PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2017-

昼下がりのアルゼンチン・タンゴ
~タンゴ史に輝く古今の名曲を集めて

魅惑のタンゴの世界を紹介する毎年人気のシリーズには、ラテン語で「男らしさ」を意味するVirtus(ヴィルトゥス)が登場です。今、注目を集める男たちの熱いパフォーマンスにご期待ください。

プログラム詳細

2017:04:11:15:00:00

■日時・会場
2017.4.11 [火] 15:00開演(14:30開場)
東京文化会館 小ホール

■出演
ヴィルトゥス
 バンドネオン:仁詩
 ヴァイオリン:水村浩司
 ピアノ:須藤信一郎
 コントラバス:高杉健人
 ギター:田中庸介
ダンス:セバスチャン・アコスタ & ラウラ・ダナ*

■曲目
ガルデル:首の差で [試聴]
N.クカロ & J.クカロ:ブエノスアイレスの影法師
フィリベルト:バンドネオンの嘆き* [試聴]
トロイロ:下町のロマンス [試聴]
プラサ:
 踊り子
 吟遊詩人 [試聴]
ロビーラ:エバリスト・カリエゴ に捧ぐ*
ピアソラ:
 忘却 [試聴]
 ブエノスアイレスの冬 [試聴]
マトス・ロドリゲス:ラ・クンパルシータ [試聴]
メロ:心の底から* [試聴]
サルガン:ドン・アグスティン・バルディに捧ぐ
スカルピーノ:パリのカナロ
ブリゲンティ:夢の中で
ピアソラ:コントラバヒシモ [試聴]
コビアン:酔いどれたち* [試聴]
ピアソラ:ブエノスアイレスの夏 [試聴]

【試聴について】
[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


チケットについて

■チケット料金(税込)

席種 全席指定
料金 ¥4,100

 ■発売日
  一般発売:2016年11月27日(日)10:00

■曲目解説

飯塚久夫(日本アルゼンチンタンゴ連盟&日本タンゴ・アカデミー会長)

ガルデル:首の差で

不世出のタンゴ歌手カルロス・ガルデルの飛行機事故死の数ヵ月前の作品。最後の主演映画『タンゴ・バー』(1935年)の挿入歌。近年、多くの映画やCMで使われ有名になった。

N.クカロ & J.クカロ:ブエノスアイレスの影法師

初期のタンゴと黒人のリズムから発展した2拍子の“ミロンガ”もブエノスアイレスでは重要。これは1930年代、その復興の流れに乗って作られた爽やかなミロンガ。

フィリベルト:バンドネオンの嘆き

1918年初演。日本で有名なタンゴ「カミニート(小径)」と同じ作者。1944年にA.トロイロが第二部にバンドネオン変奏を入れて(全体はA.ピアソラの編曲)演奏し、この曲を一躍有名にした。

トロイロ:下町のロマンス

4拍子のタンゴと並んで3拍子のワルツもブエノスアイレスではタンゴの仲間。“バルス・クリオージョ”といい、独特の甘さ・美しさ・哀しさが調和している。

プラサ:踊り子

1958年発表。ピアソラの影響を受けながらも個性に溢れたタンゴ。シンコペーションで始まる第一部、太いリズムの第二部、メロディックな第三部と独創的である。

プラサ:吟遊詩人

「ダンサリン」と同じ作者で、彼の代表的ミロンガ。タイトルは、アルゼンチン大草原(パンパ)の即興歌手のこと。メロディも民俗音楽風である。

ロビーラ:エバリスト・カリエゴに捧ぐ

カリエゴ(1883-1912)は20世紀初めのブエノスアイレス下町の民衆感情を詠った詩人。革新的なバンドネオン奏者ロビーラが彼を讃えて作った。重厚な低音と今日的なメロディが実によく調和している。

ピアソラ:忘却

ピアソラは映画音楽も多く作っているが、これは1984年、マルチェロ・マストロヤンニ、クラウディア・カルディナーレ主演の『エンリコ4世』の挿入曲。日本では2014年にやっと公開された。

ピアソラ:ブエノスアイレスの冬

1965年から1969年にかけて作曲された“ブエノスアイレスの四季”シリーズのうち、「春」とともに69年末の作品。「冬」の最後はバロック調で、春の喜びを予感させる。

マトス・ロドリゲス:ラ・クンパルシータ

初期(20世紀初頭まで)のタンゴは2拍子だった。1916年頃、初めて4分の4拍子で書かれた曲がこれ。「小行列」というタイトル通り、行進曲風リズムとメロディの一体性、それによる編曲の多様性が魅力。

メロ:心の底から

シンプルで美しいメロディの“バルス・クリオージョ”。作者は女性でロベルト・フルポが1911年に録音しており、彼女が14歳で作ったことになる。疑義もあるが、美しいワルツの伝説に免じよう。

サルガン:ドン・アグスティン・バルディに捧ぐ

昨年100歳で他界したサルガンの傑作。1950年発表。バルディ(1884-1941)はタンゴ初期の偉大な作曲家。シンコペーションの面白さ、大草原の薫るメロディなど作者の個性が練り上げられている曲。

スカルピーノ:パリのカナロ

1925年、フランシスコ・カナロのパリ公演成功を讃えた曲。半音階の派手な前奏をもつ三部構成。第三部のスカルピーノによるバンドネオン変奏が聴き所。

ブリゲンティ:夢の中で

Ensueñosの複数形の「s」がつかない曲もあるが、そちらはワルツ。この曲は単純なメロディを繰り返しながら、タンゴの魅力を良く語っている。2005年のフランスのタンゴ映画で使われ、再認識された。

ピアソラ:コントラバヒシモ

1984年、マル・デル・プラタのロキシー劇場でピアソラ・キンテートが初演。コントラバスの音域をフルに使った大作。「コントラバヘアンド」「キチョ」というベース讃歌もあるが、より密度が濃い。

コビアン:酔いどれたち

1922年初演。40年代になってアニバル・トロイロが復活させ、近年益々評価が高い曲。「ノスタルヒアス(郷愁)」という曲風に象徴されるタンゴに高度な音楽性をもたらしたフアン・カルロス・コビアンの作品。

ピアソラ:ブエノスアイレスの夏

ピアソラは1965年から69年にかけて“ブエノスアイレスの四季”シリーズを作曲したが、これはその最初の作品。フィナーレに相応しく、終盤にかけての盛り上がりに圧倒される。

主催:東京・春・音楽祭実行委員会 後援:アルゼンチン共和国大使館 協力:株式会社ラティーナ


※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
※ネットオークションなどによるチケットの転売はお断りいたします。

(2017/03/15更新)

ページの先頭へ戻る