PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2015-

ミュージアム・コンサート「新印象派-光と色のドラマ」展 記念コンサート vol.2
~尾池亜美(ヴァイオリン)

若手ヴァイオリニストとして注目を集める尾池亜美が、色彩溢れる選曲で贈る東京春祭での初リサイタル。各方面から高評価を得ているソロ・デビューCD(「French Romanticism」)でも共演した佐野隆哉を迎えて登場。

プログラム詳細

2015:03:20:14:00:00

■日時・会場
2015.3.20 [金] 14:00開演(13:30開場)[約60分]
東京都美術館 講堂

■出演
ヴァイオリン:尾池亜美
ピアノ:佐野隆哉

■曲目
ブーランジェ:《2つの小品》 より「コルテージュ(連れ添い)
ドビュッシー:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ speaker.gif[試聴]
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第4番 ホ短調 op.27-4
シマノフスキ:《神話―3つの詩》op.30 より 「アレトゥーザの泉」 speaker.gif[試聴]
ショーソン:詩曲 op.25 speaker.gif[試聴]
イザイ:サン=サーンスのワルツ形式の練習曲によるカプリス

[アンコール]
ブーランジェ:2つの小品 より ノクターン

【試聴について】
speaker.gif[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、
プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。
ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


~「新印象派-光と色のドラマ」展 記念コンサート
 

出演者

ヴァイオリン:尾池亜美 Violin:Ami Oike 3歳よりヴァイオリンを始める。東京藝術大学附属高校、同大学音楽学部卒業。ロームミュージックファンデーションの助成のもと渡欧、スイス・ローザンヌ高等音楽院修士課程修了。イギリス・王立北音楽院IADコース修了。第11回江藤俊哉ヴァイオリンコンクール、第78回日本音楽コンクールにて第一位。▼続きを見る第2回RNCMマンチェスター国際ヴァイオリンコンクール優勝、委嘱課題曲最優秀演奏賞。 第12回カール・フレッシュ国際ヴァイオリンコンクール第2位。
これまでに日本フィルハーモニー交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団、ジュール交響楽団、他国内外のオーケストラと共演。山下真澄、ハビブ・カヤレイ、石井志都子、澤和樹、ジェラール・プーレ、オレグ・クリサ、ピエール・アモイヤル、ヤイル・クレスの各氏に師事。
2014年『French Romanticism』と題したCDをリリース。主にフランス音楽、東欧の音楽やヴィルトゥオーゾ・ピース、近現代作品をレパートリーとし、国内のみならずイギリス、スイス、セルビア、韓国等各地でリサイタルを開催。

公式サイト http://www.amioike.com

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ヴァイオリン:尾池亜美 Violin:Ami Oike

ピアノ:佐野隆哉 Piano:Takaya Sano ダイナミックにして繊細。天性のイマジネーションから織りなす「色彩感」と「叙情性」に満ちた"実力派"ピアニスト。
1980年東京生まれ。都立芸術高校、東京藝術大学を経て、同大学院修士課程を修了。2005年に渡仏後、パリのスコラ・カントルム高等課程を最優秀で修了。▼続きを見るその後、日本人男性として初めてパリ国立高等音楽院「第三課程研究科」からの入学を許可され、2008年に修了。
在学中より、日本音楽コンクール第2位入賞(03年)を始め、ホセ・ロカ国際2位(スペイン・08年)、ロン=ティボー国際5位及び聴衆賞、特別賞(仏・09年)。ショパン国際ディプロマ(ポーランド・10年)等を受賞。
これまでに、フランス国立管弦楽団、パリ国立高等音楽院オーケストラ、東京交響楽団、大阪フィル等と共演。国内はもとより、フランス、ヨーロッパ各地でリサイタルを開催し、好評を得ている。
「室内楽」の分野においても、パリ国立高等音楽院室内楽科を審査員満場一致の最優秀で卒業。日本モーツァルト音楽コンクール声楽部門[共演者賞](03年)、国際サキソフォーンコンクール名誉ディプロマ(ポーランド・09年)を受賞するなど、国内外の幅広いジャンルのアーティストから厚い信頼を得ており、ソロ活動に留まらず多方面で活躍している。
現在、演奏活動の傍ら、東京藝術大学、国立音楽大学、都立総合芸術高校にて非常勤講師も務めている。
平成16年度青梅市芸術文化奨励賞受賞。
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ピアノ:佐野隆哉 Piano:Takaya Sano

■曲目解説

ブーランジェ:《2 つの小品》より 「コルテージュ(連れ添い)」

20 世紀前半パリの音楽界に名を知られたブーランジェ姉妹の妹リリは生来の病により、わずか 24 歳でその惜しむべき才能を散らした。1914 年に書かれたこの作品はまるで印象派絵画の世界を散歩するような、軽やかで陽気なユ ーモアに満ちた曲である。

ドビュッシー:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ

ドビュッシーは最晩年に様々な楽器のための 6 つのソナタを構想したが、それらは道半ばにして 3 曲しか完成されなかった。死の前年、1917 年に書かれたこの 3 作目のソナタが、ドビュッシーにとって生涯最後の作品となった。折しも第一次世界大戦のさなか、荒廃した世相と迫りくる自らの死に対峙して、しかしそこから解き放たれるように自由な旋律を紡いでいく。ふと香るスペインの調べが辞世の歌に気高さを添えている。

イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第 4 番

イザイの《無伴奏ヴァイオリン・ソナタ》(1924)は、全 6 曲それぞれが敬愛するヴァイオリニストを念頭に書かれている。第 4 番はウィーン出身のヴァイオリニスト、フリッツ・クライスラーに献呈された。3 楽章からなり、パルティータ(組曲)を模したように各楽章に舞曲名が冠されている。

シマノフスキ:《神話―3 つの詩》より 「アレトゥーザの泉」

《神話》(1915)は、ポーランドの作曲家シマノフスキがギリシャ神話に材を採った、3 篇の音楽詩。その第 1 曲が「アレトゥーザの泉」である。水浴びをしていたニンフ(精霊)のアレトゥーザは、川の神アルペイオスに一目惚れされ、追いかけられた果てに女神アルテミスに助けを求める。川神の目をくらますために、アルテミスはアレトゥーザの姿を泉に変えてしまう。流れる水音を表現するピアノ伴奏に乗せて、神秘的な情景が色彩豊かに歌われる。

ショーソン:詩曲

44 歳で自転車事故に見舞われて早逝したショーソンの代表作とも言えるこの曲は、死の 3 年前、1896 年に書かれた。ベルギーのヴァイオリニスト、イザイに献呈され、翌 97 年のパリ初演もイザイによって行なわれた。ほの暗く熱を帯びた感情が、時に激しくほとばしり、時に神秘的な瞑想に浸るようで、それはフランス音楽においてもショーソン独特の世界である。原曲はオーケストラ伴奏版となっている。

イザイ:サン=サーンスのワルツ形式の練習曲によるカプリス

サン=サーンスによるピアノのための《6 つの練習曲》作品 52 は、6 曲がそれぞれ別のピアニストに捧げられており、終曲「ワルツ形式の練習曲」(1877)は、フランスの女流ピアニスト、マリー・ジャエルに献呈されている。本曲は、その練習曲をイザイがヴァイオリン用に編曲して「カプリス(奇想曲)」としたもので、ヴィルトゥオージティ満載の華麗なワルツとなっている。


主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)、日本経済新聞社
協力:タカギクラヴィア株式会社日東紡音響エンジニアリング株式会社

※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
※ネットオークションなどによるチケットの転売はお断りいたします。

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