東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2016-
前橋汀子の軌跡 II
~ヴァイオリン・ソナタ集
1961年、初の日本人として旧ソ連レニングラード音楽院に留学。その後NYやスイスにも渡りディレイ、
シゲティ、ミルシテインらの薫陶を受けた前橋汀子。プロコフィエフ没後10年の記念公演でも演奏した
ソナタに対する、熱い想いを今再び聴かせます。
プログラム詳細
2016:04:12:19:00:00
2016.4.12 [火] 19:00開演(18:30開場)
東京文化会館 小ホール
■出演
ヴァイオリン:前橋汀子
ピアノ:ヴァハン・マルディロシアン
■曲目
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第5番 ヘ長調 op.24 《春》

プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ 第2番 ニ長調 op.94a

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第9番 イ長調 op.47 《クロイツェル》
[アンコール]
ドビュッシー(ハルトマン編):亜麻色の髪の乙女
クライスラー:美しきロスマリン
【試聴について】

~前橋汀子の軌跡~
チケットについて
■チケット料金(税込)
席種 | S席 | A席 | U-25※ |
---|---|---|---|
料金 | ¥4,100 | ¥3,100 | ¥1,500 |
残席状況 | 本公演は終了いたしました。 |
■一般発売日
2015年11月23日(月・祝)10:00
※ U-25チケットは、2016年2月12日(金)12:00発売開始
(公式サイトのみで取扱)

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第5番《春》
この作品は、《春》という名前の由来ともなっている第1楽章の初々しいテーマをはじめとして、軽やかで美しいメロディが全編に散りばめられ、ベートーヴェンのメロディ・メーカーとしての才能が遺憾なく発揮されている。「ヴァイオリン・ソナタ 第4番」と同時期に作曲が進められたが、曲の構成が3楽章制から4楽章制へと拡大され、洗練された展開部の扱いとも相まって、見事な統一感を呈している。《春》というタイトルは、ベートーヴェンの死後に付けられたものだが、この曲を聴く者なら誰しも感じるであろう、新緑の鮮やかさや頬を撫でる春風の心地良さを表現したネーミングと言えよう。
プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ 第2番
もともとは1943年、「フルート・ソナタ ニ長調 作品94」として作られたが、翌年、ヴァイオリニストのダヴィッド・オイストラフの助言を得て「ヴァイオリン・ソナタ 第2番」として改作された。初演は、オイストラフとレフ・オボーリンによって行なわれ、友人でもあったヴァイオリニストのヨーゼフ・シゲティに献呈された。4楽章構成で、第1楽章の美しい抒情を湛えた忘れがたい旋律に始まり、軽やかな応酬を繰り広げるスケルツォ楽章、透明感のある穏やかさに満ちたアンダンテ楽章を経て、行進曲風の堂々たる終楽章に至るまで、随所にプロコフィエフらしい悪戯っぽさが顔をのぞかせる。全曲を通して明快な構成のなかにも優雅さが感じられる作品である。
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第9番《クロイツェル》
本作は、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタのなかでも最高傑作と言われるだけでなく、古今東西のヴァイオリン・ソナタのなかでも特別の地位を占める作品である。出版されたのは1805年だが、彼はこの頃、交響曲第3番《英雄》、ピアノ・ソナタ第21番《ワルトシュタイン》、同23番《熱情》といった傑作を次々と生み出しており、作曲家として脂の乗り切った時期だった。
作曲者自身、「ほとんど協奏曲のように」と書き記しているだけあって、華麗な演奏効果、ダイナミックな曲想、典雅な美しさと雄大なスケールを備えた作品となっている。特に第1楽章の冒頭、ヴァイオリンが決然と重音のソロを弾き出す部分からは、この曲に賭けるベートーヴェンの強い思いがひしひしと伝わってくる。当初はイギリスの名ヴァイオリニスト、ジョージ・ブリッジタワーのために作曲され、1803年5月24日ウィーンでベートーヴェンがピアノを弾いて初演されたが、なぜか当時盛名のあったヴァイオリニスト、ロドルフ・クロイツェルに献呈された。しかし当のクロイツェルは、この曲をついに一度も演奏しなかったという。
主催:東京・春・音楽祭実行委員会
※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
※ネットオークションなどによるチケットの転売はお断りいたします。
(2016/04/12更新)