュトラウスの歌曲

「万霊節」は1885年に書かれた《8つのリート》作品10の第8曲。シュトラウス最初の歌曲集である作品10は、オーストリアの詩人ヘルマン・フォン・ギルム『最後の木の葉』の詩に付曲した歌を集めている。万霊節とは、亡くなった信者のためのカトリックの祭日で、甘美な追想に満ちた歌である。「献呈」は作品10の冒頭を飾る曲。作曲当時、シュトラウスはまだ10代後半だが、書法は完成されている。「万霊節」とともに演奏機会が多く、優美な旋律が心を打つ。「夜」は同じく作品10の第3曲。この世のすべてが夜の静謐な美しさに包まれていくような、澄んだ旋律が印象的である。「セレナーデ」は1885〜87年にかけて、アドルフ・フリードリヒ・フォン・シャック伯爵の詩に付曲した《6つのリート》作品17の第2曲。シュトラウスの歌曲のなかでも特に親しまれており、夜の官能を魅力的に歌う。「明日には!」は1894年に作曲された《4つのリート》作品27の第4曲。詩はスコットランド出身のドイツ詩人ヘンリー・マッケイのもので、ピアノ伴奏の美しさは比類がない。恋人との永遠を夢見るような気持が、陶然と歌われる。「ツェチーリエ」は、同じく作品27の第2曲。ハインリヒ・ハルトの詩をもとに、パウリーネとの結婚の前日に書かれた。花嫁を優しく諭すような愛の歌である。

ロッシーニ:悲しみよ去りゆけ(歌劇《シンデレラ》より)

1816年12月末からわずか3週間(初演は翌年1月25日)という驚異的なスピードで書き上げられた歌劇《シンデレラ》(全2幕)は、フランスの詩人シャルル・ペローの有名な童話にもとづく物語。その最終景、物語が大団円を迎えるにあたって歌われるのが本曲である。豪華絢爛、超絶技巧が満載で、オペラの醍醐味を凝縮したようなアリアとなっている。

主催:東京・春・音楽祭実行委員会 後援:アイルランド大使館


※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
※ネットオークションなどによるチケットの転売はお断りいたします。

(2016/03/25更新)

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