アミハイ・グロス(ヴィオラ)~シューマン、ブラームス、ショスタコーヴィチ
アミハイ・グロス(ヴィオラ)
~シューマン、ブラームス、ショスタコーヴィチ
ベルリン・フィルの第1ソロ・ヴィオラ奏者であり、ソリストとして、また室内楽の名手として様々な共演者からの信頼の厚いグロスによる、東京春祭での初リサイタル。
プログラム詳細
2019:03:29:19:00:00
2019/3/29 [金] 19:00開演(18:30 開場)
東京文化会館 小ホール
■出演
ヴィオラ:アミハイ・グロス
ピアノ:オハッド・ベン=アリ
■曲目
シューマン:幻想小曲集op.73

I. Zart und mit Ausdruck(柔らかく、表情豊かに)
II. Lebhaft, leicht (活発に、軽やかに)
III. Rasch und mit Feuer (急速に、燃えるように)
ブラームス:ヴィオラ・ソナタ 第1番 ヘ短調 op.120-1

I. Allegro appassionato
II. Andante un poco adagio
III. Allegretto grazioso
IV. Vivace
ショスタコーヴィチ:ヴィオラ・ソナタ op.147

I. Moderato
II. Allegretto
III. Adagio
[アンコール]
シューマン:おとぎの絵本 op.113 より 第4曲
【試聴について】

※当初発表の曲目より、一部変更となりました。
viola.pdf
シューマン:幻想小曲集
原曲はクラリネットとピアノのための作品だが、他の楽器で演奏されることも多い。作曲は1849年。「柔らかく、表情豊かに」との指定がある第1曲は、情熱を秘めた内省的なフレーズで始まる。第2曲「活発に、軽やかに」では、テンポをあげてロマンティックなメロディを聴かせる。第3曲「急速に、燃えるように」は、たびたび現れる、急峻なテンポで上昇するモチーフが印象的。後半は、第1曲・第2曲のテーマを絡ませながら、華やかなフィナーレを築く。
ブラームス:ヴィオラ・ソナタ 第1番
老境に入り、創作力の減退を感じていたブラームスだが、1891年3月にマイニンゲンのクラリネット奏者リヒャルト・ミュールフェルトと出会ったことで、再び創作のミューズが微笑むこととなった。1891年のクラリネット三重奏曲とクラリネット五重奏曲に続き、1894年に生み出されたのが2つのクラリネット・ソナタ。一般的にはこの2曲がブラームスの最後の室内楽曲とされているが、実はヴィオラのための編曲がそのあとになされている。初演は2曲とも、ミュールフェルトとブラームス自身により、1895年1月7日にウィーンで行なわれた。 ソナタ形式の第1楽章は、いかにもブラームスらしい渋いテーマで綴られる。第2楽章では、陰影に富んだ叙情がゆったりと奏でられる。三部形式の第3楽章では、レントラー風の華やぎが一瞬、顔をのぞかせる。そしてロンド形式の終楽章に至り、清涼感と寂寞感を交錯させながら曲を閉じる。
ショスタコーヴィチ:ヴィオラ・ソナタ
ショスタコーヴィチ最後の作品で、死のわずか4日前(1975年8月5日)に完成した。ショスタコーヴィチの多くの弦楽四重奏曲を初演したベートーヴェン弦楽四重奏団の二代目ヴィオラ奏者フョードル・ドルジーニンに献呈され、レニングラードでの初演もドルジーニンがヴィオラを弾いた(ピアノはミハイル・ムンチャン)。 作曲者の示唆によると、モデラートの第1楽章は「短編小説」。ヴィオラのピツィカートによって開始される冒頭部分は、ベルクのヴァイオリン協奏曲に酷似している。アレグレットの第2楽章では、第8場までスケッチとして残された未完のオペラ《賭博師たち》からの抜粋が用いられている。アダージョの第3楽章は「ベートーヴェンへのオマージュ」。ヴィオラのモノローグのあと、《月光》ソナタを想わせるアルペジオがピアノによって奏でられる。その後、最果ての地を行く音の対話が続き、最後は人が息を引き取るように終曲する。
主催:東京・春・音楽祭実行委員会
後援:イスラエル大使館
※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
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(2018/10/29更新)