PROGRAMプログラム

ミュージアム・コンサート 「ル・コルビュジエ 絵画から建築へ」展 記念コンサート vol.1 佐野隆哉(ピアノ)

ミュージアム・コンサート「ル・コルビュジエ 絵画から建築へ」展 記念コンサート vol.1
佐野隆哉(ピアノ)

第一次大戦後のパリで、ル・コルビュジエが出会い、影響を受けた多くの芸術家たち。本展で焦点をあてている1920年代のパリで活躍した作曲家の作品を、パリで学び、フランス作品を得意とする実力派ピアニスト佐野隆哉がお届けします。

プログラム詳細

2019:03:25:14:00:00

■日時・会場
2019/3/25 [月] 11:00開演(10:30 開場)/14:00開演(13:30開場)[各回約60分]
国立西洋美術館 企画展示ロビー

■出演
ピアノ:佐野隆哉
お話:村上博哉(国立西洋美術館 副館長)

■曲目
【1920年代のパリ】
サティ:ジュ トゥ ヴ
《6人組のアルバム》より
 1.オーリック:前奏曲
 2.デュレ:無言歌
 4.ミヨー:マズルカ
 6.タイユフェール:パストラール
オネゲル:ショパンの思い出
プーランク:《ナゼールの夜会》

[アンコール]
プーランク:愛の小径

チケットについて チケットについて

■チケット料金(税込)

席種 全席自由
料金 ¥3,100

※コンサート当日、「ル・コルビュジエ」展をご覧いただけます。

■発売日

チケット予約・購入 お買い物カゴ トリオ・チケット

一般発売:2019年1月27日 (日) 10:00

■曲目解説 PDFダウンロード


【1920年代のパリ】

サティ:ジュ トゥ ヴー


もともとはサティが1900年に作曲したアンリ・パコリ作詞によるシャンソン。現在はピアノ独奏版のほうがよく知られている。歌曲の中間部にトリオを加えた複合三部形式で、親しみやすいワルツとなっている。


《6人組のアルバム》 より


フランス「6人組」と呼ばれるのは、20世紀初頭のパリで活躍した若き作曲家ミヨー、オネゲル、デュレ、オーリック、タイユフェール、プーランクの6人。特に共同で創作活動をしたわけでもなく、それぞれが目指す音楽の方向性も異なっていたが、雑誌記者アンリ・コレの書いた1920年1月16日付の記事「ロシアの5人、フランスの6人、そしてサティ」が発端となって、そう呼ばれるようになった。


《6人組のアルバム》はそんな彼らの数少ない共同作品集で、1920年に出版された。曲は作曲家の姓のアルファベット順に並べられており、本日はそのなかから4曲をお届けする。第1曲「前奏曲」は、のちに映画音楽の大家となったジョルジュ・オーリックによる。デュレを除く5人の合作によるバレエ音楽《エッフェル塔の花嫁花婿》の前奏曲をそのままピアノに移したもので、軍隊行進のモチーフを明るく描き出す。第2曲「無言歌」は、ルイ・デュレによる。曲集のなかでは一番長く、3分前後の曲となっている。第4曲「マズルカ」は、ピアニストや指揮者としても活躍したダリウス・ミヨーによる。メランコリーを基調として、後年の旺盛な作曲活動を予感させる。第6曲「パストラール」は、6人組の紅一点ジェルメーヌ・タイユフェールによる。変則的な5拍子による軽やかな牧歌。


オネゲル:ショパンの思い出


6人組の中心的存在だったとも言えるアルテュール・オネゲルは、スイス人の両親のもと、フランスで生まれ育った作曲家。ミヨーやタイユフェールとはパリ音楽院の同期である。本曲はレイモン・ベルナール監督の映画『友は今宵来る』(1946)の音楽として書かれた。


プーランク:《ナゼールの夜会》


6人組最後の一人、フランシス・プーランクのピアノ作品は小規模なものが多いが、本曲はそのなかでも規模・内容ともに充実している。プーランクの叔母が住んでいたフランス中部ナゼールで1930年に着手され、叔母の亡くなった翌年の1936年に完成した。前奏曲、8つの変奏、カデンツァ、終曲からなるが、中心となる変奏曲は、一般的な主題にもとづいた変奏ではなく、それぞれが叔母のサロンを訪れる人物の「肖像画」となっている。


「前奏曲」は、夜会の幕開けのように力強く始まり、メロディックな旋律が華やかさを演出する。後半はエキゾチックな音階も混じる即興的なカデンツァ。次に短い8つの「変奏曲」が続く。明るい皮肉めいた「分別の極み」。ロマンチックな夜を感じさせる「手の上の心臓」。相反する態度を描き分ける「磊落と慎重と」。思索に沈む重い足取りを表現したような「思索の続き」。甘言の巧みさに思わず引き込まれる「口車の魅力」。軽快な自虐性すら感じる「自己満足」。訳知り顔で相手の不幸を眺めるような「不幸の味」。狡猾な老いの姿を思わせる「老いの警報」。そして宴の終わりを告げるように、高らかな「カデンツァ」へと移り、「終曲」では、息をつく間もなく表情を変えて立ち去る人々、人もまばらになり、そして最後に扉が閉められる。


主催:東京・春・音楽祭実行委員会
共催:国立西洋美術館
協力:東京新聞
協力:日本音響エンジニアリング株式会社



※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
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(2018/10/29更新)

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