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東京・春・音楽祭 2017

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マレク・ヤノフスキ (指揮) マレク・ヤノフスキは、ドイツ音楽の伝統を継承する巨匠の一人である。ワーグナーやシュトラウス、ブルックナー、ブラームス、そしてヒンデミットや新ウィーン楽派作品の演奏では世界的に認められており、そのレパートリーの中で幅広く優れた録音を行っている。2002~16年までベルリン放送交響楽団の芸術監督を務め、ベルリンのフィルハーモニーで12~13年に行われたワーグナーのオペラ・チクルスでは、演奏会形式における新たな▼続きを見るスタンダードをつくり上げた。このチクルスの完全版のライブ録音はペンタトーンより16年に発売されている。 「この《リング》の本当の輝きはベルリン放送交響楽団と合唱団、指揮者、そしてレコーディング・チームにある――これぞ21世紀の《リング》だ」(BBCミュージック・マガジン) 2016年7/8月には、バイロイト音楽祭でワーグナーの《リング》チクルスを指揮したが、これは17年にも予定されている。2016/17シーズンは、東京・春・音楽祭でNHK交響楽団との4年間にわたる《リング》チクルスの頂点を飾る《神々の黄昏》を指揮する他、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、ケルンWDR交響楽団、フランクフルト放送交響楽団、ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン国立歌劇場管弦楽団、フェニーチェ劇場管弦楽団、オスロ・フィルハーモニー管弦楽団、サンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団、サンフランシスコ交響楽団を振る予定である。 1939年にワルシャワで生まれ、ドイツで学んだ後、アーヘン、ケルン、デュッセルドルフ、ハンブルクでアシスタントを務め、その後フライブルク(1973-75)、ドルトムント(1975-79)の歌劇場で音楽総監督を務めた。ドルトムントの在任中、急速に注目を浴びるようになり、ヨーロッパの多くの主要な歌劇場に指揮者として招かれる。それはニューヨーク・メトロポリタン歌劇場からバイエルン国立歌劇場、シカゴやサンフランシスコからハンブルク、ウィーンやベルリンからパリにまで及び、70年代後半以降、世界中の主要な歌劇場で定期的に客演しなかったところはほとんどない。 そして90年代以降はオペラの指揮から、壮大なドイツの交響曲レパートリーへと集中する。現在、ヨーロッパと北アメリカの主要なオーケストラの間で非常に高い評価を受けており、世界的な一流のオーケストラに成長させていく手腕だけでなく、ドイツ音楽を核とするレパートリーを持つ指揮者としても評価されている。 1984~2000年の間にフランス国立放送フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務め、フランスだけでなく世界の中でも傑出した楽団へと成長させた。加えて1986~90年にはケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団の首席指揮者を、97~99年はベルリン・ドイツ交響楽団の第1客演指揮者を務めた。また、2000~05年までモンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務め、01~03年にはドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者も務めている。 過去30年間にわたり、数多のオペラ全曲集と、交響曲シリーズを含む膨大な録音を残しており、それらの多くは国際的な賞を受賞している。なかでもシュターツカペレ・ドレスデンと録音したリヒャルト・ワーグナーの《リング》4部作の完全版(1980-83)はこの作品における最も優れた音楽的妙味のある録音の一つとして、今日に至るまで高く評価されている。近年スイス・ロマンド管弦楽団とペンタトーンに録音したブルックナーのチクルスもまた非常に多くの賞賛を得ており、交響曲第3番については、「尋常でない興奮の入り混じった第1楽章から、色彩豊かな第2楽章。壮大な素晴らしい弦楽器セクションとともに、彼は圧倒的に感情の豊かな音楽をつくり上げている。語りかけてくる音楽の何という力強さ、美しさ、そして何と素晴らしい明快さだろう」と「レスムジカ」誌(ジャック・シュミット)に評されている。▲プロフィールを閉じる

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