東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2018-
東京春祭 歌曲シリーズ vol.23クラウス・フロリアン・フォークト (テノール) I
世界中をその澄んだ歌声で席捲する、現代の白鳥の騎士フォークトによる二夜にわたる待望のリサイタルが実現。第一夜は「愛」をテーマにしたリーダーアーベントを。
プログラム詳細
2018:03:26:19:00:00
2018.3.26 [月]19:00開演(18:30開場)
東京文化会館 小ホール
■出演
テノール:クラウス・フロリアン・フォークト
ピアノ:ルパート・バーレイ※
※ 当初、出演を予定しておりましたイェンドリック・シュプリンガー(ピアノ)は、右手を負傷したため、代わりまして、クラウス・フロリアン・フォークト(テノール)の推薦によりルパート・バーレイ(ピアノ)が出演いたします。
なお、4.11[水]の「東京春祭 歌曲シリーズ vol.24 クラウス・フロリアン・フォークト(テノール) II ~シルヴィア・クルーガー(ソプラノ)を迎えて」には、イェンドリック・シュプリンガー(ピアノ)が出演する予定です。
■曲目
ハイドン:
すこぶる平凡な話
満足
どんな冷たい美人でも
人生は夢
乙女の問いへの答え
小さな家
ブラームス:
目覚めよ、美しい恋人 [試聴]
昔の恋 op.72-1 [試聴]
谷の底では
月が明るく輝こうとしないなら
甲斐なきセレナーデ op.84-4 [試聴]
マーラー:《さすらう若人の歌》 [試聴]
第1曲 彼女の婚礼の日は
第2曲 朝の野辺を歩けば
第3曲 私は燃えるような短剣をもって
第4曲 二つの青い目が
R. シュトラウス:
ひそかな誘い op.27-3 [試聴]
憩え、わが心 op.27-1 [試聴]
献呈 op.10-1 [試聴]
明日には! op.27-4 [試聴]
ツェチーリエ op.27-2 [試聴]
[アンコール]
R.シュトラウス:セレナーデ op.17-2
ブラームス:日曜日 op.47-3
※ 当初発表の曲目より、一部変更となりました。
【試聴について】
[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。
~春祭ジャーナル~
チケットについて チケットについて
■チケット料金(税込)
席種 | S席 | A席 | U-25※ |
---|---|---|---|
料金 | ¥9,300 | ¥7,700 | ¥1,500 |
■発売日
先行発売:2017年11月12日(日)10:00 2017:11:12:10:00:00:2017:11:23:23:59:59
(先行対象の席種:S席 A席)
※ 先行発売はお電話では11月22日(水)18:00まで、インターネットでは11月23日(木・祝)23:59までの受付となっております。
一般発売:2017年11月26日(日)10:00
※ U-25チケットは、2018年2月9日(金)12:00発売開始
(公式サイトのみでの取扱い)
ハイドンの歌曲
ハイドンがピアノ伴奏つき歌曲のジャンルに手を染めたのは、50歳にも近づこうという時期だった。「すこぶる平凡な話」は、1781年出版の《12のクラヴィーア伴奏歌曲》第1部所収。当時流行していたジングシュピール風に男女の軽妙なやり取りを描く。1784年出版の《12のクラヴィーア伴奏歌曲》第2部には、重責を担う国王よりも今の身分の方が気楽とコミカルに歌う「満足」や、甘美な恋の骨折りを歌う「どんな冷たい美人でも」、儚い生をしっとりとラルゴで歌う「人生は夢」が含まれている。1796年頃の作とされる「乙女の問いへの答え」には、ドイツ語とイタリア語の歌詞があり、ドイツ語版は「Vergiß mein nicht(忘れな草)」というタイトルでも知られている。美しいアリアのような曲である。1801年作の「小さな家」も、ドイツ語・イタリア語両方の歌詞があり、質朴な生活の喜びを歌う。
ブラームスの歌曲
「目覚めよ、美しい恋人」は、《49のドイツ民謡》所収。この曲集はブラームスによるドイツ民謡の編曲集で、歌詞や旋律は原曲に忠実ながらも、精妙なピアノ伴奏によって芸術歌曲の域にまで高められている。「昔の恋」は、1877年に完成した《5つの歌》作品72の第1曲で、古い恋の追想に耽る歌。「谷の底では」は、《49のドイツ民謡》所収。穏やかな悲しみを漂わせながら、届かなかった愛との訣別を歌う。「月が明るく輝こうとしないなら」も《49のドイツ民謡》所収。別れを告げるため、夜の闇にまぎれて恋人のもとに来た若者の束の間の逢瀬を歌う。「甲斐なきセレナーデ」は、1880年前後に作曲された《ロマンスとリート》作品84の第4曲。対話形式で書かれており、愛を打ち明ける男が軽くいなされる様をコミカルに描いている。
マーラー:《さすらう若人の歌》
1883~85年に書かれた歌曲集《さすらう若人の歌》は、最初はピアノ伴奏、のちにオーケストレーションが施されるが、同時期にマーラーは交響曲第1番にも着手しており、両曲は互いに深く影響し合っている。作曲者自身によって書かれた詞には、ソプラノ歌手ヨハンナ・リヒターとの失恋沙汰が色濃く投影されている。第1曲「彼女の婚礼の日は」では、恋しい女性が他に嫁いでいく悲しみを歌う。第2曲「朝の野辺を歩けば」は、一転して明るい曲調で、朝の野原に横溢する生の喜びを歌うが、その世界の美しさに比して、自身の哀しみは癒えることがない。第3曲「私は燃えるような短剣をもって」では、恋しい女性を忘れることができない苦しみが、身を焦がす激情となってほとばしる。第4曲「二つの青い目が」は、深い諦めと哀しみに満ちた歌。恋しい女性との別れ、それはこの世界そのものとの別れともなる。
R.シュトラウスの歌曲
「ひそかな誘い」は、1894年に作曲された《4つのリート》作品27の第3曲。詩はスコットランド出身の詩人ヘンリー・マッケイによる。恋人を優しく口説きつつ、華やかな宴から静かな夜の庭へと誘う、官能的な歌。「憩え、わが心」は、同じく作品27の第1曲。詩はドイツの詩人ヘンケルによる。挫折におののく魂を鎮めようとする歌。「献呈」は、1885年に書かれた《8つのリート》作品10の冒頭を飾る曲。当時シュトラウスはまだ10代後半だが、その書法はすでに完成されており、優美な旋律が心を打つ。「明日には!」は、作品27の第4曲。マッケイによる詩で、無類の美しさを誇るピアノ伴奏にのせて、恋人との永遠を夢見るような、陶然とした心地が歌われる。「ツェチーリエ」も、同じく作品27の第2曲。愛妻パウリーネとの結婚の前日、ハインリヒ・ハルトの詩に付曲された。花嫁を優しく諭すような愛の歌である。
主催:東京・春・音楽祭実行委員会 後援:ドイツ連邦共和国大使館
※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
※ネットオークションなどによるチケットの転売はお断りいたします。
(2018/03/27更新)