PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2015-

ミュージアム・コンサート奥泉貴圭 チェロ・リサイタル

チェリストの技巧の全てを集約した意欲溢れるプログラミングで挑む奥泉貴圭。ドイツで学び、バイエルン国立歌劇場管での団員経験など、欧州での経験を活かした彼による東京春祭での初リサイタル。

プログラム詳細

2015:03:20:19:00:00

■日時・会場
2015.3.20 [金] 19:00開演(18:30開場)
国立科学博物館 日本館講堂

■出演
チェロ:奥泉貴圭
ピアノ:加藤洋之

■曲目
R.シュトラウス:チェロ・ソナタ へ長調 op.6speaker.gif[試聴]
ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ ニ短調 op.40speaker.gif[試聴]
シューマン:民謡風の5つの小品 op.102 speaker.gif[試聴]
ブラームス:チェロ・ソナタ 第2番 ヘ長調 op.99 speaker.gif[試聴]

[アンコール]
シューマン:夕べの歌
R.シュトラウス:万霊節

【試聴について】
speaker.gif[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、
プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。
ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。



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出演者

チェロ:奥泉貴圭 Cello:Takayoshi Okuizumi 札幌出身。東京藝術大学附属音楽高等学校を卒業後、ドイツ・トロッシンゲン音楽大学を経て、2007年より2年間バイエルン国立歌劇場の契約団員として研鑽を積む。06年度文化庁在外研修員。1998年、札幌ジュニアチェロコンクール優秀賞。2004年ビバホールチェロコンクール2位。JTが育てるアンサンブルシリーズ、小澤征爾氏率いるスイス・インターナショナルアカデミー、▼続きを見る征爾音楽塾オーケストラ、サイトウ・キネン室内楽勉強会、水戸室内管弦楽団、東京・春・音楽祭等に参加。09年に帰国後、上野学園大学講師、オーケストラ客演首席奏者の活動を始めとし、ソロ、室内楽奏者として演奏活動を行っている。これまでに上原与四郎、河野文昭、原田禎夫、イフ・サバリーの各氏に師事。▲プロフィールを閉じる

チェロ:奥泉貴圭 Cello:Takayoshi Okuizumi

ピアノ:加藤洋之 Piano:Hiroshi Kato 東京藝術大学器楽科を卒業。在学中に「安宅賞」を受賞。ハンガリー国立リスト音楽院でイシュトヴァン・ラントシュ氏に師事した後ケルンに移り、パヴェル・ギリロフ氏の下でも研鑽を積む。1990年ジュネーヴ国際音楽コンクール第3位入賞。これまでブルガリア国立放送響、ブダペスト・フィル、ヘルシンボリ響、ハンガリー国立響と協演するほか室内楽、リサイタル等▼続きを見るの演奏活動をヨーロッパ各地で行っている。特にウィーン・フィルのライナー・キュッヒル氏とは長年に渡り共演を重ね、02年のウィグモア・ホール(ロンドン)へのデビューは"THE TIMES"紙上にて絶賛を博す。10年にはウィーン・ムジークフェラインにてベートーヴェンのピアノとヴァイオリンのためのソナタ全曲演奏会が行われ、大成功を収めた。▲プロフィールを閉じる

ピアノ:加藤洋之 Piano:Hiroshi Kato

■曲目解説

R.シュトラウス:チェロ・ソナタ ヘ長調 op.6
 1883年、19歳のシュトラウスがミュンヘン大学在学中に書き上げた唯一のチェロ・ソナタ。早熟なシュトラウスが古典派の影響下にあった頃の作品で、メンデルスゾーンやブラームスらの影響も見られるが、のちにオペラ作曲家として開花する才能を十分に予感させる。華麗な幕開けから朗々と歌い始める全3楽章の本作は、流麗な旋律と起伏に富んだ劇的な展開に満ちていて、オペラの1幕を見るような充実感がある。

ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ ニ短調 op.40
 1934年、28歳の時に書かれた唯一のチェロ・ソナタ。20歳の女学生との恋愛で離婚の危機にあったショスタコーヴィチは、内なる嵐から逃避するかのようにこの作品に打ち込んだ。全4楽章の古典的な構成で、溢れ出るような抒情のなかにもショスタコーヴィチらしくキラリと光る冷たい感触がある。諧謔に満ちたインパクトのあるリズムから深く静かな瞑想に至るような旋律まで、非常に振幅の大きい作品であるが、そこにふと自省的なユーモアが添えられているのが印象的である。

シューマン:民謡風の5つの小品 op.102
 1849年、40歳を目前にしたシューマンのドレスデン時代の作品。全5曲からなり、第1曲の冒頭にはラテン語で「ヴァニタス ヴァニタトゥム(何という空しさ、すべては空しい)」という旧約聖書・コヘレトの言葉が記されている。シンプルに感じられる作品だが、技巧的な難易度は高い。特に「速すぎず、十分に音を出して演奏する」という指定がある第3曲は、民謡風の枠とはいえ、シューマンの「歌」そのものが聴こえてくるようである。初演は翌年の40歳の誕生日(6月8日)に、妻クララのピアノと作品を献呈されたチェロ奏者グラーバウにより行なわれた。

ブラームス:チェロ・ソナタ第2番 ヘ長調 op.99
 第1番から実に21年もの歳月を経て、53歳のブラームスはチェロ・ソナタ第2番を作曲した。全体は緩徐楽章を持つ4楽章構成。暗い情熱を帯びた第1番と比べると、明るい力強さが感じられ、特にチェロのパートは、高音域を自在に用いてロマンティックな旋律を響かせる。ブラームスは避暑の折に作品を完成させることが多く、本作も1886年夏にスイスの避暑地トゥーン湖畔で書かれた。前年には交響曲第4番が完成しており、円熟の境地に入らんとするブラームスを堪能できる。





主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:国立科学博物館 協力:タカギクラヴィア株式会社
※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
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