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東京・春・音楽祭 2019

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エレーナ・パンクラトヴァ (ソプラノ) 音楽的な繊細さ、無類のテクニック、圧倒的な舞台での存在感の組み合わせは、新しい世代のドラマティック・ソプラノの歌手たちの中でも群を抜いている。2010年フィレンツェ五月音楽祭で、ズービン・メータ指揮による《影のない女》染物師の妻を初めて演じ、このずば抜けた成功が重要なきっかけとなってこれまでに、12年ミラノ・スカラ座、13年ブエノスアイレスのテアトロ・コロン、13/14年ミュンヘンのバイエルン国立歌劇場、▼続きを見る14年コヴェント・ガーデンのロイヤル・オペラ・ハウス等、著名なオペラハウスに招かれ、成功を収めるようになった。 エカテリンブルクに生まれ、はじめは地元で指揮とピアノを学び、その後、歌手・俳優としてサンクトペテルブルク音楽院を優等で卒業した。イタリアやスペインのいくつかの国際声楽コンクールで優勝しており、偉大なソプラノ歌手レナータ・スコットのもとで数年仕事をした。オペラ歌手としての最初の契約は、ニュルンベルク州立劇場だった。バーゼルでは、《タンホイザー》エリーザベト、ヴェルディ《レクイエム》、ベッリーニ《ノルマ》タイトルロール等を歌った。 これまでの主な出演には、ミラノ・スカラ座で《アッティラ》オダベッラ、フィレンツェでジークリンデ、テアトロ・コロンで《ファルスタッフ》アリーチェ、シュトゥットガルト、ドルトムント、モスクワで《イル・トロヴァトーレ》レオノーラ、ボン、ボローニャ、フィレンツェ、ミュンヘン、ウィーン国立歌劇場でトゥーランドット、バリ、リヨン、ウィーン国立歌劇場でエレクトラ、メキシコシティのベジャス・アルテス宮殿で《神々の黄昏》グートルーネと第3のノルン、デュッセルドルフで《ノルマ》、フランクフルトのアルテ・オーパーでロザリンデ、フランクフルト、ドレスデン、ケルン、フィンランドのサヴォンリンナ・オペラ・フェスティバルで《さまよえるオランダ人》ゼンタ、リヴォルノ、ピサ、ルッカ、モデナで《カヴァレリア・ルスティカーナ》サントゥッツァ、ボン、ミュンヘンでアリアドネ、マンチェスターのブリッジウォーター・ホール、ルートヴィヒスブルク音楽祭、フランクフルト、シュトゥットガルト、オスロでトスカ、フランクフルト、ハンブルク、ロッテルダム、デン・ハーグ、バイエルン国立歌劇場、メキシコシティで《ナブッコ》アビガイッレ等がある。評論家からも聴衆からも熱狂的に受け入れられた演奏としては、東京・紀尾井ホールでのペルゴレージ《スターバト・マーテル》、ミュンヘン摂政宮劇場でのショスタコーヴィチ「交響曲第14番」、フランクフルトのアルテ・オーパーでのマーラー「交響曲第2番」、トリノのMITOフェスティバルでのマーラー「交響曲第8番」における贖罪の女のひとり(グレートヒェン)、北京音楽祭でのマーラー「交響曲第8番」における罪深い女、そしてマルセイユでのロッシーニ《スターバト・マーテル》等が挙げられる。 これまでに、ズービン・メータ、ケント・ナガノ、キリル・ペトレンコ、ラルフ・ヴァイケルト、セミヨン・ビシュコフ、ステファン・ゾルテス、シャルル・デュトワ、ルドルフ・ビーブル、マッシモ・ザネッティ、マルク・アルブレヒト、パオロ・カリニャーニ、ジャナンドレア・ノセダ、ジュリア・ジョーンズ、マルク・スーストロ、ジュリアーノ・カレッラ、ジョン・フィオーレ、マルコ・ギダリーニ、ジョナサン・ノット、アクセル・コーバーといった指揮者や、ティム・アルベリー、ステファン・ヘルハイム、クラウス・グート、チェン・カイコー、セルジオ・ベラ、ナイジェル・ロヴェリー、ポール・カラン、アントニー・ピラヴァッキ、カルルス・パドリッサ、ロベルト・デ・シモーネ、ティルマン・クナーベ、アンドレアス・ホモキ、ロベルト・オスバルド、クシシュトフ・ワリコフスキといった演出家と仕事をともにして来ている。 近年は、ジュネーヴで新制作《フィデリオ》レオノーレ、ドレスデン、ナポリ、リヨンでエレクトラ、ナポリ、ウィーン、ミュンヘンでトゥーランドット、サヴォンリンナでトスカを歌った他、コペンハーゲンで染物師の妻を演じた。バイロイト音楽祭にも《パルジファル》クンドリでデビューして成功を収め、ミュンヘンに招かれて《タンホイザー》ヴェーヌス、ブリュッセルでオルトルートを演じ、アムステルダムでは演奏会形式でエレクトラを歌った。今後の予定としては、バイロイト音楽祭で再び《パルジファル》クンドリ、ベルリン国立歌劇場で染物師の妻を演じる他、ビルバオで《フィデリオ》レオノーレ、バルセロナとシカゴで《カヴァレリア・ルスティカーナ》サントゥッツァ、ハンブルクで新制作の《エレクトラ》、ウィーンで《トゥーランドット》と《仮面舞踏会》に出演する。▲プロフィールを閉じる

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