PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2016-

ミュージアム・コンサート福川伸陽(ホルン)&小林沙羅(ソプラノ)

N響首席奏者として、ソリストとして、日本の音楽界を 担うホルン奏者・福川伸陽。ウィーンを中心に活躍する人気のソプラノ小林沙羅を迎えて、ホルンと歌という珍しい顔合わせで音楽の新しい魅力をお届けします。

プログラム詳細

2016:04:09:14:00:00

■日時・会場
2016.4.9 [土] 14:00開演(13:30開場)
国立科学博物館 日本館講堂

■出演
ホルン:福川伸陽
ソプラノ:小林沙羅
ピアノ:河野紘子

■曲目
日本歌曲集(メドレー)

さくらさくら~花~夏は来ぬ~海~赤とんぼ~紅葉~冬景色~早春賦

外山雄三:ホルンとピアノのためのラプソディ
早坂文雄:うぐひす [試聴]
成田為三(外山雄三編):浜辺の歌 [試聴]
武満徹:小さな空(ソプラノ、ピアノ) [試聴]
モーツァルト:愛する人よ、あなたから遠く離れ

(歌劇《ポントの王ミトリダーテ》 K.87(74a)より) [試聴]

R.シュトラウス:
 アルプホルン [試聴]
 《4つの最後の歌》(ソプラノ、ホルン&ピアノ版) [試聴]
シューベルト:流れの上で D.943 [試聴]

[アンコール]
小林沙羅:えがおの花

【試聴について】
[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


チケットについて

■チケット料金(税込)

席種 全席自由
料金 ¥3,600
残席状況 本公演は終了いたしました。
  コンサート当日、常設展をご覧いただけます。

 ■一般発売日
 2015年12月10日(木)10:00

■曲目解説

日本歌曲集メドレー(轟 千尋・編曲)

古謡「さくらさくら」は、江戸時代に琴の手ほどき用として作られ、のちに東京音楽学校発行の「筝曲集」に記載された。「花」は、瀧廉太郎が作曲した合唱組曲《四季》の第1曲。日本では初めての二部合唱曲だった。「夏は来ぬ」の作曲者・小山作之助は、明治を代表する作曲家であり、瀧廉太郎の師でもあった。「海」は、太平洋戦争が勃発した昭和16年発表の文部省唱歌。「赤とんぼ」の山田耕筰は、北原白秋とのコンビで数々の名曲を残したが、この曲では白秋の盟友・三木露風とタッグを組んでいる。「紅葉」は文部省唱歌。作曲者の岡野貞一は敬虔なクリスチャンであり、その音楽の根底には賛美歌があった。「冬景色」は作詞作曲ともに不詳。文部省唱歌は著作権を買い取るかたちで編纂されたため、未だに作者不明の作品が多数ある。1913(大正2)年に発表された「早春賦」は文部省唱歌の傑作と言われ、長年人々に愛唱されてきた。

外山雄三:ホルンとピアノのためのラプソディ

原曲の「管弦楽のためのラプソディ」は1960年、NHK交響楽団の「(NHK放送開始35周年記念)世界一周演奏旅行」のために作られた。「あんたがたどこさ」「ソーラン節」「炭坑節」「串本節」「信濃追分」「八木節」といった日本の民謡素材が使われている。本曲は2012年、作曲者自身が福川伸陽のために編曲したもので、原曲の熱っぽさがそのまま再現されている。

早坂文雄:うぐひす

大正生まれの早坂文雄は、日本の民俗音楽的な面を重視した作曲家で、黒澤明の映画音楽の作曲者としても知られる。文豪・佐藤春夫の詩に付曲した本作は、1944(昭和19)年の歌曲集《春夫の詩による4つの無伴奏歌曲》所収。

成田為三(外山雄三・編曲):浜辺の歌

成田為三は山田耕筰に師事し、東京音楽学校在学中の1916(大正5)年頃、この曲を作曲した。外山雄三編曲による日本の歌曲群は、N響の元首席ホルン奏者・千葉馨のために書かれたものである。

武満 徹(武満 徹・作詞):小さな空

本曲は1962年、ラジオドラマの主題歌として書かれたのち、92年に出版された合唱曲集『うたⅠ』に収められた。作詞も武満自身によるもので、ふとした風景が童心を思い出させる、ノスタルジーを誘う佳品である。

モーツァルト:愛する人よ、あなたから遠く離れ(《ポントの王ミトリダーテ》より)

《ポントの王ミトリダーテ》は1770年、モーツァルトが14歳の時に書いたラシーヌの悲劇にもとづく全3幕の歌劇。「愛する人よ、あなたから遠く離れ」は、第2幕第7場で歌われるシーファレ(ミトリダーテの息子:ソプラノ・男役)によるアリアで、父王ミトリダーテの婚約者を慕うシーファレが、お互いの名誉のために身を引く決心をして別れを告げる。ホルンのオブリガートが印象的な美しいアリアである。

R.シュトラウスの作品

「アルプホルン」は、ホルンをオブリガートとして用いたピアノ伴奏付きソプラノ独唱曲で、1878年頃の作品。詩はドイツ・ロマン派の詩人ケルナーによるもので、アルプスの山間にこだまするアルペンホルンの響きに包まれるかのように、しっとりした味わいの旋律が聴かれる。

《4つの最後の歌》は、シュトラウスの死の前年、1948年に書かれたオーケストラ伴奏によるソプラノ独唱曲である。作曲者の死後、《4つの最後の歌》というタイトルが冠せられ、今の順番にまとめられた。第3曲まではヘッセの詩によるが、第4曲のみアイヒェンドルフの詩に付曲されている。どの曲も黄昏の予感を抱きつつも、透徹した美しさに貫かれており、感情表現の振幅とスケールの大きさに心を打たれる。

シューベルト:流れの上で

1828年、シューベルトが生涯最後の年に作曲した、独唱とピアノ伴奏にホルンが加わるという珍しい編成の歌曲。詩はドイツの詩人レルシュタープによるもので、歌の内容もメロディも清々しく人生に別れを告げるかのようである。

主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:国立科学博物館 協力:タカギクラヴィア株式会社


※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
※ネットオークションなどによるチケットの転売はお断りいたします。

(2016/04/08更新)

ページの先頭へ戻る