PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2017-

ロスチャイルド家と作曲家たち
~シャーロット・ド・ロスチャイルドからの贈りもの

18世紀から芸術家のパトロンとしても名高いロスチャイルド家。一家にゆかりのある作曲家たちに敬意と愛情を込めて、現代のバロネスと音楽仲間が集い、奏でる一夜です。

プログラム詳細

2017:03:23:19:00:00

■日時・会場
2017.3.23 [木] 19:00開演(18:30開場)
東京文化会館 小ホール

■出演
ソプラノ:シャーロット・ド・ロスチャイルド
クラリネット:マイケル・コリンズ
ピアノ:マイケル・マクヘイル

■曲目
メンデルスゾーン:
 歌の翼に op.34-2 [試聴]
 スケルツォ ロ短調 (《黄金の本》 より) [試聴]
シュポア:《6つのドイツ歌曲》 op.103 より [試聴]
 第1曲 静かに、わが心よ
 第4曲 子守歌
 第6曲 目覚めよ
ショパン:
 マズルカ 第45番 イ短調 op.67-4 (《黄金の本》 より) [試聴]
 ワルツ 第7番 嬰ハ短調 op.64-2 [試聴]

(ナタニエル・ド・ロスチャイルド男爵夫人シャーロットに献呈された曲)

マティルド・ド・ロスチャイルド:
 第6番 マズルカ (《アルバムの綴り》 op.2 より) [試聴]
 私に何も言うことがないのなら
ショパン:バラード 第4番 へ短調 op.52 [試聴]

(ナタニエル・ド・ロスチャイルド男爵夫人シャーロットに献呈された曲)

ロッシーニ:
 アルプスの羊飼いの娘(ルイーザ・ド・ロスチャイルドに献呈された曲) [試聴]
 黙って嘆こう (《黄金の本》 より) [試聴]
 ファンタジー
シューベルト(リスト編):魔王 [試聴]
アーン:クロリスに [試聴]
プーランク:
 ギターに寄せる(《黄金の本》 より) [試聴]
 クラリネット・ソナタ [試聴]

※ 《黄金の本》・・・著名な作曲家直筆による曲集の編纂された本

[アンコール]
マティルド・ド・ロスチャイルド:蝶々
滝 廉太郎:花

【試聴について】
[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


チケットについて

■チケット料金(税込)

席種 S席 A席 U-25
料金 ¥6,200 ¥4,600 ¥1,500

 ■発売日
  一般発売:2016年11月27日(日)10:00

  ※ U-25チケットは、2017年2月10日(金)12:00発売開始
   (公式サイトのみでの取扱い)


■曲目解説

メンデルスゾーンの作品

15歳という若さで歌曲の作曲を始めたメンデルスゾーンであるが、なかでも「歌の翼に」は代表的な作品。タイトルにある通り、「歌の翼にのせて、幸せな場所に連れていってあげよう」と歌う。「スケルツォ ロ短調」は1829年に作曲されており、ロスチャイルド家の《黄金の本》に記された最初期の作品と言えよう。

シュポア:《6つのドイツ歌曲》 より

ルイ・シュポアはベートーヴェンとも親交があり、ヴァイオリニスト、指揮者としても活躍した19世紀ドイツの作曲家。千々に乱れる心を鎮めようとする第1曲「静かに、わが心よ」、クラリネットが低音で風の音を表現する部分もある第4曲「子守歌」、爽やかな朝の目覚めを誘うような第6曲「目覚めよ」など、もともとクラリネットのオブリガート付きピアノ伴奏歌曲として書かれた曲集だけに、クラリネットの聴き所も満載となっている。

ショパンの作品

ポーランドの民族舞曲「マズルカ」は、ショパンの生まれ故郷の音楽である。1846年頃に作曲された「マズルカ 第45番」は、ショパンのマズルカのなかでも最も有名で、もの悲しく甘美なメロディが心に残る。「ワルツ 第7番」もよく知られた曲で、1847年頃の作曲。当時、ショパンは心身ともに苦渋に満ちた時期にあったため、このような悲しみに溢れたメロディを書いたのかもしれない。

マティルド・ド・ロスチャイルドの作品

1832年フランクフルトのロスチャイルド家に生まれたマティルド・ド・ロスチャイルドは、作曲家やピアニストとして楽才を開花させた。「第6番 マズルカ」の哀愁が滲む旋律には、作曲を師事したショパンの影響が感じられる。「私に何も言うことがないのなら」は、「ロマンス」というタイトルでも知られている。当時の名ソプラノ歌手アデリーナ・パティのために書かれた5つの歌曲のうち最初のもので、1905年にはパティによってレコーディングされた。

ショパン:バラード 第4番

この世ならぬ美しさを持った曲で、1842年に作曲された。最後の畳みかけるような悲劇的なコーダが深く心に突き刺さる。

ロッシーニの作品

非常な速筆で知られたロッシーニだが、30代半ばでオペラの作曲から引退し、その後は美食家などとして名を馳せた。「アルプスの羊飼いの娘」は、イタリアからの亡命詩人カルロ・ペーポリ伯爵の詩によるもので、ヨーデルの手法が用いられている。「黙って嘆こう」は、有名なオペラ台本作家ピエトロ・メタスタージオの詩を用いているが、同じ詩を使ってロッシーニは50曲近くもカンツォネッタを書いている。「ファンタジー」は、1829年に作曲されたクラリネットとピアノのための作品。短いながらも全4楽章からなり、自由な形式で書かれている。

シューベルト(リスト編):魔王

若きシューベルトが作曲した傑作歌曲「魔王」を1838年頃、リストはピアノ独奏用に編曲している。原曲の伴奏よりも難度があがっており、特に右手の連打は聴きどころである。

アーン:クロリスに

17世紀バロック時代の詩人テオフィル・ド・ヴィオーの詩に付曲した、アーンの代表的歌曲。バロック風の印象的な前奏に続いて、師マスネ譲りの甘美な旋律が心地よさを醸し出す。

プーランクの作品

「フランス六人組」の一人として、独特の情感を持つ作品を残したフランシス・プーランク。彼は歌曲も多数作曲しており、「ギターに寄せる」はピエール・ド・ロンサールの詩をもとに1935年、エドゥアール・ブルデの芝居「王妃マルゴ」のために書かれた。「クラリネット・ソナタ」(全3楽章)は1962年に作曲され、親しかった作曲家アルテュール・オネゲルの墓前に捧げられたが、奇しくもこれがプーランク自身の最後の作品となった。

主催:東京・春・音楽祭実行委員会 後援:ブリティッシュ・カウンシル


※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
※ネットオークションなどによるチケットの転売はお断りいたします。

(2017/03/24更新)

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