PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2018-

ミュージアム・コンサート東博でバッハ vol.41 川田知子(ヴァイオリン)

2017年にバッハ無伴奏の録音をリリースしたヴァイオリニスト川田知子。知的で揺るぎない演奏に加え、チャーミングな一面も魅力のヴァイオリニストによる円熟の無伴奏プログラム。

プログラム詳細

2018:04:11:19:00:00

■日時・会場
2018.4.11 [水]19:00開演(18:30開場)
東京国立博物館 法隆寺宝物館エントランスホール

■出演
ヴァイオリン:川田知子

■曲目
J.S.バッハ:
 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第1番 ト短調 BWV1001 [試聴]
  I. Adagio
  II. Fuga:Allegro
  III. Siciliana
  IV. Presto
 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第3番 ハ長調 BWV1005 [試聴]
  I. Adagio
  II. Fuga
  III. Largo
  IV. Allegro assai
 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第3番 ホ長調 BWV1006 [試聴]
  I. Preludio
  II. Loure
  III. Gavotte en rondeau
  IV. Menuet I
  V. Menuet II
  VI. Bourrée
  VII. Gigue
 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番 ニ短調 BWV1004 [試聴]
  I. Allemanda
  II. Corrente
  III. Sarabanda
  IV. Giga
  V. Chaconne

【試聴について】
[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


チケットについて チケットについて

■チケット料金(税込)

席種 全席自由
料金 ¥3,600

 ■発売日
  一般発売:2017年12月7日(木)10:00

チケット予約・購入 お買い物カゴ トリオ・チケット

■曲目解説

《無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ》(全6曲)は、3曲ずつのソナタとパルティータで構成されており、1720年の日付がある清書譜が残されているため、おそらくそれ以前、バッハの器楽曲の様々な名品が生まれたケーテン宮廷楽長時代前半の所産と考えられている。

無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第1番

全6曲中3曲を占めるソナタの各楽章は舞曲名を持たず、いずれも4楽章構成で「緩/急/緩/急」の教会ソナタの形式をとっている。また第2楽章にバッハの真骨頂ともいうべきフーガが置かれている点も共通している。ソナタ第1番は、第3楽章がシチリアーナ(シチリアの民俗舞曲)であるところが、他のソナタとは異なっている。第1楽章アダージョは、重音を多用しながら旋律が淀みなく流れ、全6曲の冒頭を飾るにふさわしい荘重な雰囲気を湛えている。第2楽章フーガでは、まるで2挺のヴァイオリンによって奏でられているような疑似対位法が展開される。牧歌的な第3楽章シチリアーナを経て、第4楽章プレストでは、16分音符の単旋律が無窮動的に疾走する。

無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第3番

ソナタ第3番のフーガの序奏となる第1楽章アダージョは、付点リズムによる神秘的な重音でゆっくりと始まる。第2楽章フーガの主題には、聖霊降臨祭の古いコラール《来たれ、聖霊よ、主なる神よ》の旋律が使われている。この354小節にも及ぶ長大なフーガは、バッハが遺したフーガのなかでも最長のもの。第3楽章ラルゴは、短いが優雅な旋律を歌う。第4楽章は、軽快に駆けまわるアレグロ・アッサイ。

無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第3番

3曲あるパルティータは、楽章の大半に舞曲の名称が見てとれる。このパルティータ第3番には、軽快で明るい印象の舞曲が並ぶ。第1楽章プレリュードは華やかに始まり、第2楽章ルールでは抒情的な旋律が美しく歌う。第3楽章ガヴォット・アン・ロンドーは有名な曲で、単独で奏される機会も多い。第4楽章には親しみやすい旋律の第1メヌエット、第5楽章には柔らかい雰囲気の第2メヌエットが続く。第6楽章は軽やかなブーレ、第7楽章はさらに快速なテンポのジーグとなり、組曲を締めくくる。

J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番

このパルティータ第2番の演奏機会が際立って多いのは、ひとえに第5楽章に置かれた「シャコンヌ」の魅力による。第4楽章までは、伝統的舞曲の定型配置で進み、全体のボリュームとしてはこれらが前半に相当する。そして後半を占めるのが、3拍子系の古い舞曲を出自とするシャコンヌである。シャコンヌの圧倒的な規模、美しさ、崇高さは、本曲集の真価を象徴しているといっても過言ではないだろう。冒頭で呈示される8小節の主題は、4小節ずつ前後半に分かれて同じ和声進行を繰り返し、その8小節の主題がさらに30回にわたって変奏される。舞曲という枠組みをはるかに超えた長大な音の建築物ともいえる音楽が、一挺のヴァイオリンによって形づくられていく。

主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:東京国立博物館 協力:日本音響エンジニアリング株式会社


※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
※ネットオークションなどによるチケットの転売はお断りいたします。

(2018/04/10更新)

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