PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2016-

ミュージアム・コンサートN響メンバーによる室内楽
~ブラームス弦楽四重奏曲 全曲演奏 I

N響の元コンサートマスター山口裕之を中心とした弦楽四重奏。7年間に亘るベートーヴェン全曲演奏を2015年に完結させ、新たに取り組むのはブラームス。N響OBの首席奏者たちをゲストに迎え、ブラーム スに真っ向から挑む3年間のはじまりです。

プログラム詳細

2016:03:24:19:00:00

■日時・会場
2016.3.24 [木] 19:00開演(18:30開場)
国立科学博物館 日本館講堂

■出演
ヴァイオリン:山口裕之宇根京子
ヴィオラ:飛澤浩人川﨑和憲*
チェロ:藤村俊介木越 洋*

■曲目
シューマン:弦楽四重奏曲 第1番 イ短調 op.41-1 [試聴]
ブラームス:
 弦楽四重奏曲 第3番 変ロ長調 op.67 [試聴]
 弦楽六重奏曲 第2番 ト長調 op.36* [試聴]

[アンコール]
ブラームス:弦楽六重奏曲第1番 op.18 より 第4楽章

【試聴について】
[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


藤村俊介(チェロ)が出演するその他の公演
 
 東京春祭チェンバー・オーケストラ 《室内楽特別コンサート》
 ~トップ奏者たちによる極上の室内楽

チケットについて

■チケット料金(税込)

席種 全席自由
料金 ¥3,600
残席状況 本公演は終了いたしました。

 ■一般発売日
 2015年12月10日(木)10:00

■曲目解説

シューマン:弦楽四重奏曲 第1番

1842年の6月から7月にかけて、シューマンは3つの弦楽四重奏曲を書きあげた。この年には《ピアノ五重奏曲》や《ピアノ四重奏曲》なども作曲しており、シューマンの「室内楽の年」と言われる。本作はオーソドックスな構成を持つが、シューマンの室内楽への熱意が垣間見られる。第1楽章の序奏は諦めに似た悲哀を漂わせる。ヘ長調の輝かしいフレーズにより束の間、一筋の光が差すが、不安な揺らぎを残したまま静かに消えていく。第2楽章のスケルツォでは急き込むような鋭い主旋律に、中間部のおおらかな旋律が対置されている。第3楽章は変奏曲形式。チェロの上昇するフレーズに続いて息の長いヴァイオリンの旋律が現れ、互いを照らし出すように重なり合う。第4楽章の力強い第1主題と明快な第2主題は強い連関を持つ。コーダの手前で一瞬、静寂が訪れるが、我に返ったかのようにエネルギッシュに閉じる。

ブラームス:弦楽四重奏曲 第3番

本作はブラームスによる最後の弦楽四重奏曲で、1875年夏に作曲され、翌年10月にヨアヒム率いる弦楽四重奏団によって初演された。ブラームスが残した3曲の弦楽四重奏曲のなかでは最も活気にあふれ、のどかな情緒が表現されている。第1楽章の第1主題は溌剌としており、モーツァルトの弦楽四重奏曲《狩》の冒頭を想わせる。伸びやかな旋律と濃密な和声に彩られ、快活でありながら内省的な雰囲気を持つ。第2楽章は緩徐楽章で、思いに耽るようなヴァイオリンの旋律が美しい。第3楽章ではヴィオラが馥郁たる旋律を奏で、その他の楽器は弱音器を付けてこれに淡い彩りを添える。第4楽章は第1楽章の旋律を用いた変奏曲となっている。異なるリズム・テンポを巧みに組み合わせた書法により、単なる反復を超えた豊かな奥行きを感じさせてくれる。

ブラームス:弦楽六重奏曲 第2番

最初の着想から10年近い年月を経て作曲された。1866年、メンデルスゾーン五重奏団によりボストンで公開初演されたのち、ヨーロッパでもヨアヒム四重奏団やヘルメスベルガー四重奏団によって各地で演奏された。前作に比べこの《第2番》は、美しさと重厚さのなかに、時おり不安と憂いを交えた複雑な要素を持つ作品となっている。なお、第1楽章第2主題の後半部に表れる「A-G-A-H-E」の音型は、当時の恋人アガーテ・フォン・ジーボルト(江戸時代に来日したシーボルトの親類でもある)の名前を音名象徴的に用いたと言われているが(ブラームスの友人で最初の伝記執筆者カルベックによる)、今日では疑問視する向きもある。

主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:国立科学博物館


※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
※ネットオークションなどによるチケットの転売はお断りいたします。

(2016/03/22更新)

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