東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2015-
《24の前奏曲》シリーズ vol.2ドビュッシー アレクサンドル・メルニコフ(ピアノ) II
~銘器プレイエル(1910年製)で弾くドビュッシー
オリジナル楽器を収集し、楽器への造詣が深いメルニコフが、ドビュッシーのために選んだ楽器は上野学園所蔵のプレイエル。同年代に生まれた銘器と名曲が、彼の手によって劇的に出会う瞬間がここに。
プログラム詳細
2015:03:31:19:00:00
2015.3.31 [火] 19:00開演(18:30開場)
上野学園 石橋メモリアルホール
■出演
ピアノ:アレクサンドル・メルニコフ
■曲目
ドビュッシー:
前奏曲集 第1巻

前奏曲集 第2巻

[アンコール]
プロコフィエフ:束の間の幻影 より Ridicolosamente
ラフマニノフ:13の前奏曲 より 第5番 ト長調
ブラームス:幻想曲 作品116-2
【試聴について】

プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。
ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。
~《24の前奏曲》シリーズ~
vol.3 ショパン ― アレクサンドル・メルニコフ(ピアノ)
vol.4 スクリャービン ― 野平一郎(ピアノ)
~関連ニュース~

出演者
ピアノ:アレクサンドル・メルニコフ Piano:Alexander Melnikov モスクワ音楽院でレフ・ナウモフキ教授に師事し卒業。モスクワでのメルニコフの音楽形成上最も影響を与えた瞬間には、スビャトスラフ・リヒテルとの早期の出会いが含まれる。リヒテルは、その後ロシアとフランスのフェスティバルに定期的にメルニコフを招いた。メルニコフは、ツヴィカウのロベルト・シューマン国際コンクール(1989年)、
ドビュッシー:前奏曲集 第 1 巻・第 2 巻
ドビュッシーのピアノ作品において、印象主義と呼ばれる作風が確立したのは《 版画》だったが、それをさらに発展 させ、完成の域にまで達したのが、この 2 巻から成る前奏曲集である。第 1 巻は 1909~10 年にかけて、第 2 巻は 1911~13 年にかけて作曲され、ともに 12 曲から成る。これらはバッハの《 平均律クラヴィーア曲集》やショパンの《 24 の前 奏曲》のように全ての調を用いたものではない。調性というくびきから離れたところで、旋律・音色・リズムの追究がな されており、この傾向は第 2 巻により顕著である。小品集でありながら、作曲語法の先駆的な試みや美しさにおいて、 ドビュッシー後期の重要作品とされている。
ここでは、主だった楽曲について簡単に触れておく。まず第 1 巻 ―― 「 帆/ヴェール」では全音音階を用い、風 にあおられてうねる波の動きを巧みに描いている。「西風の見たもの」はフランス特有の西風が吹き荒れるさまを、速 いパッセージと不協和音の不規則な連打により技巧的かつ大胆に表現している。「亜麻色の髪の乙女」はルコント・ ド・リールの詩に想を得た曲で、その親しみやすい楽想から人気があり、単独でもしばしば演奏される。「沈める大聖 堂」はブルターニュに伝わるケルト族の伝説をもとにしている。鐘の音が海面に鈍く響くところから始まり、霧が晴れる とともに伽藍が海上に姿を現す場面は荘厳な美しさを放つ。
続いて第 2 巻 ―― 「 枯葉」では半音と全音が交互に組み合わされたオクタトニックが用いられ、どこか乾いた空気 感が表現される。「ピクウィック殿礼賛」ではイギリス国歌「神よ女王を守りたまえ」が断片的に引用され、重厚な和音と 微細なパッセージがきらびやかに交錯する。「花火」は鮮烈な筆致により、パリ祭で打ち上げられる花火の光と色彩を 視覚的に描写している。曲の終盤にはフランス国歌「ラ・マルセイエーズ」がかすかに聴こえ、馥郁たる余韻を残す。 なお第 1 巻の「ミンストレルズ」、第 2 巻の「風変わりな“ラヴィーヌ将軍”」では、黒人音楽・ケークウォークの軽妙なリ ズムが用いられている。
初版が出版されたデュラン社の楽譜では、各曲の題名は最後のページの下にカッコに入れて記されている。これ はドビュッシーが題名を副次的なものと見なしていたことの現れであり、このように表記することによって、過度に標題 音楽として捉えないよう注意を促したと考えられる。
主催:東京・春・音楽祭実行委員会 後援:ロシア連邦大使館 特別協力:上野学園 石橋メモリアルホール
※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
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