PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2012-

ふたつの《四季》~ヴィヴァルディ & ピアソラ
ラ・ストラヴァガンツァ東京

プログラム詳細

Photo:青柳 聡
■日時・会場
2012.4.6 [金] 19:00開演(18:30開場)※ この公演は終了いたしました。
東京文化会館 小ホール

■出演
ラ・ストラヴァガンツァ東京
  ヴァイオリン:松野弘明、井上静香、城代さや香、西川茉利奈
  ヴィオラ:篠﨑友美、森口恭子
  チェロ:植木昭雄
  コントラバス:黒木岩寿
  リュート:佐藤亜紀子
  チェンバロ:小森谷裕子
バンドネオン:三浦一馬
ギター:大萩康司
ボーカル:小島りち子

■曲目
~春~
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》より「春」ホ長調 RV.269
  第1楽章 アレグロ speaker.gif[試聴]
  第2楽章 ラルゴ speaker.gif[試聴]
  [ラ・ストラヴァガンツァ東京]
ピアソラ(徳武正和編):タンティ・アンニ・プリマ(アヴェ・マリア)speaker.gif[試聴]
  [大萩康司(G)、黒木岩寿(Cb)]
ピアソラ(弦・J.ブラガート編/バンドネオン&ギター・三浦一馬編)
 《ブエノスアイレスの四季》より「ブエノスアイレスの春」speaker.gif[試聴]
  [三浦一馬(Bn)、大萩康司(G)、松野弘明(Vn)、井上静香(Vn)、
   森口恭子(Va)、植木昭雄(Vc)、黒木岩寿(Cb)]
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》より「春」ホ長調 RV.269
  第3楽章 アレグロ speaker.gif[試聴]
  [ラ・ストラヴァガンツァ東京]

~夏~
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》より「夏」ト短調 RV.315
  第1楽章 アレグロ・ノン・モルト speaker.gif[試聴]
  第2楽章 アダージョ-プレスト speaker.gif[試聴]
  [ラ・ストラヴァガンツァ東京]
ピアソラ(三浦一馬編)
 《タンゴ組曲》より「アンダンテ・ルバート、メランコリコ」speaker.gif[試聴]
  [三浦一馬(Bn)、大萩康司(G)]
ピアソラ:《ブエノスアイレスの四季》より「ブエノスアイレスの夏」 speaker.gif[試聴]
  [三浦一馬(Bn)、大萩康司(G)、松野弘明(Vn)、井上静香(Vn)、
  森口恭子(Va)、植木昭雄(Vc)、黒木岩寿(Cb)]
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》より「夏」ト短調 RV.315
  第3楽章 プレスト speaker.gif[試聴]
  [ラ・ストラヴァガンツァ東京]

ピアソラ(黒木岩寿編)
  チキリン・デ・バチン speaker.gif[試聴]
  ロコへのバラード speaker.gif[試聴]
  [小島りち子(Vo)、三浦一馬(Bn)、黒木岩寿(Cb)]

~秋~
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》より「秋」ヘ長調 RV.293
  第1楽章 アレグロ speaker.gif[試聴]
  [ラ・ストラヴァガンツァ東京]
ピアソラ:《ブエノスアイレスの四季》より「ブエノスアイレスの秋」 speaker.gif[試聴]
  [三浦一馬(Bn)、大萩康司(G)、松野弘明(Vn)、井上静香(Vn)、
   森口恭子(Va)、植木昭雄(Vc)、黒木岩寿(Cb)]
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》より「秋」ヘ長調 RV.293
  第2楽章 アダージョ・モルト speaker.gif[試聴]
  第3楽章 アレグロ speaker.gif[試聴]
  [ラ・ストラヴァガンツァ東京]

~冬~
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》より「冬」ヘ短調 RV.297
  第1楽章 アレグロ・ノン・モルト speaker.gif[試聴]
  第2楽章 ラルゴ speaker.gif[試聴]
  [ラ・ストラヴァガンツァ東京]
ピアソラ:《ブエノスアイレスの四季》より「ブエノスアイレスの冬」 speaker.gif[試聴]
  [三浦一馬(Bn)、大萩康司(G)、松野弘明(Vn)、井上静香(Vn)、
   森口恭子(Va)、植木昭雄(Vc)、黒木岩寿(Cb)]
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》より「冬」ヘ短調 RV.297
  第3楽章 アレグロ speaker.gif[試聴]
  [ラ・ストラヴァガンツァ東京]

【試聴について】
speaker.gif[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、
プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。
ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


出演者

ラ・ストラヴァガンツァ東京 La Stravaganza Tokyo 松野弘明(ヴァイオリン)と黒木岩寿(コントラバス)をリーダーに、ヴィヴァルディの演奏を目的として2008年に創設されたアンサンブル。その名称はヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲集op.4《ラ・ストラヴァガンツァ》からとったもので、「奇妙な」「風変わりな」という意味をもつ。ヴィヴァルディが残した膨大な数の協奏曲の、知られざる傑作の発掘にも力を注いでいる。メンバーにリュートが入っているのも大きな特徴で、古楽奏法や最新の潮流を取り入れた、生き生きとした色彩感豊かな響きが持ち味である。ラ・ストラヴァガンツァ東京はまた、自らを「ヴィヴァルディびと」と称している。これは、千年の昔、自然への愛や繊細な情感を三十一文字(みそひともじ)に込めた「万葉びと」になぞらえ、ヴィヴァルディの演奏を通じて日本人の心の機微を表現したいという思いを表している。

ヴァイオリン:松野弘明 Violin:Hiroaki Matsuno 山梨県甲府市生まれ。2歳よりヴァイオリンを始め、6歳の時に才能教育海外派遣のメンバーとして、アメリカ、カナダへの海外ツアーに参加。また、全日本学生音楽コンクール中学生の部全国第1位に輝く。1986年、桐朋学園大学に入学。在学中日本音楽コンクール第3位、東京室内楽コンクールに入選。1987年サイトウ・キネン・オーケストラの欧州ツアーに最年少メンバーとして参加。翌1988年ニューイングランド音楽院に留学。在学中ニューイングランド室内楽団でコンサートマスター、ソリストとして活躍する。1990年に帰国後、イギリス室内管弦楽団やカメラータ・ドゥ・ロクセルロワ室内管等のヨーロッパ主要オーケストラのソリストに抜擢、国内でも日本の代表的なオーケストラと数多く共演。また、ゲスト・コンサートマスターとして、東京都交響楽団、九州交響楽団等に度々招かれている。ソロリサイタルや室内楽での活躍もめざましく、1996/97年には東京、名古屋、大阪とリサイタルを行い、様々なメディアから絶賛される。これまでにアイザック・スターン、アレクサンダー・シュナイダーといった20世紀を代表するアーティスト達と共演。その高度なテクニックに裏付けられた音楽性と、古典から現代にまで及ぶ幅広いレパートリーは高く評価され、今後の活躍が期待されている。 現在、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の客員コンサートマスターを務めている。

©星野哲也

ヴァイオリン:松野弘明 Violin:Hiroaki Matsuno

ヴァイオリン:井上静香 Violin:Shizuka Inoue, 新潟市出身。桐朋学園大学卒業、同大学院研究科修了。1993年、新潟県音楽コンクール大賞受賞。第72回読売新人演奏会出演。2008年、第6回東京音楽コンクール弦楽部門第2位および聴衆賞受賞。東京交響楽団と共演。2000年、いしかわミュージックアカデミーよりIMA音楽賞を授与され奨学金を得て、米アスペン音楽祭に参加。在学中から「JTが育てるアンサンブルシリーズ」、プロジェクトQ、大垣音楽祭、サイトウ・キネン・フェスティバル松本、小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクト、東京のオペラの森、木曽音楽祭、水戸室内管弦楽団定期演奏会等、多数出演。ロバート・マン、原田禎夫等と室内楽を共演。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の首席メンバーと室内楽を共演し信頼を得る他、マスタークラスでウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の名コンサートマスター、ワルター・バリリ氏に絶賛された。ヴァイオリンを小林すぎ野、鷲尾悠子、原田幸一郎、加藤知子の各氏に、室内楽を店村眞積、山崎伸子、ゴールドベルク山根美代子の各氏に師事。紀尾井シンフォニエッタ東京メンバー。

ヴァイオリン:井上静香 Violin:Shizuka Inoue,

ヴァイオリン:城代さや香 Violin:Sayaka Kinoshiro 江藤俊哉ヴァイオリンコンクール、高崎国際芸術コンクールにて入賞。武生国際音楽祭のオープニングコンサートにてアプローズ賞受賞。若い人のための「サイトウ・キネン室内楽勉強会」に参加。東京文化会館「新進音楽家デビューコンサート」に出演。英国王立音楽院大学院ディプロマコースにスカラーシップを得て入学。2003年度文化庁派遣在外研修員として選ばれる。2004年Dip.RAM賞受賞。群馬県推薦研修員として草津国際音楽アカデミーに派遣される。フランスにおいて国営ラジオ「ミュージックフランス」および国営テレビ「Channel 3」に出演。ドラマ「のだめカンタービレ」のオーケストラメンバーとしてテレビ出演。桐朋学園大学音楽学部、英国王立音楽院ディプロマコースを卒業。Dip.RAM賞受賞。2008年マルシュナー国際ヴァイオリン・ヴィオラコンクールにて第1位。2009年ジュリオ・カルドナ国際コンクールにて第1位およびポルトガル作品における最優秀演奏者賞受賞。2010年サイトウ・キネン・フェスティバル松本「子供のための音楽会」および小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトⅨにてコンサートミストレスを務める。万里の長城杯国際音楽コンクール第1位および中国駐大阪総領事賞受賞。横浜音楽祭「ハマのJACK」にてNHK交響楽団のメンバーを中心とする室内オーケストラと共演。ブレシア国際ヴァイオリンコンクールにてセミファイナリスト。2011年、上毛芸術文化賞受賞。これまでに上記の他、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、ミンホ室内管弦楽団(ポルトガル)等と共演。江藤アンジェラ、江藤俊哉、原田幸一郎、漆原朝子、ジョルジュ・パウク、ジェラール・プーレの各氏に師事。ソロや室内楽の他、小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクト、サイトウ・キネン・オーケストラ、東京のオペラの森、紀尾井シンフォニエッタ東京に出演。2012年春デビューアルバムをリリース。

ヴァイオリン:城代さや香 Violin:Sayaka Kinoshiro

ヴァイオリン:西川茉利奈 Violin:Marina Nishikawa 滋賀県生まれ。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、東京藝術大学音楽学部器楽科卒業。同大学大学院音楽研究科修士課程修了。「平成21年度文化庁派遣新進芸術家海外研修員」に選ばれ渡独、ドイツ国立ベルリン芸術大学に留学。 現在、財団法人ロームミュージックファンデーションより奨学金を得て、同大学にてマーク・ゴトーニ氏のもとで研鑽を積んでいる。2010/11年度ベルリン・ドイツ・オペラ・オーケストラアカデミー生。2010年イタリア・Palazzo Ricciセミナーにてアナ・チュマチェンコ女史に師事し、ショスタコーヴィチのオクテットを共演。第17回ポーランド・ウッジKiejstut Bacewicz国際コンクール第3位入賞(2位なし)。その他ヨーロッパ各地での演奏会、セミナーにも多数出演している。2008~10年、サイトウ・キネン・フェスティバル松本にて、「小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトⅨ」全公演や中国公演に参加、若い人のための「サイトウ・キネン室内楽勉強会」、「子供のための音楽会」や、ロバート・マン指揮チェンバーオーケストラに出演する。
第49回全日本学生音楽コンクール小学校の部第2位入賞。第52回同コンクール中学校の部第2位入賞。第14回「京都芸術祭毎日新聞社賞」受賞。第7回「フォーバルスカラシップ・ストラディヴァリウス・コンクール」入賞。平成17年度「平和堂財団芸術奨励賞」受賞。メンデルスゾーン生誕200年記念スペシャル「メンデルスゾーンの軌跡」(日下部吉彦氏解説)等に出演。2011年1月「松井クラシックのつどい定期演奏会」にてデュオリサイタル開催。室内楽では、原村室内楽セミナーにて「緑の風奨励賞」受賞他、第21回「JTが育てるアンサンブルシリーズ」、札幌・六花亭ホール「期待の若手演奏家シリーズ」に出演。東京藝大チェンバーオーケストラ主要メンバーとしてヨーロッパ公演に参加。東京ニューシティ管弦楽団、藝大フィルハーモニア、大阪センチュリー交響楽団等と共演。宮崎国際音楽祭、別府アルゲリッチ音楽祭、武生国際音楽祭他、多くの音楽祭に出演。五嶋みどり、アイザック・スターン、アーロン・ロザンド、ザハール・ブロン、イヴリー・ギトリス等、著名な演奏家のマスタークラスを多数受講。これまでに、ヴァイオリンを立田あづさ、小栗まち絵、清水高師、ジェラール・プーレ、玉井菜採の各氏に、室内楽を岡山潔、山崎伸子、山口裕之の各氏に師事。

ヴァイオリン:西川茉利奈 Violin:Marina Nishikawa

ヴィオラ:篠﨑友美 Viola:Tomomi Shinozaki 桐朋女子高等学校音楽科を経て1995年、桐朋学園大学を首席で卒業。1992年、東京国際音楽コンクール室内楽部門において齋藤秀雄賞。1994年ライオネル・ターティス国際ヴィオラ・コンクール特別賞。1997年ミュンヘン国際音楽コンクール第3位。在学中よりアメリカのアスペン音楽祭、霧島国際音楽祭、宮崎国際音楽祭、北九州国際音楽祭等、数多くのフェスティバルに参加。現在は室内楽や紀尾井シンフォニエッタ東京、ストリング・アンサンブル“ヴェガ”、ジャパン・チェンバー・オーケストラ等のメンバーとして活躍している。2002年から新日本フィルハーモニー交響楽団首席奏者としても活躍。

©星野哲也

ヴィオラ:篠﨑友美 Viola:Tomomi Shinozaki

ヴィオラ:森口恭子 Viola:Kyoko Moriguchi 桐朋学園大学研究科修了。4歳よりヴァイオリンを始め、東京音楽大学在学中にヴィオラに転向、特待生奨学金を得て同大学を首席卒業、併せてNTTドコモより奨学金を授与される。東京文化会館「新進音楽家デビューコンサート」、読売新人演奏会、「レインボー21サントリーホールデビューコンサート」等に出演。また、小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクト、サイトウ・キネン「若い人のための室内楽勉強会」に参加。宮崎国際音楽祭、東京のオペラの森、JTアートホール室内楽シリーズ、小布施音楽祭等に出演。これまでにヴィオラを店村眞積、兎束俊之、ハルトムート・ローデに、室内楽を原田禎夫、岡田伸夫、渡辺實和子、ロバート・マンに師事。紀尾井シンフォニエッタ東京2009-10シーズンメンバー。オーケストラMAP’S、アンサンブル鴻巣ヴィルトゥオーゾメンバー。現在オーケストラや室内楽を中心に活躍中。

©星野哲也

ヴィオラ:森口恭子 Viola:Kyoko Moriguchi

チェロ:植木昭雄 Cello:Akio Ueki 6歳よりチェロを始める。桐朋学園女子高等学校音楽科(共学)を経て、桐朋学園大学に入学。1994年、第4回日本室内楽コンクールチェロとピアノのデュオ部門で入賞、桐朋学園大学在学中の1994年10月、フランスのリヨン国立高等音楽院に留学。1995年イギリス、マンチェスター国際チェロ・フェスティバルに招かれ参加。同年、第64回日本音楽コンクールチェロ部門入選。1996年イタリア、ラヴェッロ国際室内楽フェスティバルにリヨンクァルテットとして招待され、3夜連続演奏会を行う。1997年、霧島国際音楽祭にて特別奨励賞を受賞。1998年リヨン国立高等音楽院を卒業し、ディプロマを取得。1999年1月より1年間アメリカ、インディアナ大学に留学。2000年6月、東京文化会館主催「新進音楽家デビューコンサート」に出演。2001年11月、津田ホールにてデビューリサイタルを行い、好評を博す。2002年ソニー音楽芸術振興会より第1回齋藤秀雄メモリアル基金賞受賞。2004年、東京フィルハーモニー交響楽団とプフィッツナーのチェロ協奏曲第3番を日本初演。小澤征爾が音楽監督を務めるサイトウ・キネン・オーケストラ、室内アンサンブル「パヴィメント・ジャパン」「ストラヴァガンツァ東京」のメンバー。これまでにチェロを松波恵子、イヴァン・シフォロー、堤剛に師事。室内楽を原田幸一郎、クァルテット・ラヴェル、練木繁夫に師事。

©星野哲也

チェロ:植木昭雄 Cello:Akio Ueki

コントラバス:黒木岩寿 Contrabasss:Iwahisa Kuroki 東京藝術大学卒業、同大学院修士課程修了。1987年、安宅賞受賞。1988年、福島賞受賞。八ヶ岳高原音楽祭、霧島国際音楽祭、ゆふいん音楽祭参加。1989/92/94年ポーランド・ヴィエニャフスキ音楽祭、1992年バルセロナ・カタロニア音楽祭出演。小林研一郎指揮/読売日本交響楽団、ドイツの重鎮ハンス=マルティン・シュナイト指揮/神奈川フィルハーモニー管弦楽団、沼尻竜典指揮/トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズと共演。1990~2004年まで東京藝術大学管弦楽研究部非常勤講師。2001~08年まで神奈川フィルハーモニー管弦楽団首席奏者。2009年より東京フィルハーモニー交響楽団に移籍し首席奏者に就任。現在は水戸室内管弦楽団、サイトウ・キネン・オーケストラ、東京ゾリステン、ジャパン・チェンバー・オーケストラ、トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ、バロック・バンドのパヴィメント・ジャパン、ラ・ストラヴァガンツァ東京のメンバー。兵庫芸術文化センター管弦楽団にも出演している。桐朋学園芸術短期大学、洗足学園音楽大学講師。また、映画音楽(『おくりびと』の録音は記憶に新しい)やコマーシャル、ドラマ等、ジャンルを超えたパフォーマンスで活動中。自らの企画「文化人類学講座」は好評を博している。

©星野哲也

コントラバス:黒木岩寿 Contrabasss:Iwahisa Kuroki

リュート:佐藤亜紀子 Lute:Akiko Sato 東京藝術大学音楽学部楽理科卒。在学中に左近径介と水戸茂雄にリュートの指導を受ける。ドイツ国立ケルン音楽大学でK.ユングヘーネルに師事し、2000年にソリスト・ディプロマ取得。その後、スイスのバーゼル・スコラ・カントルムでH.スミスに師事。2003年に帰国後、2010年3月まで東京藝術大学音楽学部古楽科教育研究助手を務める。演奏ではバロックリュートのソロリサイタル、リュートのデュオ、歌手やアンサンブルとの共演、バロックオペラに出演等、多彩な活動を展開中。2009年には台東区芸術文化支援制度対象事業として音楽物語「ジョン・ダウランド物語」をプロデュースし、好評を博した。また日本リュート協会の会員として、会報にリュートに関する様々なテーマの記事を執筆している。現在、アイゼナハ音楽院リュートクラス講師。アトリエ楽古主宰。

公式サイト  http://atelierlakko.com/

©星野哲也

リュート:佐藤亜紀子 Lute:Akiko Sato

チェンバロ:小森谷裕子 Cembalo:Hiroko Komoriya 桐朋学園大学附属「子供のための音楽教室」に入室。桐朋女子高等学校音楽科、桐朋学園大学音楽学部を卒業。この間、水口和代、山田富士子、江戸弘子の各氏に師事。在学中より、リサイタル、TV、FM、コンクール、CD等で数多くの演奏家と共演している。霧島国際音楽祭、宮崎国際室内楽音楽祭等に定期的に出演。1990年アポロンレコードから『ドラゴンクエスト・オン・ピアノ』のCDを発売。同年、第9回チャイコフスキー国際コンクールで最優秀伴奏賞を受賞。2006年、第1回ガスパール・カサド国際チェロ・コンクールin八王子で原智恵子賞(最優秀伴奏賞)受賞。これまでに、ダニール・シャフラン、ヨゼフ・スーク、ハーヴィ・シャピーロ、マリオ・ブルネロ、エマニュエル・パユ等と共演し、好評を得る。2010年3月まで桐朋学園大学音楽学部弦楽科嘱託演奏員を務める。桐朋学園大学附属「子供のための音楽教室」講師。

チェンバロ:小森谷裕子 Cembalo:Hiroko Komoriya

バンドネオン:三浦一馬 Bandoneon:Kazuma Miura 1990年、東京都世田谷に生まれる。ピアニストの両親とともに幼・小学校の一時期をイタリア(フィレンツェ)で暮らし、現地校に通う。10歳でバンドネオンと衝撃の出会いをし、小松亮太に師事。その後、小松亮太ユニットのメンバーとして、TV朝日系「題名のない音楽会21」に出演の他、横浜赤レンガ倉庫でのアコーディオン奏者cobaとの共演の模様はNHK-FMにて放送された。一方、活動の様子が読売、毎日新聞等にも大きく取り上げられ、朝日新聞朝刊では「ひと」に掲載され話題となる。
2006年、別府アルゲリッチ音楽祭における、バンドネオン界の最高峰と名高いネストル・マルコーニとの出会いは彼に大きな転機をもたらし、その後自作CDの売上で渡航費を捻出してアルゼンチンに渡り、現在に至るまで氏に師事。ブエノスアイレスRC・OLIVOSより表彰される。平成18年度文化庁新進芸術家国内研修生。平成19年度財団法人ヤマハ音楽振興会演奏活動支援奨学生。2007年3月には、すみだトリフォニーホール他にてデビュー・コンサートを開催。同年10月、井上道義の上り坂コンサート(井上道義指揮・神奈川フィルハーモニー管弦楽団)にてマルコーニのバンドネオン協奏曲(日本初演)をもってオーケストラ・デビュー。2008年8月には大植英次指揮・大阪フィルハーモニー交響楽団とピアソラ《バンドネオン協奏曲》を共演、その模様はNHK-TVで放送された。同年10月、イタリア・カステルフィダルド市で開催された第33回国際ピアソラ・コンクール(XXXIII PREMIO e CONCORSO INTERNAZIONALE Citta di Castelfidardo CAT.M)で日本人初、史上最年少で準優勝を果たすという快挙を成し遂げた。
2009年3月、ビクターエンタテインメントよりデビュー・アルバム『タンゴ・スイート』をリリース。同年7月には、第25回〈東京の夏〉音楽祭「ファイナル・ガラ・コンサート」(紀尾井ホール)にて、日本の若き実力派・選りすぐりの若手気鋭の一人として、キンテート(五重奏)を率い演奏。バッハからガーシュウィンまでを編曲・演奏する等、既成の概念にとらわれない意欲的な取り組みや、バンドネオンの可能性を追求する真摯かつ精力的な活動ぶりが2010年9月NHK「トップランナー」に取り上げられ、再放送となる反響を呼ぶ。2011年1月、サントリーホールにて開催された「成人の日コンサート」に出演。同年5月には、別府アルゲリッチ音楽祭に出演し、マルタ・アルゲリッチ女史やユーリー・バシュメット氏、エドゥアルド・フーベルト氏とも共演して話題と絶賛を呼び、自身にとっても大きな転機となった。その後も各氏との親交が続いている。8月には、藤岡幸夫指揮・関西フィルハーモニー管弦楽団とピアソラの協奏曲を演奏。コンサート活動の傍ら、テレビ、ラジオ出演も多数。
また、国内外を問わず幅広いジャンルの楽曲を生み出し続けるヒット・メーカーである作曲家・ピアニストの松本俊明が作詞・作曲・原案を手がけたNHKみんなのうた《エレファン》でバンドネオン演奏を担当(うた:手嶌葵)。2011年10/11月の2ヶ月間、NHK総合テレビ・Eテレ他で連日放送。現在、若手実力派バンドネオン奏者として各方面から注目されている。

公式サイト http://kazumamiura.com/

写真提供:ビクターエンタテインメント(株)

バンドネオン:三浦一馬 Bandoneon:Kazuma Miura

ギター:大萩康司 Guitar:Yasuji Ohagi 高校卒業後にフランスに渡り、パリのエコール・ノルマル音楽院、パリ国立高等音楽院で学ぶ。1998年、ギター国際コンクールとして世界最高峰とされるハバナ国際ギター・コンクールにて第2位及び審査員特別賞(レオ・ブローウェル賞)を受賞。2002年から4年間、イタリアのシエナで開かれるキジアーナ音楽院でオスカー・ギリアに師事し、4年連続最優秀ディプロマを取得。
2003年に行ったワシントンD.C.のジョン・F・ケネディ・センターでの初公演は、インターネットにより全世界に同時配信された。2005年にはキューバの国際音楽見本市「CUBADISCO 2005」にクラシック・ギタリストとしては日本人で初めて招聘され、キューバ国立交響楽団(セナイダ・ロメウ指揮)と《アランフェス協奏曲》を演奏し、大成功を収めた。2006年にはコロンビアのボゴタで開催された「コンペンサール・ギターフェスティバル」に招聘され、ソロ・リサイタルが熱狂的な支持を得た。2007年、韓国、2008年、台湾でのリサイタルも実現。2010年にはキューバにてオルケスタ・シンフォニカ・ナシオナル創立50周年の記念コンサートに招聘され、ピアソラ《ギターとバンドネオンのための二重協奏曲》を演奏し、好評を博した。同年フルート、ヴァイオリンとのトリオで国際交流基金によるカナダ5都市ツアーに参加した他、上海でのギター・フェスティバルにも招聘された。また台湾ではロドリーゴ《アンダルシア協奏曲》、レオ・ブローウェル《ジスモンチアーナ》を披露する等、世界各地に活躍の幅を広げている。
2000年にビクター・エンタテインメントからCDデビュー。これまでに11枚のCDおよび2枚のDVDをリリースしている。ルネサンスから現代曲まで多彩なレパートリーを持ち、ソロから室内楽、協奏曲と幅広く取り組んでいる。ジャズ・ギタリストの渡辺香津美、小沼ようすけらとの共演や、東京シティ・バレエ団とのコラボレーション等、ジャンルを超えた活動を展開し、TV、ラジオ、雑誌での露出も多数。
ギターを萩原博、中野義久(フォレストヒル・ミュージックアカデミー)、福田進一、エドゥアルド・フェルナンデス、ウィリアム・カネンガイザー、キャレル・アルムス、アルベルト・ポンセ、オリヴィエ・シャッサンの各氏に、ソルフェージュを山田順之介、リュート/テオルボ/バロック・ギターをエリック・ベロックの各氏に、室内楽をラスロ・アダディ氏に師事。第6回ホテルオークラ音楽賞、第18回出光音楽賞受賞。宮崎県生まれ。

公式サイト http://ohagiyasuji.cocolog-nifty.com/

ギター:大萩康司 Guitar:Yasuji Ohagi

ボーカル:小島りち子 Vocal:Richiko Ojima 国立音楽大学を経て、同大学院リート科(フランス歌曲専攻)修了。竹村令、島田和子両氏に師事。第3回日仏声楽コンクール入賞。オペラでは、ビゼー《カルメン》カルメン、モーツァルト《フィガロの結婚》ケルビーノ、《コジ・ファン・トゥッテ》ドラベッラ、《魔笛》ダーメⅡ、メノッティ《霊媒》ババ等。ミュージカルでは、《サウンド・オブ・ミュージック》エルザ・院長先生、《オリバー》ナンシー、《アニー》ハニガン等に出演。フランス歌曲コンサートも毎年行っている。現在、オペラ《カルメン》のカルメン役で全国巡演中。
クラシックからポピュラーまで幅広いレパートリーをこなし、その美しく声量のある声と抜群の歌唱力で絶賛されている。近年、タンゴに魅せられ、ピアソラナンバーを中心とするタンゴの世界に足を踏み入れた。2003/04年、日本橋公会堂において「小島りち子 ピアソラを歌う」と題してコンサートを開催する。京谷弘司とクァルテート・タンゴ、森川ともゆきとタンゴ・アンサンブル、小松真知子とタンゴクリスタル等と共演。

ボーカル:小島りち子 Vocal:Richiko Ojima

■曲目解説

ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》
 本作は、協奏曲集《和声と創意の試み》op.8の第1番から第4番に位置付けられているが、現在ではこの4曲が一括りとして演奏されることがほとんどである。
 第1番「春」、第2番「夏」、第3番「秋」、第4番「冬」はそれぞれ3楽章構成で、ヴァイオリン独奏と通奏低音(低音部の旋律へ即興的に和声を付けていくバロック時代の様式で、この作品ではチェンバロで演奏されることが多い)付きの弦楽合奏から成る協奏曲。
 各楽章には季節をイメージした作者不明の短い「ソネット」が添えられていて、ヴィヴァルディは多様な演奏方法を用いて、それらを描写している(例えば、「春」第1楽章の鳥の声を模したトリルなど)。
 出版は1725年で、ボヘミア貴族のモルツィン伯爵ヴェンツェスラウに献呈されている。

ピアソラ:
ブエノスアイレスの四季、タンゴ組曲、タンティ・アンニ・プリマ(アヴェ・マリア)、チキリン・デ・バチン、ロコへのバラード

 タンゴにクラシックやジャズなどの要素を取り入れ、独自の境地を切り拓いたアストル・ピアソラ(1921-1992)の作品は、ジャンルや国境を越えて今も愛され続けている。
 《ブエノスアイレスの四季》は、独立した作品として「ブエノスアイレスの夏」が1965年にまず作曲され、その4年後の1969年に「秋」「冬」「春」が相継いで書かれた。4曲続けて演奏されたのは、完成直後の1969年末から翌年にかけて、ブエノスアイレスのレジーナ劇場でロングラン上演された、ピアソラの五重奏団のリサイタルにおいてが唯一の機会とされている。
 《タンゴ組曲》は3つのタンゴによるもので、1984年の作品。ブラジルのギター・デュオであるアサド兄弟に捧げられている。
 《タンティ・アンニ・プリマ》(アヴェ・マリア)は「何年も前に」という意味を持つ、美しいメロディと伴奏が滔々と流れる秀作。
 《チキリン・デ・バチン》は、ピアソラとのコンビで数多くのヒットを送り出したウルグアイ出身の詩人オラシオ・フェレールの詞によるもので、ブエノスアイレスに実在した「バチン」という屋号のステーキ屋に花を売りに来たチキリン少年のことを歌っている。
 《ロコへのバラード》もまた、ピアソラとフェレールによる大ヒット作の一つ。狂っている男を題材にしたその詩は、フェレールが少し憂鬱な気分でブエノスアイレスの通りを散歩していた時に着想されたといわれている。



主催:東京・春・音楽祭実行委員会 後援:アルゼンチン共和国大使館

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