PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2017-

ミュージアム・コンサート北村 聡(バンドネオン)
〜現代美術と音楽が出会うとき

近年、才能豊かな様々な奏者の出現によりその楽器の可能性が一気に拡がったバンドネオン。VOCA展での新しい才能との出会いでは、近年めざましい活躍をする北村 聡の登場です。タンゴのみならず、オーケストラやソリストとの共演も多い彼による新しい世界の扉が開きます。

プログラム詳細

2017:03:24:19:00:00

■日時・会場
2017.3.24 [金] 19:00開演(18:30開場)
上野の森美術館 展示室

■出演
バンドネオン:北村 聡
チェロ:西谷牧人

■曲目
D.d.ボナヴェントゥア:サンクトゥス
加藤昌則:パルティータよ、永遠に
G.ベイテルマン:バンドネオンのための《即興曲Ⅰ》
M.スエッド:水時計
L.サンチェス:バンドネオン・レゲーロ
松浦伸吾:画廊にて(世界初演、2017年委嘱作品)
P.エスカンデ:ミロンガ・レンガ(世界初演、2017年委嘱作品)
ピアソラ:ル・グラン・タンゴ [試聴]
中島ノブユキ:バンドネオンとチェロのための《エスぺヒスモ 〜蜃気楼〜》
D.スキッシ:La luz〜エグベルト・ジスモンチに捧ぐ

[アンコール]
Branchina:Elevacion

【試聴について】
[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


チケットについて

■チケット料金(税込)

席種 全席自由
料金 ¥3,600

 ■発売日
  一般発売:2016年12月8日(木)10:00

■曲目解説

D.d.ボナヴェントゥラ:サンクトゥス

ダニエレ・ディ・ボナヴェントゥラは、イタリア・マルケ州フェルモ出身の作曲家・バンドネオン奏者。クラシックからジャズ、ワールドミュージックまでジャンルを超えた活動をしている。ボナヴェントゥラの音楽は音符や旋律の「静寂」や「間」に重きをおく傾向があるが、「サンクトゥス」にはそこにさらに濃厚なノスタルジーが加わっている。

加藤昌則:パルティータよ、永遠に

加藤昌則は、クラシックのみならず幅広いジャンルの第一線で活躍する作曲家・ピアニスト。この曲は2009年、北村聡に献呈されたバンドネオン独奏のための作品で、バンドネオンの新たな地平を模索しており、バロック音楽の楽曲形態でもあるパルティータ(様々な舞曲の組み合わせ)において、間断なく楽章間を推移し、変容していくなかに、バンドネオンの哀愁美とその独特の色合いが映し出される音楽となっている。

G.ベイテルマン:バンドネオンのための 《即興曲Ⅰ》

アルゼンチン出身のグスタボ・ベイテルマンは1976年、パリに亡命して以来、同地を拠点に活動する作曲家。ピアニストとしてピアソラのグループに参加した経験も持っている。ジャズやクラシックをベースに現代的な解釈を加味しつつ、タンゴ/バンドネオンの可能性を、その独自な即興性のなかに見出した作品。2014年に北村聡の委嘱によって書かれた。

M.スエッド:水時計

ブエノスアイレス出身のマルティン・スエッドは、ディエゴ・スキッシのトリオでバンドネオン奏者も務める若手の作曲家。水時計とは、紀元前からある自然条件に左右されずに時を測る計器だが、この作品も外界と隔絶した流れる時を刻むように、バンドネオンという楽器の深い呼吸が感じられる作品となっている。

L.サンチェス:バンドネオン・レゲーロ

作曲家・アレンジャーとしても活躍するアルゼンチン・コルドバ出身のギター奏者レオナルド・サンチェスが、2013年に発表した作品。タイトルは、バンドネオンとアルゼンチンの打楽器「ボンボ・レゲーロ」を組み合わせたもので、6/8拍子から3/4拍子、そして10/8拍子へと切り替わっていくパーカッシブな楽曲となっている。

P.エスカンデ:ミロンガ・レンガ (世界初演、2017年委嘱作品)

アルゼンチン・ブエノスアイレス出身のパブロ・エスカンデはクラシックを素地としながら、独自の音楽を創り出す鍵盤奏者・作曲家。ジャンルの垣根を無化するような独特の作風をもっており、今回の委嘱作品でもそのあたりを聴くことができるだろう。

松浦伸吾:画廊にて(世界初演、2017年委嘱作品)

伝説のバンドネオン奏者ネストル・マルコーニにバンドネオンを学んだこともある、新進気鋭の作曲家・松浦伸吾による新作。様々な編成・楽器による楽曲に挑戦する松浦だが、バンドネオンの機能を知り尽くしているだけに、どのような「画廊」が描き出されるか期待が膨らむところだ。

ピアソラ:ル・グラン・タンゴ

チェロ奏者ムスティスラフ・ロストロポーヴィチのために書かれたチェロとピアノのための作品。緩急自在のテンポといい、部分的に逸脱するコードといい、ピアソラが「タンゴの革命児」と呼ばれる所以が分かるような、振幅の大きな音楽である。

中島ノブユキ:バンドネオンとチェロのための 《エスペヒスモ ~蜃気楼~》

中島ノブユキは、映画やドラマ音楽に至るまで幅広い活動をしている作曲家・ピアニスト。本曲は2012年、北村聡の委嘱により書かれた作品である。14年には東京オペラシティのリサイタルシリーズ「B→C」のために改訂版も作られている。

D.スキッシ:La luz~エグベルト・ジスモンチに捧ぐ

アストル・ピアソラ以降、アルゼンチンのジャズ・タンゴ界を代表する作曲家・ピアニストとなったディエゴ・スキッシが、2014年に北村聡の委嘱により書いた作品。ブラジルでマルチな音楽活動をする鬼才エグベルト・ジスモンチに捧げた曲である。

主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:上野の森美術館


※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
※ネットオークションなどによるチケットの転売はお断りいたします。

(2017/03/26更新)

ページの先頭へ戻る