PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2016-

『二つの魂 広田智之 vs. トモ・ヒロタ』CD発売記念広田智之 オーボエが歌う
《歌曲編》~ドイツ歌曲を集めて

都響首席奏者であり、日本を代表するオーボエ奏者として人気の高い広田智之が贈る、至上のドイツ歌曲集。歌うように、囁くように、切ないオーボエの響きが心に沁みます。

プログラム詳細

2016:04:16:14:00:00

■日時・会場
2016.4.16 [土] 14:00開演(13:30開場)[約70分]
東京文化会館 小ホール

■出演
オーボエ:広田智之
ピアノ:三輪 郁

■曲目
シューベルト:
 《冬の旅》 D.911 より [試聴]
 《美しき水車小屋の娘》D.795 より [試聴]
シューマン:《詩人の恋》 op.48 より [試聴]

[アンコール]
シューベルト:
 ます D. 550
 野ばら op.3, No.3, D.257

【試聴について】
[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


~広田智之 オーボエが歌う~

チケットについて

■チケット料金(税込)

席種 S席 A席 U-25 2公演セット券(S席相当)

4/16 14:00《歌曲編》
4/16 19:00《ロック編》

料金 ¥3,600 ¥2,600 ¥1,500 ¥6,200
残席状況 本公演は終了いたしました。

 ■一般発売日
 2015年11月23日(月・祝)10:00
 ※ U-25チケットは、2016年2月12日(金)12:00発売開始
  (公式サイトのみで取扱)

■曲目解説

シューベルト:《冬の旅》 より

《冬の旅》は、《美しき水車小屋の娘》に次ぐ2番目の、そしてシューベルト最後の歌曲集。ドイツのロマン派詩人ヴィルヘルム・ミュラーの詩に付曲したもので、全24曲からなり、その前半は1827年2月に着手され、後半は同年10月に書かれた。その間、3月にはベートーヴェンが、10月にはミュラーが亡くなっている。翌年にはシューベルト自身も31歳の若さで没した。当時のシューベルトは数年前から病が進行し、経済的にも困窮の極みにあり、そうした苦境を反映して、本作にも暗い影が差している。若者が、町からも恋人からも放擲され、ひたすら現実と死と幻想の境界をさまよう、荒涼とした漂泊の世界が歌われている。

第1曲「おやすみ」で、寂寥感あふれる旅が始まる。第5曲「菩提樹」は、束の間の安らぎの歌で、有名な曲。第6曲「溢れる涙」では、再び沈鬱な世界に戻る。第11曲「春の夢」は、本曲集のなかでは珍しく明るい歌。しかしそんな明るさも長くは続かない。第24曲「辻音楽師」は、老いた辻音楽師の姿……それは未来の自身の似姿だろうか。

シューベルト:《美しき水車小屋の娘》 より

1823年、シューベルトが26歳のときに書いた全20曲からなる歌曲集。これもやはりミュラーの連作詩に付曲したものだが、暗い情感に満ちた《冬の旅》とは異なり、素朴な民謡調の楽想にのせて自然な感情の発露が歌われる。全体は明確なストーリーを持っており、ひとりの若者の遍歴への旅立ちから、水車小屋の娘と出会い、恋におちて青春を謳歌し、しかしやがて恋敵の出現・娘に対する疑念など苦悶のときが訪れる。そして娘に別れを告げ、失意のうちに安らかな死を受け入れるまでを時間軸に沿って描いていく。

第1曲「さすらい」は、希望あふれる旅立ちを歌う。第17曲「いやな色」は、この世界への決別の歌。第18曲「しぼめる花」は、娘からもらった花に、自分の死後のはかない希望を託す。第19曲「水車小屋と小川」は、つねに自分を導き、寄り添ってくれた小川との最後の対話である。

シューマン:《詩人の恋》 より

ドイツ・ロマン派の詩人ハインリヒ・ハイネ『歌の本』所収の詩をもとにした連作歌曲集《詩人の恋》は、1840年、シューマンのいわゆる「歌の年」に書かれた。シューマンの歌曲への創作意欲が爆発的な盛り上がりを見せ、代表的な歌曲集が次々に生み出された年である。また、義父ヴィークとの数年にわたる確執が決着し、晴れてクララとの結婚が叶った年でもあった。《詩人の恋》にもクララへの熱い想いや、長く苦しい恋愛の過程で得た果実が詰まっており、恋の様々な側面が多彩に描き出される。特にピアノが、伴奏の域を越えて歌に美しく寄り添い、時に雄弁に情緒を物語る。

第1曲「美しい5月に」は、空気さえも香る5月、恋に浮き立つ気持ちを歌う。第2曲「私の涙から」では、自分の心に静かに語りかける。第3曲「ばらよ、ゆりよ、鳩よ」は、かつて自分が愛したものすべてに匹敵する相手を見つけたという歌。第4曲「君の瞳を見つめるとき」は、甘い恋のささやき。第5曲「私の魂をひたそう」も、美しい恋の歌。第8曲「花がわかってくれるなら」では、失恋に打ちのめされて、わずかな慰めさえも求める。第9曲「それはフルートとヴァイオリン」は、愛する人の婚礼の音楽が聴こえるという悲痛な歌。第10曲「あの歌を聞くと」は、愛する人の歌っていた曲を耳にしたときの切ない思いを歌う。第12曲「まばゆい夏の朝に」は、失恋の痛みを癒すような、優しい歌である。

主催: 東京・春・音楽祭実行委員会 協力: 株式会社オクタヴィア・レコード株式会社ヤマハミュージックジャパン


※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
※ネットオークションなどによるチケットの転売はお断りいたします。

(2016/04/16更新)

ページの先頭へ戻る