PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2016-

ミュージアム・コンサート「若冲展」プレ・コンサート vol.2
~ヴィヴァルディと若冲 ― 生きものたちの楽園

生きとし生けるものを題材に、敬意をもって創作に取り入れるのは、いつの時代も芸術家に託された使命ともいえます。若冲と同時代に生きたイタリア・バロック音楽の作曲家ヴィヴァルディの作品を集めて。

プログラム詳細

2016:04:14:14:00:00

■日時・会場
2016.4.14 [木] 14:00開演(13:30開場)[約60分]
東京都美術館 講堂

■出演
リコーダー、バロックオーボエ、編曲:江崎浩司
バロック・ファゴット:永谷陽子
チェンバロ:中村恵美

■曲目
ヴィヴァルディ:
 オーボエ、ファゴットと通奏低音のための協奏曲 ト短調 [試聴]   

(原曲:2本のオーボエと通奏低音のための協奏曲 RV81)

 協奏曲 ヘ長調 《恋人》(原曲:ヴァイオリン協奏曲ホ長調 RV271) [試聴]
 協奏曲 ニ長調 RV90 《ごしきひわ》 [試聴]
 リコーダーソナタ ト長調 RV806 [試聴]
 ファゴットと通奏低音のためのソナタ 変ロ長調 より [試聴]   

(原曲:チェロと通奏低音のためのソナタ RV45)

 ソナタ第6番 ト短調 RV58 《忠実な羊飼い》 op.13 より [試聴]
 リコーダー、ファゴットと通奏低音のためのソナタ イ短調 RV86 [試聴]

[アンコール]
ヴィヴァルディ:協奏曲 ニ長調 RV90 《ごしきひわ》 より II. Largo

【試聴について】
[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


~「若冲展」プレ・コンサート~

チケットについて

■チケット料金(税込)

席種 全席自由
料金 ¥2,100
残席状況 本公演は終了いたしました。

 ■一般発売日
 2016年1月31日(日)10:00

■曲目解説

ヴィヴァルディの管楽器作品

J.S.バッハやヘンデルと同時代にイタリア・ヴェネツィアで活躍した「赤毛の司祭」アントニオ・ヴィヴァルディは、自身もヴァイオリニストであったため、弦楽器による協奏曲が本領と見なされているが、その膨大な全作品のなかに散見される管楽器作品を知れば、管楽器の演奏技術にも通じていたことがわかるだろう。

オーボエ、ファゴットと通奏低音のためのソナタ ト短調

原曲は近年、「ト長調 RV80」とともに真作と確認された「2本のオーボエと通奏低音のためのソナタ ト短調 RV81」。急/緩/急の3楽章構成で、軽快に絡み合う2本の独奏楽器が心地よく、短いながらも印象に残る楽想が用いられている。

協奏曲 ヘ長調《恋人》

原曲は「ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 RV271《恋人》」。標題は自筆によるものだが、清らかな「恋人」の面影を描いたのだろうか。急/緩/急の3楽章構成で、両端楽章はトゥッティ(全合奏)とソロ(独奏)が交互に繰り返されるリトルネッロ形式。第2楽章カンタービレは、ソロ旋律に短いため息にも似た装飾音が施されており、どこか切なさを感じさせる。

協奏曲 ニ長調 RV90《ごしきひわ》

鳥の鳴き声をモチーフにしたユニークな協奏曲。「ごしきひわ」とは、スズメよりやや小型のカラフルな鳥で、澄んだ声でさえずる。急/緩/急の3楽章構成で、両端楽章では「ごしきひわ」のかまびすしい鳴き声や戯れる様子など、平和な田園風景の1コマが描かれている。

リコーダー・ソナタ ト長調 RV806

緩/急/緩/急の4楽章からなり、リコーダーのテクニックを満喫できる。付点のリズムでスキップするような節回しで歌う第1楽章、超速のタンギングが耳を楽しませてくれる第2楽章、第3楽章ラルゴでは、ファゴットの伴奏とともにリコーダーが牧歌的で素朴な美しさを持つ旋律を歌い、最終楽章アレグロが爽やかに駆け抜けて、全曲を閉じる。

ファゴットと通奏低音のためのソナタ 変ロ長調

ヴィヴァルディはソナタや協奏曲など50曲近いチェロのための作品を残している。原曲は1740年頃、パリで出版されたとされる《6つのチェロ・ソナタ》に含まれる1曲。今回は、子守歌のような優雅さを持つ第1楽章ラルゴと、主題の3連符が印象的な第2楽章アレグロが演奏される。

ソナタ 第6番 ト短調 RV58(《忠実な羊飼い》より)

全6曲のソナタ集《忠実な羊飼い》はヴィヴァルディの生前、1737年頃にパリで出版された。当時流行の「田園趣味」が反映された作品だが、近年ではパリのミュゼット奏者ニコラ・シェドヴィルの作ではないかという説もある。この第6番は同曲集中、唯一の短調曲であり、演奏機会も多い。4楽章からなり、第2楽章はフーガの書法で書かれている。

リコーダー、ファゴットと通奏低音のためのソナタ イ短調 RV86

緩/急/緩/急の4楽章構成で、ヴィヴァルディ特有のヴァイオリン技法が管楽器にも適用されており、演奏難度の高い作品となっている。特にアレグロ楽章では、リコーダーとファゴットが白熱した競演を展開する。

主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)/日本経済新聞社

協力:日本音響エンジニアリング株式会社


※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
※ネットオークションなどによるチケットの転売はお断りいたします。

(2016/04/14更新)

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