PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2014-

東京春祭 歌曲シリーズ vol.12マルリス・ペーターゼン(ソプラノ)

プログラム詳細

© 堀田力丸
■日時・会場
2014.3.29 [土] 18:00開演(17:30開場)※ この公演は終了いたしました。
東京文化会館 小ホール

■出演
ソプラノ:マルリス・ペーターゼン
ピアノ:イェンドリック・シュプリンガー

■曲目
R.シュトラウス:献呈 op.10-1 speaker.gif[試聴]
シューマン:《女の愛と生涯》op.42 speaker.gif[試聴]
      彼に会ってから
      だれにもまさる彼
      私にはわからない、信じられない
      私の指につけた指環よ
      姉妹よ、手をかして
      やさしい友よ、あなたは見つめる
      私の心に、私も胸に
      あなたは初めての悲しみを私に与えた
R.シュトラウス:
 《おとめの花》op.22 speaker.gif[試聴]
      矢車菊
      けしの花
      きづた
      すいれん
 オフィーリアの歌(《6つの歌》op.67より)speaker.gif[試聴]
      どうしたらほんとうの恋人を見分けられるだろう
      おはよう、今日は聖ヴァレンタインの日
      彼女は布もかけずに棺台にのせられ
リーム:《赤》 speaker.gif[試聴]
      真紅
      すべては音もなくうつろに
      少年の朝のあいさつ
      少年の夜のあいさつ
      クロイツァーへ
      あなたは暗闇を好む
R.シュトラウス:ツェチーリエ op.27-2
[アンコール]
R.シュトラウス:万霊節 op.10-8
シューマン:献呈
即興「さくら」

~歌曲シリーズ~

出演者

ソプラノ:マルリス・ペーターゼン Marlis Petersen マルリス・ペーターゼンの主なレパートリーはクラシカル・コロラトゥーラだが、現代音楽の歌い手としても高い評価を得ている。シルヴィア・ゲスティに師事し、シュトゥットガルト音楽演劇大学にて、オペラ、現代音楽、舞踊を専攻。アンサンブルとしてニュルンベルクのシティーステージに出演したのを始めとして、《魔弾の射手》エンヒェン役、《後宮からの逃走》ブロンデ役、▼続きを見る 《こうもり》アデーレ役、《仮面舞踏会》オスカル役、《セビリアの理髪師》ロジーナ役、《ルル》ルル役、《魔笛》夜の女王役等で出演。このとき既に、ゲスト歌手の目にとまり、ベルリン、ブレーメン、デュッセルドルフ、ハノーファー、ミュンヘン、フランクフルトのオペラハウスに行っている。
1998/99年のシーズンは、ライン・ドイツ・オペラと契約し、《フィガロの結婚》スザンナ役でデビュー。その後、ドニゼッティ作《連隊の娘》マリー役、《ばらの騎士》ゾフィー役、《ドン・パスクワーレ》ノリーナ役、《利口な女狐の物語》ビストロウシュカ役、マンフレート・トロヤーン作《十二夜》ヴァイオラ役、《後宮からの逃走》コンスタンツェ役、アンブロワーズ・トマ作《ハムレット》オフェリ役を演じる。
ウィーン国立歌劇場においては、ルル役でデビュー。この役は、彼女のレパートリーの中心になり、ペーター・コンヴィチュニー制作の同公演は、ハンブルク、シカゴ・リリック・オペラ、アテネ・コンサート・ホール等でも行われ、絶賛される。同劇場には、その他ツェムリンスキー《こびと》ドンナ・クララ役、マスネ作《タイス》に出演。コヴェント・ガーデン・ロンドンでの《ナクソス島のアリアドネ》ツェルビネッタ役、ブレゲンツ音楽祭での《仮面舞踏会》オスカル役、ジュネーヴでのヴァルター・ブラウンフェルス作《鳥たち》ナイチンゲール役、また、パリのオペラ・バスティーユ、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場、シカゴ・リリック・オペラにて演じた《こうもり》アデーレ役は、いずれも大きな賞賛を受ける。ザルツブルク音楽祭では、モーツァルト《牧人の王》エリーザ役、《フィガロの結婚》スザンナ役を務め、モネ劇場、エクサン・プロヴァンス音楽祭には《後宮からの逃走》コンスタンツェ役でゲスト出演した。また、ベルリン国立歌劇場のハイドン《騎士オルランド》アンゲリカ役で出演。2008年、バイエルン国立歌劇場の《アラベラ》ズデンカ役で、ミュンヘン・オペラ・フェスティバルにデビュー。主要な世界初演オペラにも多数出演しており、ベルリンとブリュッセルにてハンス・ヴェルナー・ヘンツェ作《フェドラ》、ゼンパー・オーパー(ドレスデン)にてマンフレート・トロヤーン作《大魔術》に出演し、最近ではウィーン国立歌劇場にてアリベルト・ライマン作《メデア》に主演した。また、グラーツのペーター・コンヴィチュニー制作《椿姫》、ブリュッセルでのマイヤベーア作《ユグノー教徒》マルグリット役、アン・デア・ウィーン劇場の《ホフマン物語》でも、大きな成功を収めている。
コンサートにおいても、主にヘルムート・リリング、インターナショナル・バッハ・アカデミー・シュトゥットガルト、そしてルネ・ヤーコプスと共演している。さらに、RAI国立交響楽団(ジェフリー・テイト指揮《天地創造》)、ローマの聖チェチーリア音楽院管弦楽団、ボストン交響楽団とコンサートで共演している。
リサイタルでも、様々なプログラムで成功を収めており、録音は多くの賞を受賞している。
今後は、アン・デア・ウィーン劇場《イドメネオ》《椿姫》(ウィーン)、《異国の女》(エッセン)、《ルル》(ミュンヘン)、リサイタル(チューリッヒ)、《フィガロの結婚》《ルル》(ニューヨーク)に出演予定。

公式サイト http://www.marlis-petersen.de/

© Y.Mavropoulos ▲プロフィールを閉じる

ソプラノ:マルリス・ペーターゼン Marlis Petersen

ピアノ:イェンドリック・シュプリンガー Jendrik Springer 1972年ゲッティンゲン生まれ。7歳からカール=ハインツ・ケマーリンクのもとでピアノを学び、指揮法をハノーファー国立音楽大学でルッツ・ケーラーに師事した。在学中に歌曲伴奏者としての広範なレパートリーを築き始め、ハルトムート・ヘルのマスターコースで、この分野に関するさらに重要な示唆を受けた。ピアニストとしても数々のコンクールで受賞経験があり、 ▼続きを見る 特に初見演奏にすぐれた才能を持つことは、1995年ハノーファーのカール・ベルゲマン初見演奏コンクールで第1位を得たことが証明している。 現在は、主に2つの分野で活動している。一方では幾人かの著名な指揮者から定期的に招かれ、とりわけワーグナーやR.シュトラウスのレパートリーを演奏する際のオペラ稽古をアシストしている。例えば、クリスティアン・ティーレマンのバイロイト音楽祭やウィーン国立歌劇場における《ニーベルングの指環》、バーデン=バーデンの祝祭劇場における《ばらの騎士》《エレクトラ》、ザルツブルク音楽祭における《影のない女》や、サイモン・ラトルのウィーン国立歌劇場における《パルジファル》等があり、他にもファビオ・ルイージやフランツ・ウェルザー=メストのような名前が挙げられる。 もう一方では、歌曲伴奏者・室内楽ピアニストとして国際的に高い評価を受けており、リカルダ・メルベートやクラッシミラ・ストヤノヴァのような女性歌手と定期的に演奏会を行っている。ストヤノヴァとは2010年のミュンヘン・オペラ・フェスティバルで、ヴェッセリーナ・カサローヴァとともに「デュエットの歌曲の夕べ」を催した。またソプラノ歌手マーリス・ペーターゼンとの「歌曲の夕べ」は、ウィーン・コンツェルトハウス、チューリヒ・トーンハレ、ニューヨークのカーネギー・ホール、この1月にはロンドンのウィグモア・ホールで息の合ったところを見せて大成功を収めた。ウィーン楽友協会でも、ヤニーナ・ベヒレやアドリアン・エレートのような歌手たちの「歌曲の夕べ」にすでに幾度も客演している。 マーリス・ペーターゼンとともにハルモニア・ムンディに録音した1st CD『ゲーテ歌曲集~永遠に女性的なるもの』は、2012年3月に発売され、ディアパソン・ドール賞とドイツ・レコード批評家賞を受賞した。 ▲プロフィールを閉じる

ピアノ:イェンドリック・シュプリンガー Jendrik Springer

■曲目解説

R.シュトラウス:献呈
 1885年に完成した8曲からなる作品10の冒頭を飾る曲。十代後半のシュトラウスが、完成された書法を見せている。ヘルマン・フォン・ギルムの詩に付曲しているが、タイトルはシュトラウス自身が付けたもの。

シューマン:《女の愛と生涯》
 全8曲からなるこの歌曲集は1840年、シューマンの「歌の年」に作られた。詩はシャミッソーによるもので、一人の娘の恋の始まりから、愛の確信、恋の成就、指環を贈られた喜び、結婚、出産、児への愛、そして寡婦となった孤独までを歌う。

R.シュトラウス:《おとめの花》
 1886~88年に書かれた作品22は、フェリックス・ダーンの詩による全4曲の《おとめの花》。若い娘になぞらえたキャラクターが4つの花それぞれに与えられている。

R.シュトラウス:オフィーリアの歌
 作品67は、全6曲からなる《6つの歌》。2部構成で、第1部はシェイクスピア『ハムレット』から採られた3つのオフィーリアの歌、第2部はゲーテ『西東詩集』から採られている。狂気に陥ったオフィーリアは、理知と錯乱の境界をあてもなくさまよう。

リーム:《赤》
 本作は、18世紀ドイツ・ロマン派の女性詩人カロリーネ・フォン・ギュンダーローデの詩による連作歌曲(全6曲)。理性の岸辺に立ち、深淵を覗きこむような詩である。ピアノとソプラノまたはテノールのために1990年に作曲された。ヴォルフガング・リームは、ドイツのカールスルーエ出身の現代音楽作曲家で、ギュンダーローデも同郷の詩人である。

R.シュトラウス:ツェチーリエ
 《4つの歌》作品27の第2曲。1894年、パウリーネとの結婚の前日に書かれた。ハインリヒ・ハルトの詩が用いられ、花嫁を優しく諭すような愛の歌になっている。リートの枠に収まりきらないスケールの大きな作品である。



主催:東京・春・音楽祭実行委員会 後援:ドイツ連邦共和国大使館

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