PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2016-

ミュージアム・コンサート上野耕平 サクソフォン・リサイタル

東京藝大在学中、権威あるアドルフ・サックス国際コンクール第2位という快挙で、一躍その名が世界に知れ渡った上野耕平が東京春祭に初登場。溢れ出るエネルギーとまろやかな美音で魅せます。

プログラム詳細

2016:03:18:19:00:00

■日時・会場
2016.3.18 [金] 19:00開演(18:30開場)
国立科学博物館 日本館講堂

■出演
サクソフォン:上野耕平
ピアノ:黒岩航紀

■曲目
ベダール:ファンタジー [試聴]
シューマン:アダージョとアレグロ 変イ長調 op.70 [試聴]
逢󠄀坂 裕:アルトサクソフォンとピアノのためのソナタ
デニソフ:アルトサクソフォンとピアノのためのソナタ
シュルホフ:ホット・ソナタ [試聴]
ガーシュウィン(長生 淳編):ラプソディ・イン・ブルー [試聴]

[アンコール]
R.ヴィードフ:サクソフォビア

【試聴について】
[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。



~春祭ジャーナル~


チケットについて

■チケット料金(税込)

席種 全席自由
料金 ¥3,600
残席状況 本公演は終了いたしました。
  コンサート当日、常設展をご覧いただけます。

 ■一般発売日
 2015年12月10日(木)10:00

■曲目解説

ベダール:ファンタジー

デニス・ベダールは、カナダ生まれの作曲家・オルガニスト。オルガン作品がメインではあるが、サクソフォンのための作品も書いており、サクソフォン奏者の貴重なレパートリーとなっている。

この曲は1984年に書かれた三部形式の作品。軽やかなサクソフォンの音色を生かしたメロディに始まり、中間部では一転して哀愁漂うノスタルジックな気分に浸り、再び冒頭の愛らしいメロディに戻る。シンプルゆえに親しみやすい曲である。

シューマン:アダージョとアレグロ

本曲を含め、1849年にシューマンはいくつかの管楽器のための作品を書いている。本来はホルンとピアノのために書かれた作品だが、ホルンに代えてヴァイオリンやチェロ、またその他の管楽器で演奏されることも多く、楽器ジャンルを越えて愛奏されている。前半のアダージョでは、ロマン派の真骨頂ともいうべき夢見るような甘美な旋律を堪能できる。後半のアレグロは躍動的だが、最後まで穏やかな品が保たれている。

逢坂 裕:アルトサクソフォンとピアノのためのソナタ

逢坂裕は、東京藝術大学作曲科卒の新進作曲家。上野耕平とは藝大の同級で、この作品も上野が初演している。もともと上野が演奏した吉松隆の「ファジーバード・ソナタ」に感銘を受けて作られたという。全3楽章からなり、第1楽章はソナタ形式のアレグロ、第2楽章モデラート・トランクイロは前楽章の主題が逆行形となり主題を形作る。第3楽章アレグロは結尾に向けて疾走していく。

デニソフ:アルトサクソフォンとピアノのためのソナタ

ロシアの作曲家エディソン・ヴァシリエヴィチ・デニソフは、ショスタコーヴィチのアドバイスを受けて作曲を志したという。物理学者の家庭に生まれたため、かの発明家にちなんだ名が与えられた。1970年に書かれたこの作品は、世界的なサクソフォン奏者の先駆であるジャン=マリー・ロンデックスに献呈された。全3楽章からなり、第1楽章アレグロの主題には、恩師ショスタコーヴィチの名前(DEsCH)の音型が組み込まれており、頻繁に変化するリズムが特徴的。第2楽章レントは、霧深い原野を行くような、小節線のない夢幻の世界。第3楽章アレグロ・モデラートは、ジャズのアドリブの応酬のように激しい即興性が感じられる。

シュルホフ:ホット・ソナタ

19世紀末プラハのユダヤ系の旧家に生まれたエルヴィン・シュルホフは、ドヴォルザークの推薦を得てプラハ音楽院に学び、ドビュッシーやレーガーの薫陶も受けた。新ウィーン楽派からストラヴィンスキー、はてはジャズやダダイズムに至るまで、激動の20世紀前半に吹き荒れた創造界の嵐を乗り切ったシュルホフであったが、ナチスに「退廃音楽」の烙印を押され、1942年に強制収容所で短い生涯を終えた。1930年に書かれたこの曲は、アルトサクソフォンとピアノのための作品で、ジャズの影響を色濃く受けており、早熟だったシュルホフ生来の諧謔性が滲み出た、豊かな音楽性を感じることができる。

ガーシュウィン(長生 淳編):ラプソディ・イン・ブルー

ニューヨークの下町ブルックリンに生まれたジョージ・ガーシュウィンが1924年に書いたこの曲は、ジャズとクラシック音楽の形式を融合した「シンフォニック・ジャズ」というジャンルの先駆けとなった。

今回演奏されるのは、長生淳が編曲したサクソフォンとピアノのための室内楽版。ソプラノ、アルト、テナーの3種のサクソフォンを持ち替えながら音色と音域を使い分けなければならない難曲だが、冒頭の有名フレーズから、全編サクソフォン・ソロといった独壇場が繰り広げられ、サクソフォンという楽器の魅力を堪能できる。もちろんピアノ・パートもゴージャスなもので、聴きどころ満載の1曲である。

主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:国立科学博物館 協力:タカギクラヴィア株式会社


※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
※ネットオークションなどによるチケットの転売はお断りいたします。

(2016/03/16更新)

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