東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2013-
原田禎夫チェロ・シリーズvol.4チェロ・アンサンブル ~世界で活躍する7人の愛弟子たちと共に
教育者としても室内楽の世界を支え続ける原田禎夫が、初期の愛弟子たちを世界中から呼び集めて行うチェロ・アンサンブル。根底に流れる同じ教えを汲んだ世界で唯一のアンサンブルの誕生です。
プログラム詳細
2013:04:11:19:00:00
2013.4.11 [木] 19:00開演(18:30開場)
東京文化会館 小ホール
■出演
チェロ:原田禎夫
奥泉貴圭、加藤陽子、フリーデリケ・キーンレ、熊澤雅樹、
庄司まいこ、孙 晓淇(スン・シャオキ)、藤井 泉
※当初出演を予定しておりましたヨハンナ・ミッテンドルフは
本人の都合により出演できなくなりました
■曲目
グリーグ:組曲《ホルベアの時代より》op.40

ブロッホ:祈り(《ユダヤ人の生活》より)

ワーグナー:荘厳なる曲

J.S.バッハ:シャコンヌ

ワーグナー:楽劇《トリスタンとイゾルデ》前奏曲

ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ 第1番

[アンコール]
チャールズ・チャップリン:スマイル
【試聴について】

プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。
ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。
~原田禎夫チェロ・シリーズ~
~関連コラム~
「チェリスト・原田禎夫」
2014年公演予定
vol.5 ゴルトベルク変奏曲(Vn:パメラ・フランク / Va:今井信子)
vol.6 リサイタル[ベートーヴェン:チェロ・ソナタ](Pf:加藤洋之)
※変更の可能性がございますので、あらかじめご了承ください
出演者
チェロ:原田禎夫 Sadao Harada NHK交響楽団のチェロ奏者だった父から手ほどきを受けた後、齋藤秀雄氏に師事。桐朋学園大学卒業。東京交響楽団の最年少首席チェリストを務めた後ジュリアード音楽院に入学、クラウス・アダム、ロバート・マン、ラファエル・ヒリヤー各氏に師事し室内楽の研鑽を積んだ。東京クヮルテットを結成し、ミュンヘン国際音楽コンクール等で圧倒的な優勝を飾り世界の注目を浴びた。
チェロ:奥泉貴圭 Takayoshi Okuizumi 札幌出身。東京藝術大学附属音楽高等学校を卒業後、ドイツ・トロッシンゲン音楽大学を経て、2007年より2年間バイエルン国立歌劇場の契約団員として研鑽を積む。06年度文化庁在外研修員。1998年、札幌ジュニアチェロコンクール優秀賞。2004年ビバホールチェロコンクール2位。JTが育てるアンサンブルシリーズ、小澤征爾氏率いるスイス・インターナショナルアカデミー、
チェロ:加藤陽子 Nagako Kato 桐朋学園大学卒業。同研究科修了後、渡独。トロッシンゲン州立音楽大学卒業の後、ワイマール国立歌劇場管弦楽団のオーケストラアカデミーに所属。シュトゥットガルト・フィルハーモニカー研修生、ワイマール国立歌劇場管弦楽団を経て、現在ミュンスター市立歌劇場オーケストラ、チェロ奏者。これまでに、World Cello Congress、小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクト、
チェロ:フリーデリケ・キーンレ Friederike Kienle ドイツ・シュトゥットガルト出身のチェリスト、フリーデリケ・キーンレは、2007年以降、札幌に在住。北海道教育大学でチェロ及び室内楽のクラスを担当している。また、ソリスト及び室内楽者として国際的に活動している。音楽教育に関しては、ハノーファー音楽大学でクラウス・ハイツに、トロッシンゲン音楽大学で原田禎夫に、
チェロ:熊澤雅樹 Masaki Kumazawa 桐朋学園大学アンサンブル・ディプロマ修了。チェロを毛利伯郎、室内楽を山口裕之、山崎伸子、店村眞積各氏に師事。トロッシンゲン州立音楽大学卒業。チェロと室内楽を原田禎夫氏に師事。第2回東京室内楽コンクール第1位。ロームミュージックファンデーションより奨学金を得てドイツに留学。フライブルク歌劇場管弦楽団にて研修。これまでに倉敷音楽祭、宮崎国際音楽祭、
チェロ:庄司まいこ Maiko Shoji 東京生まれ。14歳よりチェロを始める。桐朋学園大学卒業後、桐朋オーケストラ・アカデミーよりフル・スカラシップを受けクァルテットを専攻、東京クヮルテット、アルバン・ベルク・クァルテットの指導を受ける。2002年ドイツ・トロッシンゲン音楽大学へ留学。演奏が評価され、05年バーデン=ヴュルテンベルク州よりチェロを賃与される。
チェロ:孙晓淇 Xiaoqi Sun 上海生まれ。父はチェロ奏者、母はバレエダンサーの両親を持つ。中国バレエ団のソロ・チェロ奏者であった父より音楽の手ほどきを受け、その後北京の中央音楽学院に入学し、タオ・ソンに学ぶ。17歳で北京の国際チェロコンクールで賞を受賞する。2002年ドイツに渡り、原田禎夫にチェロと室内楽を学ぶ。今までに中国フィルハーモニー管弦楽団、中国ユースオーケストラ、
チェロ:藤井 泉 Izumi Fujii 桐朋学園大学音楽学部を経て、現在ドイツ国立トロッシンゲン音楽大学ソリストコースに在籍中。若い人のための「サイトウ・キネン室内楽勉強会」、小澤征爾音楽塾に参加。2006年、第1回ガスパール・カサド国際チェロ・コンクールin八王子にて日本人作品最優秀演奏賞受賞。08年、全日本ビバホールチェロコンクールにて第3位受賞。
グリーグ:組曲《ホルベアの時代より》op.40
この組曲は、「デンマーク文学の父」とも呼ばれるノルウェー出身の文学者ルズヴィ・ホルベア(1684-1754)の生誕200年を記念して作曲された。もとはピアノ独奏曲だったが、1885年に弦楽合奏用に編曲された。ホルベアの時代(バロック時代)のクラヴサン音楽の様式が用いられており、全5曲からなる。
ブロッホ(スタンツェライト編):祈り(《ユダヤ人の生活から》より)
本作は、1924年ブロッホのクリーヴランド時代に書かれた、全3曲からなるチェロとピアノのための《ユダヤ人の生活から》の冒頭を飾る曲である。アンダンテ・モデラートで奏でられるユダヤ的な旋律には、ブロッホ特有の深い哀しみと内省への志向が刻まれている。
ワーグナー:荘厳なる曲
原曲は、ワーグナーの歌劇《ローエングリン》第2幕第4場における「エルザの大聖堂への入場」の音楽である。荘重でありながら、歓びのなか祝祭を迎える雰囲気を湛えたテーマは、吹奏楽用にも編曲されるなど、演奏機会が多い。
J.S.バッハ:シャコンヌ
原曲は、バッハの《無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番》の第5曲。わずか8小節のシンプルな主題を30通りに変奏していく壮大な建築物にも似た構成と峻厳な雰囲気は、聴き手に緊張と感動を与えずにはいない。
ワーグナー(文屋治実編):楽劇《トリスタンとイゾルデ》前奏曲
1859年8月に完成した楽劇《トリスタンとイゾルデ》は、ワーグナーが終生追い求めた音楽による究極の「愛」が、具現化された作品と言える。マティルデ・ヴェーゼンドンクとの道ならぬ恋から生まれた「トリスタン和音」は、のちに現代音楽への扉を開く鍵ともなった。
ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ 第1番
ブラジルのリオ・デ・ジャネイロ生まれの作曲家ヴィラ=ロボスの《ブラジル風バッハ》は全9篇の連作であり、第1~9番までがそれぞれ異なる楽器編成・演奏形態のために書かれている。今回演奏される第1番は、1930年作曲のチェロ合奏のための作品。特に第3楽章フーガは、敬愛するバッハの音楽とブラジルの民俗音楽を融合した「ブラジル風バッハ」の真骨頂となっている。
主催:東京・春・音楽祭実行委員会 協力:株式会社キングインターナショナル