PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2018-

ミュージアム・コンサート「プーシキン美術館展」プレ・コンサート vol.1
ヴィタリ・ユシュマノフ(バリトン)

世界屈指のフランス近代絵画コレクションを誇るプーシキン美術館。その圧倒的なコレクションを求めて世界中の愛好家が集います。プレ・コンサートではロシアと日本を拠点に活躍する期待のバリトンが登場します。

プログラム詳細

2018:04:06:14:00:00

■日時・会場
2018.4.6 [金]14:00開演(13:30開場)[約60分]
東京都美術館 講堂

■出演
バリトン:ヴィタリ・ユシュマノフ
ピアノ:山田剛史

■曲目
ラフマニノフ:アレコのカヴァティーナ「すべての天幕は寝静まった」 (歌劇 《アレコ》 より) [試聴]
リムスキー=コルサコフ:
 高みから吹く風が op.43-2 [試聴]
 雲は流れちぎれゆく op.42-3 [試聴]
 八行詩 op.45-3 [試聴]
チャイコフスキー:
 エブン=ハキアのアリア(歌劇 《イオランタ》 op.69 より)
 それは早春のことだった op.38-2 [試聴]
 わたしは願う、ほんの一言でも紡ぎたいと [試聴]
 ただ憧れを知る者だけが op.6-6 [試聴]
 なぜ op.6-5 [試聴]
 狂おしい夜 op.60-6 [試聴]
 瞑想曲 op.72-5[ピアノ・ソロ] [試聴]
 私は窓を開けた op.63-2 [試聴]
 ドン・ファンのセレナード op.38-1 [試聴]
 太陽の照る昼間でも op.47-6 [試聴]

[アンコール]
ロシア民謡:ふるさと
ジョルダーノ:歌劇《アンドレア・シェニエ》より「祖国の敵」

【試聴について】
[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


チケットについて チケットについて

■チケット料金(税込)

席種 全席自由
料金 ¥2,100

 ■発売日
  一般発売:2017年12月7日(木)10:00

チケット予約・購入 お買い物カゴ トリオ・チケット

■曲目解説

ラフマニノフ:アレコのカヴァティーナ「すべての天幕は寝静まった」

歌劇《アレコ》(1893年初演)の愛憎半ばした劇的な場面で歌われる曲で、単独で取りあげられることも多い。ジプシー女を妻にしたアレコは、奔放な妻の不貞に逆上し、刺殺してしまう。

リムスキー=コルサコフの歌曲

これら3曲は1897年、リムスキー=コルサコフが50歳を越えてからの作品である。「高みから吹く風もなく」は、19世紀ロシア貴族の詩人アレクセイ・トルストイ(文豪レフ・トルストイとは別人)の詩を用いており、空の高みから吹く風が自分の心の弦をかき鳴らすという比喩が、清々しい曲調に合っている。「雲は流れちぎれゆく」は、プーシキンの詩。いかにもロシア的な風景に込められた詩情を歌う。「八行詩」は、ドストエフスキーの親友でもあった詩人アポロン・マイコフの格調高い八行詩による。

チャイコフスキーの歌曲

オペラ・交響曲ほどには知られていないが、チャイコフスキーは生涯を通じてピアノ伴奏付きの歌曲を書いている。それらはメロディメーカーとして名高いチャイコフスキーの面目躍如たるものがある。歌劇《イオランタ》はチャイコフスキー最後の歌劇で、作曲は1891年。死の2年前だが、彼はまだ51歳だった。「エブン=ハキアのアリア」は、目の不自由な王女イオランタを治すために呼ばれた高名な医師エブン=ハキアが歌うアリア。「それは早春のことだった」は、《6つの歌曲》(作品38)所収。1878年の作曲で、恋の始まりを早春に喩えて歌う清冽な印象の曲。アレクセイ・トルストイによる詩はゲーテからの翻訳とされているが、ゲーテの同名詩は実在しない。「わたしは願う、ほんの一言でも紡ぎたいと」は、1873年作曲の《2つの歌》(作品番号なし)所収。詩は19世紀ドイツの詩人ハインリヒ・ハイネ『歌の本』から採られているが、メロディにはロシア的な情熱があふれている。ゲーテ詩による「ただ憧れを知る者だけが」と、ハイネ詩による「なぜ」の2曲は、チャイコフスキー最初の歌曲集である《6つの歌曲》(作品6)所収。作曲は1869年で、20代最後の頃の作品。どちらも恋の苦しみを歌っている。「狂おしい夜」は《12の歌曲》(作品60)所収で、作曲は1886年夏。この頃になるとチャイコフスキーの歌曲は、次第に哲学的な陰影を深めてくる。詩は親しい友人でもあった詩人のアプフチンによる。「瞑想曲」はピアノ曲集《18の小品》(作品72)の第5曲。作曲は1893年で、この年、チャイコフスキーは53歳で死をむかえる。甘美な追想が次第に熱を帯びて、いかにも名残惜し気に消えていくのが印象的。最後のトリルが何とも美しい。「私は窓を開けた」は、《6つの歌曲》(作品63)所収。作曲は1887年。詩は友人でもあったコンスタンティン・ロマノフにより、かぐわしい春の夜にふと遠い故郷を思うその寂しさを歌う。「ドン・ファンのセレナード」は、アレクセイ・トルストイの連作詩『ドン・ファン』の一節に付曲された。作曲は1877年で、《6つの歌曲》(作品38)所収。意中の娘を呼び出そうと、窓辺でギターを爪弾くドン・ファンの歌である。「太陽の照る昼間でも」は、《7つの歌曲》(作品47)所収。作曲は1880年。アプフチンの詩を用いた曲で、華麗なピアノ伴奏を持つ。国外滞在中に書かれ、のちに作曲者自身が管弦楽用にも編曲している。

主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団) 後援:朝日新聞社

協力:タカギクラヴィア株式会社日本音響エンジニアリング株式会社


※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
※ネットオークションなどによるチケットの転売はお断りいたします。

(2018/04/07更新)

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