PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2014-

ミュージアム・コンサート三浦一馬 バンドネオン・リサイタル

プログラム詳細

2014:04:11:18:30:00

© 堀田力丸
■日時・会場
2014.4.11 [金] 18:30開演(18:00開場)[約90分]
国立科学博物館 日本館講堂

■出演
バンドネオン:三浦一馬
ピアノ:山田武彦 [インタビュー]

■曲目
ピアソラ:
 リベルタンゴ speaker.gif[試聴]
 アディオス・ノニーノ speaker.gif[試聴]
マルコーニ:
 モーダ・タンゴ(三浦一馬編) speaker.gif[試聴]
 さよならのワイン
ピアソラ(三浦一馬編):
 《バンドネオン協奏曲》より 第1楽章
 アレグロ・タンガービレ
ガーシュウィン(三浦一馬編)
 3つのプレリュードより 第1番
 ラプソディ・イン・ブルー
山田武彦:東京・春(世界初演)
三浦一馬:ミッドナイトスカイライン(世界初演)
[アンコール]
ピアソラ:現実との3分間

【試聴について】
speaker.gif[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、
プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。
ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


出演者

バンドネオン:三浦一馬 Kazuma Miura 1990年生まれ。小松亮太のもとで10歳よりバンドネオンを始める。
2006年に別府アルゲリッチ音楽祭にてバンドネオン界の最高峰ネストル・マルコーニと出会い、その後自作CDの売上で渡航費を捻出してアルゼンチンに渡り、現在に至るまで師事。
2008年10月、イタリア・カステルフィダルド市で開催された第33回国際ピアソラ・コンクールで ▼続きを見る 日本人初、史上最年少で準優勝を果たす。
2011年5月には別府アルゲリッチ音楽祭に出演し、マルタ・アルゲリッチやユーリー・バシュメットら世界的名手と共演し、大きな話題と絶賛を呼んだ。
オーケストラとの共演も数多く、2007年の井上道義の上り坂コンサート(神奈川フィルハーモニー管弦楽団)での協奏曲を皮切りに、大阪フィルハーモニー交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団と共演。
バッハからガーシュウィンまでを自身で編曲・演奏するなど、バンドネオンの可能性を追求する真摯かつ精力的な活動ぶりがNHK「トップランナー」に取り上げられ、再放送となる反響を呼ぶ。その他、コンサート活動の傍らテレビやラジオ出演も多数出演。
これまでにビクターエンタテインメントより『タンゴ・スイート』『ブエノスアイレスの四季』『カーメラタンゴス』をリリース。
現在、若手実力派バンドネオン奏者として各方面から注目されている。

公式サイト http://kazumamiura.com/

写真提供:ビクターエンタテインメント(株) ▲プロフィールを閉じる

バンドネオン:三浦一馬 Kazuma Miura

ピアノ:山田武彦 Takehiko Yamada 東京藝術大学大学院にて作曲を学んだ後、1993年フランス政府給費留学生としてパリ国立高等音楽院ピアノ伴奏科に入学、同クラスの7種類の卒業公開試験を、審査員の満場一致により首席で一等賞(プルミエ・プリ)を得て卒業。数多くの演奏者と共演、的確でおおらかなアンサンブル、色彩豊かな音色などが好評を博し、コンサート、録音、放送等の際のソリストのパートナーとして ▼続きを見る 厚い信頼を得ている。また、2004年より“イマジン七夕コンサート”音楽監督、2007年より“下丸子クラシックカフェ”ホスト役を担当するなど、ユニークなコンサートの企画にも参加している。現在は洗足学園音楽大学教授・作曲コース統括責任者。ピアノ&作曲マスタークラスチーフ。楽曲分析、和声法、対位法、伴奏法などの講座を担当。全日本ピアノ指導者協会正会員、日本ソルフェージュ研究協議会理事。

© Wataru Sato ▲プロフィールを閉じる

ピアノ:山田武彦 Takehiko Yamada

■曲目解説

ピアソラ:リベルタンゴ(三浦一馬編)
 ピアソラは、従来のタンゴをベースに、クラシックやジャズの要素を融合させて、新たな演奏形態を創り出した。1974年に書かれたこの曲は、イタリアに渡ったピアソラの第1作。「リベルタンゴ」とは、「リベルタ(自由)」と「タンゴ」の造語。日本におけるピアソラ・ブームの火付け役ともなった曲で、躍動するリズムと、暗い情念を歌う「泣き」の旋律を特徴としている。

ピアソラ:アディオス・ノニーノ
 ピアソラ初期の作品だが、彼の抒情的な面をよく伝える傑作。1959年、ピアソラは愛する父ビセンテ(愛称ノニーノ)の訃報を巡業先のプエルトリコで受けた。しかしニューヨークに移住したばかりで、経済的な困窮に陥っており、故郷に帰る旅費がなかった。そこでニューヨークに戻って書き上げたのが、この亡き父に捧げるレクイエムだった。

マルコーニ:モーダ・タンゴ(三浦一馬編)
 ネストル・マルコーニは現在のバンドネオン奏者の最高峰と謳われる人物。この作品は1988年、日本のみで行なわれた「タンギッシモ」公演の幕開けを飾る曲として用意された。洗練された格調の高さと、スケールの大きさを感じさせるタンゴとなっている。

マルコーニ:さよならのワイン
 マルコーニが亡き友カチョ・バスケスに捧げた曲。バスケスは地元ブエノスアイレスのタンゴ通が集う「クルブ・デル・ビーノ」の主宰者であり、マルコーニ自身も出演していたクラブなので、彼にとっては特別な場所だった。故人を偲ぶような、追憶と哀惜、かつての友情やお互いの尊敬などが込められた、切なくも美しい名曲である。

ピアソラ(三浦一馬編):《バンドネオン協奏曲》より 第1楽章
 《バンドネオン協奏曲》は、ピアソラが書いたバンドネオンとオーケストラのための楽曲のなかでも代表作と呼ぶにふさわしい作品。ブエノスアイレス州立銀行が提供するラジオ番組の委嘱により1979年、ピアソラ58歳の時に作曲された。急/緩/急の3楽章構成となっており、第1楽章のアレグロ・マルカート(はっきりと)は、即興的なソロも含めてバンドネオンという楽器の独壇場である。

ピアソラ(三浦一馬編):アレグロ・タンガービレ
 1968年に初演されたタンゴ・オペリータ「ブエノスアイレスのマリア」第14場におけるインストゥルメンタル曲(オペリータとは「小さなオペラ」の意味)。台本はピアソラの盟友オラシオ・フェレールによる。主人公のマリアは「タンゴ」そのものが擬人化されたキャラクターとして登場する。この曲は非常に技巧的で演奏難度も高いが、その独特で軽やかな旋律とリズムの疾走感が愛されて、独立して演奏されることも多い。


主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:国立科学博物館 協力:タカギクラヴィア株式会社

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