PROGRAMプログラム

ミュージアム・コンサート 「奇想の系譜展」記念コンサート vol.2 ヴィルタス・クァルテット

ミュージアム・コンサート「奇想の系譜展」記念コンサート vol.2 ヴィルタス・クヮルテット

国芳らが奇想天外なアイデアで人気を誇った江戸末期。同時代の大作曲家たちがアイデアにあふれた嬉遊曲ディヴェルティメントを生みだした時代でした。ヴィルタス・クヮルテットが奏でる作曲家の遊 び心。

プログラム詳細

2019:03:24:14:00:00

■日時・会場
2019/3/24 [日] 14:00開演(13:30 開場)[約60分]
東京都美術館 講堂

■出演
ヴィルタス・クヮルテット
 ヴァイオリン:三上 亮對馬佳祐
 ヴィオラ:馬渕昌子
 チェロ:丸山泰雄

■曲目
【奇想天外ーー作曲家たちの戯れ】
ハイドン:弦楽四重奏曲 第38番 変ホ長調 op.33-2 《冗談》 より 終楽章 Presto
モーツァルト:ディヴェルティメント ヘ長調 K.138
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第13番 変ロ長調 op.130
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チケットについて チケットについて

■チケット料金(税込)

席種 全席自由
料金 ¥2,100
■発売日

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一般発売:2019年1月27日 (日) 10:00

■曲目解説 PDFダウンロード

ハイドン:弦楽四重奏曲 第38番 《冗談》より 第4楽章

ハイドンが1781年に作曲した全6曲の「ロシア四重奏曲」(作品33)は、音楽史的に見ても重要な作品で、モーツァルトがこの曲集に感銘を受けて「ハイドン・セット」(全6曲)を作曲したことでも有名である。ロシア四重奏曲の2曲目にあたる第38番は、第4楽章のユーモアあふれる終わり方から「冗談」という愛称で親しまれている。

モーツァルト:ディヴェルティメント K.138

1772年ザルツブルクで、16歳のモーツァルトは、K.136~K.138の3曲のディヴェルティメントを書いた。不思議なことにこれら3曲はどれも3つの楽章しか持たず、メヌエット楽章すらないという、ディヴェルティメントらしからぬ楽曲だった。3曲セットの最後を飾る本曲(K.138)は、編成は2つのヴァイオリン、ヴィオラ、バッソ(チェロ)の弦4声に、急・緩・急の標準的な楽章配列を採用している。第1楽章アレグロは、強弱のコントラストが印象的な第1主題ではじまる明快なソナタ形式。中間のアンダンテ楽章は三部形式で、繊細な美しい旋律を聴かせる。ロンド形式の終楽章プレストはさらに加速して、軽やかに曲を閉じる。

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第13番

1825年から26年にかけて、ベートーヴェンは3曲の弦楽四重奏曲に取り組んだ。第13番(作品130)、第14番(作品131)、そして第15番(作品132)である。ほぼ同時並行で作曲されたこれら3曲は、従来の4楽章形式からさらに進んで大胆な試みがなされており、(完成順に)第15番は5楽章、第13番は6楽章、第14番に至っては7楽章制となっている。
 1825年11月に完成した第13番は、初演では最終楽章に長大なフーガが置かれていたが、その長さと晦渋さを指摘され、小型のロンド楽章と差し替えられた。そしてフーガのほうは「大フーガ」(作品133)として別個に出版されることとなった。
 第1楽章は、序奏つきのソナタ形式。冒頭で奏でられる荘重な主題旋律は、楽章全体を貫く重要な動機となり、幻想曲のような印象を与える。第2楽章は、三部形式の短いプレスト。第2・第4楽章は、各楽章をつなぐ間奏のような役割を果たしている。第3楽章は、美しく穏やかな三部形式の緩徐楽章。2つの主題は、どこかおどけたような表情を見せてもいる。第4楽章は、アラ・ダンツァ・テデスカ(ドイツ舞曲風)。次楽章への橋渡しとして、優雅なレントラーを聴かせる。第5楽章は、単純な三部形式のアダージョだが、本曲の白眉である。「カヴァティーナ」とは、もともとは素朴な歌謡性をもつ声楽曲を指す。叙情的旋律の極致とも言える美しさを湛えたこの楽章は、ベートーヴェン自身にとっても会心の出来だったようだ。第6楽章は、ロンド形式のアレグロ。上述の通り、初演後に差し替えられた楽章で、もとの大フーガと比べると約半分のボリュームだが、躍動的で愉悦にあふれた音楽となっている。

主催:東京・春・音楽祭実行委員会
共催:東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)
共催:日本経済新聞社
協力:日本音響エンジニアリング株式会社



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(2018/10/29更新)

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