PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2018-

ミュージアム・コンサート「ブリューゲル展」記念コンサート vol.3
江崎浩司(リコーダー)

バロックからジャズまで幅広い音楽性を誇るリコーダーの第一人者が、フランドル楽派の音楽を中心に愛らしく物哀しい、魅惑の時間をお届けします。

プログラム詳細

2018:03:30:14:00:00

■日時・会場
2018.3.30 [金]14:00開演(13:30開場)[約60分]
東京都美術館 講堂

■出演
リコーダー&ショーム:江崎浩司
ソプラノ:阿部雅子
リュート:金子 浩
ヴィオラ・ダ・ガンバ:折口未桜

■曲目
O.ラッスス:
 やまびこ [試聴]
 私のいとしい人マトナよ [試聴]
 キリストの復活
J.ルニャール:素敵な絵
A.ヴィラールト:奥様、私によいお恵みを [試聴]
G.de.ヴェルト:
 花の香り [試聴]
 美しいニンフ
J.P.スウェーリンク:私達に幼子が生まれ [試聴]
T.スザート:曲集《ダンスリー》より
 千々の悲しみ [試聴]
 オーボエの踊り [試聴]
J.ファン・エイク:イギリスのナイチンゲール (《笛の楽園》 より) [試聴]
A.ファルコリーニ:
 ラ・モタのクーラント [試聴]
 美しい唇 [試聴]
 恋しい眼差し [試聴]
G.A.チーマ:2声のカプリッチョ イ調 [試聴]

[アンコール]
A.ヴィラールト:奥様、私によいお恵みを

【試聴について】
[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


チケットについて チケットについて

■チケット料金(税込)

席種 全席自由
料金 ¥2,100

 ■発売日
  一般発売:2017年12月7日(木)10:00

チケット予約・購入 お買い物カゴ トリオ・チケット

■曲目解説

江崎浩司(リコーダー&ショーム)

ヤン・ブリューゲル2世作(以下、ブリューゲルを省略)『聴覚の寓意』に本公演で使用する楽器が描かれている。絵から心地よい音楽が聴こえてきそうだ。ピーテル1世からヤン1世の頃、ベルギー、オランダ出身のフランドル楽派が活躍していた。

O.ラッススは1556年にローマ皇帝から貴族に叙列、71年には教皇より勲章授与と名声を手にしたが、幼少の頃、美声で3度も誘拐され、イタリアに辿り着いたという逸話がある。「やまびこ」は2重合唱曲で、ヤッホーから始まり“友よ歌っておくれ、嫌だ、意地悪、もうやめだ、おしまい”という楽しい曲だ。「私のいとしい人マトナよ」は4声の歌曲で、窓の下で女性に歌う設定。“ドンドンデリデリ”とリフレインされる歌詞が印象的だ。「キリストの復活」は、復活により幸せになるという4声の歌曲で、今回同タイトルのピーテル1世作の絵とコラボしている。J.ルニャールはプラハ、インスブルックの宮廷楽長を歴任。「素敵な絵」は3声の歌曲で、絵を見る人の心模様が歌われている。A.ヴィラールトは1515年ローマへ来た折、自作の歌がローマ教皇の聖歌隊によって大巨匠ジョスカン・デ・プレ作として歌われているのに驚き、自作であると伝えると、聖歌隊は二度と歌わなくなったらしい。その後1527年ヴェネツィアのサン・マルコ大聖堂楽長に昇りつめた。「奥様、私によいお恵みを」は、奥様に雄鶏をあげると雌鳥がたくさん鳴き、卵を産むという内容だ。G.de.ヴェルトはマントヴァ他の宮廷音楽家を歴任し、後の巨匠モンテヴェルディに影響を与えた。病弱な彼を見捨て貴族と不倫した妻(後に死罪)や、宮廷歌手との悲劇的恋愛などが伝わる。「花の香り」は疲れ果てたキューピッドを癒す内容で、今回展示のヤン2世『嗅覚の寓意』(こちらはキューピッドが元気そうだが)と対応している。「美しいニンフ」の歌詞には、マルゲリータ、ソレア、アルフォンソなどが登場。J.P.スウェーリンクはJ.S.バッハ以前の鍵盤及び即興演奏者として代表的な存在で「私達に幼子が生まれ」は歌曲を変奏曲にした鍵盤作品だ。T.スザートはピーテル1世が幼い頃の1530年頃からアントワープで活躍した出版業&音楽家で、前述のジョスカン原曲の「千々の悲しみ」「オーボエの踊り」は、器楽集《ダンスリー》に収録されている。J.ファン・エイクはオランダ・ユトレヒトで活躍した盲目の音楽家。約150の独奏曲《笛の楽園》の中から「イギリスのナイチンゲール」を取り上げる。ヤン1世がイタリア・ミラノ大司教のもとで働いていた頃、同地の教会オルガニストにG.パウロ・チーマが就任。彼の1610年刊の教会音楽集の器楽曲は前衛的で、10歳年下で20歳頃の弟G.アンドレア作の「カプリッチョ」も網羅しており、今回はそれを演奏する。アブラハムは1659年ローマからナポリに入り、70年作の『果物の静物がある風景』の少し前、同地で活躍していたのがA.ファルコニエーリだ。1639年ナポリ宮の宮廷楽長に就任。器楽曲「ラ・モタのクーラント」に続き、歌曲「美しい唇」は最後の歌詞“話さない、でも微笑んで静かにキス”が魅力的だ。「恋しい眼差し」は“微笑む時、柔らかくあなたは言うだろう、私輝いてる?”と歌われる。

主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団) 協力:日本音響エンジニアリング株式会社


※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
※ネットオークションなどによるチケットの転売はお断りいたします。

(2018/03/31更新)

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