PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2015-

ミュージアム・コンサート東博でバッハ vol.24 戸田弥生(ヴァイオリン)

高い集中力と精神性――日本を代表する女流ヴァイオリニストとして確固たる地位を築いた戸田弥生。
2年をかけて《無伴奏ソナタ&パルティータ》全曲演奏に挑みます。

プログラム詳細

2015:04:01:19:00:00

■日時・会場
2015.4.1 [水] 19:00開演(18:30開場)
東京国立博物館 法隆寺宝物館エントランスホール

■出演
ヴァイオリン:戸田弥生

■曲目
J.S.バッハ:
 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第1番 ト短調 BWV1001speaker.gif[試聴]
 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第3番 ホ長調 BWV1006speaker.gif[試聴]
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第6番 ホ長調op.27-6speaker.gif[試聴]
J.S.バッハ: 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第2番 イ短調 BWV1003speaker.gif[試聴]

[アンコール]
J.S.バッハ:
 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番 BWV1004 より サラバンド

【試聴について】
speaker.gif[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、
プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。
ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


~東博でバッハ~
 

出演者

ヴァイオリン:戸田弥生 Violin:Yayoi Toda 1993年エリーザベト王妃国際音楽コンクール優勝以来、日本を代表するヴァイオリニストの一人として、圧倒的な集中力による情熱的な演奏で聴く者を魅了している。
1985年日本音楽コンクール第1位。桐朋学園大学を首席で卒業後、奨学金を得てアムステルダムのスウェーリンク音楽院に留学。1993年エリーザベト王妃国際音楽コンクール優勝。▼続きを見る 1996年にはジュリアード音楽院から“ディレイ・スカラシップ”を受け、1年間在籍する。
日本の著名オーケスラはもとより、モスクワ・フィル、スウェーデン放送響、ハレ管、ロンドン・フィル等と共演。また、小澤征爾、シモノフ、ミンツ、カントロフ、ブーニン、フルネ、ベルティーニ、アルゲリッチ、アファナシエフらとも共演。2010年は4月にオランダとスペインでのヴァイオリン・マスタークラスを、11月にピアノのヴァレリー・アファナシェフとのデュオを東京および福井で行なった。デビュー20周年を迎えた2013年には、東京、大阪、神戸、福井にて、協奏曲、デュオ、無伴奏等多くの舞台で大好評を博した。
CDは音楽之友社から『J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ全曲』、オクタヴィアレコードから、最新盤となる『20世紀 無伴奏ヴァイオリン作品集』のほか、『イザイ無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全曲』などをリリースし、高い評価を得ている。

公式サイト  http://yayoi-toda.com/

© Kinoshita_Akira 
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ヴァイオリン:戸田弥生 Violin:Yayoi Toda

■曲目解説

J.S.バッハ:《無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ》より

ソナタとパルティータ 3 曲ずつで、交互に構成された《無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティー タ》(全 6 曲)は、1720 年の日付をもつ清書譜が残されているため、書かれたのはそれ以前、J.S.バッハの ケーテン宮廷楽長時代(1717-23)前半と推定されている。


「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第 1 番」 は 、第 3 楽章がシチリアーナ(シチリアの民俗舞曲)と題さ れているのが、他のソナタと異なる。第 1 楽章アダージョは、重音を多用しながら旋律が淀みなく流れ、無伴奏全 6 曲の冒頭を飾るにふさわしい荘重な雰囲気と憂愁を湛えている。第 2 楽章フーガでは、まるで 2つのヴァイオリンで奏でているかのような疑似対位法が展開される。第 3 楽章シチリアーナの牧歌的な旋律を経て、第 4 楽章プレストは疾走する 16 分音符の単旋律が無窮動的な展開をみせる。


「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第 3 番」 は、軽快で明るい印象の舞曲が並ぶ。華やかに 始まる第 1 楽章プレリュード、第 2 楽章ルールでは叙情的な旋律が美しく歌う。第 3 楽章ガヴォット・アン・ロンドーは非常に有名な曲で、単独で奏される機会も多い。第 4 楽章に親しみやすい旋律の第 1 メヌエット、第 5 楽章には対照的に柔らかい雰囲気の第 2 メヌエットが続く。第 6 楽章は軽やかなブーレ、第 7 楽 章はさらに快速なテンポのジーグとなり、全組曲を締めくくる。


「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第 2 番」 は、バッハの真骨頂とも言えるフーガ楽章が、第 1 番に 比べてより緻密で洗練されたものになっている。第 1 楽章グラーヴェは、荘重な旋律が流れるように歌い、フーガを迎える序奏の役割を果たしている。第 2 楽章は、三重音や四重音が用いられ、起伏に富んだスケールの大きいフーガ。第 3 楽章アンダンテは、重音を縫うようにして進む旋律の美しさに息を呑む。そし て第 4 楽章アレグロは、16 分音符の速いパッセージから繰り出される旋律がエコーのような響きを創り出 している。

イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第 6 番

1924 年に作曲された 《 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ》 は、全 6 曲それぞれがイザイの敬愛するヴァイオリ ニストを念頭に書かれており、楽曲の性格も楽章数も異なっている。その第 6 番は、スペイン出身のマヌ エル・キロガに捧げられた作品。単一楽章で、華麗なヴィルトゥオジティにあふれている。中間部にはスペ イン風ハバネラのリズムが奏され、華やかさに一抹の哀愁を添える。


主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:東京国立博物館 協力:日東紡音響エンジニアリング株式会社

※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
※ネットオークションなどによるチケットの転売はお断りいたします。

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