PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭2019

ミュージアム・コンサート 美術と音楽~絵画に描かれた楽器たちvol.3
弦楽器編~マルモ・ササキ(チェロ)

プログラム詳細

Photo: 堀田力丸
■日時・会場
2012.4.4 [水] 14:00開演(13:30開場)[約60分]
※ この公演は終了いたしました。
東京都美術館 講堂

■出演
チェロ:マルモ・ササキ
ピアノ:ウララ・ササキ

■曲目
シューマン:
 アダージョとアレグロ 変イ長調 op.70(チェロ版) speaker.gif[試聴]
 幻想小曲集 op.73(チェロ版) speaker.gif[試聴]
ブラームス(デスパリ編)
 チェロとピアノのためのスケルツォ ハ短調 Wo02(「F.A.E.ソナタ」より)
ヴェルディ − アラール:ラ・トラヴィアータ・ファンタジー
R.シュトラウス(ジンガー編):歌劇《ばらの騎士》より「ワルツ」
ビゼー − オール:カルメン幻想曲
[アンコール]
プッチーニ:歌劇《ジャンニ・スキッキ》より「わたしのお父さん」

《プレ・トークのご案内》
チケットをお持ちの方は、開演前にプレ・トークにご参加いただけます。
●時間:13:35~13:55
●お話:須沢友香子[博士(美術史)ロンドン大学・コートールド美術研究所]


~美術と音楽~絵画に描かれた楽器たち~
【試聴について】
speaker.gif[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、
プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。
ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


出演者

チェロ:マルモ・ササキ Cello:Marumo Sasaki 音楽家の両親と共に、4歳で北イタリアの歴史的文化都市パドヴァに渡る。11歳でパドヴァ国立音楽院に入学し、同院を首席卒業。その後、ローザンヌ音楽院(スイス)で林峰男氏に師事し、ヴィルトゥオーゾクラスを1等賞及び名誉賞を得て卒業。ベルリン国立芸術大学大学院ソリストクラスで、W.ベットヒャー教授に師事し、同大学院を修了。これまでにM.フラックスマン、K.ゲオルギャン、D.ゲリンガス各氏に師事。ジェノヴァ国際チェロコンクール、アスペッタルティ国際音楽コンクール(伊)他、多数優勝。15歳でタルティーニ管弦楽団との協演を始め、ローザンヌ室内管弦楽団、バーデン=バーデン・フィルハーモニー管弦楽団等のソリストとして協演。札幌で開催された第5回PMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)に最年少で参加。またレナード・バーンスタイン創立のシュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭管弦楽団で首席チェロ奏者を務める。1999年ドイツのカールフレッシュアカデミーで「Forderpreis」を受賞。そのコンサートでは「サン=サーンスのコンチェルトを素晴らしい輝きを持って演奏した」と評される。ベルリン・ドイツ交響楽団(DSO)の室内定期演奏会(於ベルリン・フィルハーモニー・ホール)のゲストとして出演。ヨーロッパ各地でのリサイタル、W.ベットヒャー教授とのチェロデュオコンサート、フォーレ・フェスティバル(ベルリン)に招かれる。ベルリン・ブランデンブルク門広場での音楽祭に出演し、ソリストとしてピアソラの作品をオーケストラと協演し好評を得る。ベルリン・ヒンデミット協会主催「ハンガリー音楽シリーズ」でリサイタル。ベルリン・ジャック・ティボー弦楽三重奏団と1ヶ月に及ぶUSAツアーを行う。父(ヴァイオリン)と姉妹で結成された「パドヴァ・トリオ」で、イタリア各地にて「ブラームス没後100周年記念連続演奏会」「日伊政府主催コンサート」、日本においては札幌交響楽団と共演。パドヴァ・トリオ日本ツアーを定期的に行う等の活動をして高い評価を受ける。特に、ヴィヴァルディ&チャイコフスキー《四季》ピアノトリオ版のCDは、芸術祭で高評価を得ている。ベルリン交響楽団を経て、500年の歴史を誇るベルリン国立歌劇場管弦楽団(音楽監督ダニエル・バレンボイム)に初のアジア人・永久正団員として入団、6年間在籍。その間、首席補佐も務める。現在、ソロ及び室内楽等、幅広く演奏活動を行っている。
2011年、東日本大震災に際し、世界的に有名なオペラの殿堂ヴェネツィア・フェニーチェ歌劇場で大震災支援チャリティーコンサートを行う。
2012年3月、初ソロCD『マルモのチェロ・オペラ~歌劇場の思い出(CELLOPERA–Remember of the Opera House)』マルモ(チェロ)&ウララ(ピアノ)をリリース予定。

©Atsushi Yamaguchi

チェロ:マルモ・ササキ Cello:Marumo Sasaki

ピアノ:ウララ・ササキ Piano:Urara Sasaki 12歳でヴェネツィア・フェニーチェ劇場にてデビューコンサート。パドヴァ国立音楽院を首席及び名誉賞を得て卒業後、R.ブッフビンダー、T.ニコラーエワの各氏に師事。ウィーン国立音楽大学でメディモレッツ教授に師事し、ソリストクラスを「審査員全員一致最高得点」を得て首席卒業。チッタ・ディ・チェント音楽コンクール(伊)第1位及び報道協会特別賞、バイロイト国際音楽コンクール(独)ピアノ部門第1位及びバイロイト市長賞を始め、ロンゴ音楽コンクール、ロベレ・ドーロ国際音楽コンクール(伊)、ガルガーノ音楽コンクール、トーレ・オルサイア国際ピアノコンクールで優勝、ウィーン・ムジークフェラインザールにて行われたベーゼンドルファーピアノコンクールにて第2位を受賞。イタリア各地を始め、ドイツ、スイス、オーストリア、アメリカ等で演奏活動を行う。バーゼル交響楽団とプロコフィエフのピアノコンチェルト第1番を協演し、「冷静で理論的でありながら多彩な色彩感覚でプロコフィエフの世界を見事に作り出し聴衆を魅了させた」と評される。その他バイロイト・ゲラ交響楽団、ロイヤルチェンバーオーケストラ、大阪センチュリー交響楽団と協演。 また、ウィーンにてジョイントリサイタル、東京オペラシティでリサイタルを行う等ソリストとして活躍する他、海外の著名な演奏家と共演する等、多彩な活動を行っており、その模様はNHKテレビ・ラジオでも放送されている。ビクターより『ララバイ』(雅子妃殿下出産記念/堤俊作指揮ロイヤルチェンバーオーケストラと協演)、ピアノ教材ギロック『アクセント・オン』、カメラータ・トウキョウより『バッハ=ブゾーニ:シャコンヌ&シュルホフ:ホットミュージック』のCDをリリース。ピアノ指導者のための公開講座を全国的に開催。2001~07年まで草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァルのアシスタントピアニストを務める。第1回高松国際ピアノコンクール、大阪国際音楽コンクール審査員。日本ギロック協会名誉会員。

©東音企画

ピアノ:ウララ・ササキ Piano:Urara Sasaki

■曲目解説

シューマン:アダージョとアレグロ 変イ長調 op.70(チェロ版)、幻想小曲集 op.73(チェロ版)
ロベルト・シューマン(1810-1856)の《アダージョとアレグロ》は1849年、バルブ式ホルンとピアノ伴奏のために作曲された。19世紀前半はまだバルブのないナチュラル・ホルンが主流であり、半音を楽に出せるバルブ式ホルンの採用は当時として画期的な試みであった。曲は緩やかなアダージョと、3つの部分に分かれたアレグロによって構成されているが、作曲者自身によって、独奏部分がヴァイオリン版とチェロ版に書き換えられたものが残されている。
同じく1949年に作曲された《幻想小曲集》は、本来クラリネットとピアノ伴奏のための作品だが、《アダージョとアレグロ》同様、ヴァイオリンやチェロでも演奏される機会が多い。悲しげで情熱的な雰囲気の第1曲、生き生きとした第2曲、「急速に、燃えるように」との指示により、華やかなフィナーレを迎える第3曲によって構成されている。それぞれに異なる性格を持つ3曲が続くので、演奏し分けるのが難しい。

ブラームス(デスパリ編):チェロとピアノのためのスケルツォ ハ短調 Wo02(「F.A.E.ソナタ」より)
「F.A.E.ソナタ」は、シューマンが、弟子のアルベルト・ディートリヒとヨハネス・ブラームス(1833-1897)と3人で共作して、友人である名ヴァイオリニスト、ヨーゼフ・ヨアヒムに誰がどの楽章を書いたか当てさせようという企画で生まれた1853年の作品。スケルツォは、このソナタの第3楽章としてブラームスが作曲したもの。ヨアヒムのモットーである「自由だが孤独に(Frei aber einsam)」の頭文字による、F(ファ)・A(ラ)・E(ミ)によるモチーフが使われているが、この楽章では中間部に変形した形で用いられている。ちなみにディートリヒの回想によれば、ヨアヒムはすべて正解したそうである。

ヴェルディ − アラール:ラ・トラヴィアータ・ファンタジー op.38
ジャン・アラール(1815-1888)はフランスのヴァイオリニストで、長らくパリ音楽院の教授を務め、サラサーテ等、数多くの門弟を育て上げたことで知られている。《ラ・トラヴィアータ・ファンタジー》はヴェルディのオペラ《ラ・トラヴィアータ》のモチーフを使用した、いわゆるトランスクリプション作品である。重音によるメロディや左手のピッツィカートの連続等、演奏効果の高いアイディアがふんだんに取り入れられている。

リヒャルト・シュトラウス(ジンガー編):歌劇《ばらの騎士》より「ワルツ」
R.シュトラウス(1864-1949)の音楽と、ウィーン世紀末の作家フーゴ・フォン・ホフマンスタールの台本による名コンビは、数多の名作を数々世に送り出したが、1911年初演の《ばらの騎士》もそのひとつである。「ワルツ」の部分は後に作曲者により別途編纂され、他の編曲者によって様々な編成で演奏されるようになった。《サロメ》等の作品における前衛的な作風と比べて、保守的ともいえる華やかで古典的な美しさは、彼の一側面を知る上で興味深い。

ビゼー − オール:カルメン幻想曲
ビゼーのオペラ《カルメン》をモチーフとした作品には、サラサーテやワックスマン等、ヴァイオリンとピアノのための作品が多い。その中で、スコットランド出身の作曲家バクストン・オール(1924-1997)によるチェロとピアノのための《カルメン幻想曲》は、チェロが持つ音域の広さと運動性の高さを発揮した佳作である。1985年、チェリストであるロバート・コーエンのために作曲され、後には独奏チェロとオーケストラのために自ら編曲もしている。



主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:東京都美術館 協力:タカギクラヴィア株式会社

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