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東京・春・音楽祭 2017

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マイケル・コリンズ (クラリネット) 今日を代表するクラリネット奏者マイケル・コリンズは、同世代の中で最も完成された演奏家の一人である。ソリストとして傑出したキャリアを持つが、近年は指揮者としても高く評価され、2010年にはシティ・オブ・ロンドン・シンフォニアの首席指揮者に就任した。最近の主な客演指揮や弾き振りでは、フィルハーモニア管弦楽団、アカデミー室内管弦楽団、アルスター管弦楽団、兵庫芸術文化センター管弦楽団との共演が挙げられる。▼続きを見る 今シーズンの主な活動としては、ふたたび指揮者としてフィルハーモニア管弦楽団に戻って地方公演を行ったり、ヴァイオリニストのアリーナ・ポゴストキーナを迎えて16年2月にロイヤル・フェスティバル・ホールで共演した。また、BBC交響楽団をスタジオ・コンサートで指揮、キュミ・シンフォニエッタ、フランツ・リスト室内管弦楽団を弾き振りする他、モーツァルト/ウェーバー/ロッシーニのプログラムでストラスブール・フィルハーモニー管弦楽団に弾き振りデビューした。ソリストとして、シャーロット交響楽団やバーミンガム市交響楽団と共演する他、今後はサンパウロ州交響楽団や、ふたたびメルボルン交響楽団、アデレード交響楽団とも共演する予定。 前シーズンは、アデレード交響楽団、タスマニア交響楽団、メルボルン交響楽団、香港シンフォニエッタ、クオピオ交響楽団を弾き振りした。指揮者としてスウェーデン室内管弦楽団に返り咲き、ヴォーン・ウィリアムズ「交響曲第5番」やベートーヴェン「交響曲第3番」等を指揮した他、モーツァルトとバルトークのプログラムでBBCスコティッシュ交響楽団を振った。 長年にわたってクラリネットのレパートリーを広げることに力を入れている。これまでに世界初演、国内初演を行ったものとしては、ジョン・アダムズ「こぶだらけのボタン」、エリオット・カーター「クラリネット協奏曲」――この曲が収録されたドイツ・グラモフォンのCDはグラモフォン賞を受賞――ブレット・ディーン「アリエルの音楽」、ハレ管弦楽団の委嘱によるターネジ「リフとリフレイン」等が挙げられる。ターネジの作品は、ハーグ・レジデンティ管弦楽団、ロイヤル・フランダース・フィルハーモニー管弦楽団、ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団等とともに上演し続けてきている。また、現代に生きる著名な作曲家の作品をいくつも初演するにあたって、その中心的な役割を果たしたとして、ロイヤル・フィルハーモニック協会の2007年度演奏家賞を受賞した。 室内楽奏者としても引っ張りだこで、ボロディン弦楽四重奏団やタカーチ弦楽四重奏団、アンドラーシュ・シフ、マルタ・アルゲリッチ、スティーヴン・ハフ、ミハイル・プレトニョフ、ラルス・フォークト、ジョシュア・ベル、スティーヴン・イッサーリス等とは定期的に共演している。彼のアンサンブル「ロンドン・ウィンズ」は、2013年に結成25周年を迎え、BBCプロムス、オールドバラ音楽祭、エディンバラ・フェスティバル、シティ・オブ・ロンドン・フェスティバル、チェルトナム国際音楽祭、バース・モーツァルト・フェスティバル等、間口の広い活動を続け、忙しい日々を送っている。 ウィグモア・ホールにも定期的に出演し、15/16年のレジデント・アーティストの一人となった。そこではロンドン・ウィンズ、クリスティーネ・ライス、アイリッシュ・タイナン、ボロディン弦楽四重奏団(パリの音楽博物館でも共演の予定)等と共演している。またジャージーのリベレーション国際音楽祭の芸術監督もしている。 CDのほとんどはシャンドスから出ており、多産な録音歴のなかで幅広いレパートリーを網羅している。その他、ドイツ・グラモフォン、デッカ、EMI、ソニーからもCDをリリースしている。最近のリリースには、ソリストと指揮者の両方をこなした「英国のクラリネット協奏曲集」をBBCシンフォニー管弦楽団とともに収録したディスクや、ピアニストのマイケル・マクヘイルとともにブラームス、ライネッケのクラリネット・ソナタを収録したディスクがある。 50歳を祝う年に、自らの演奏・指揮でシティ・オブ・ロンドン・シンフォニアと共演したウェーバーの協奏曲を、シャンドスからリリースした。またその他、コリリアーノ、アダムズ、カーター、シュポア、コープランド、そして当然モーツァルトの協奏曲も録音している。 楽器は専らヤマハのクラリネットを愛用している。▲プロフィールを閉じる

出演公演

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