PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2011-

ミュージアム・コンサート新村理々愛 フルート・リサイタル
~今最も期待される天才、高校生フルート奏者登場!

-本公演は中止となりました-

プログラム詳細

■日時・会場
2011.3.21 [月・祝] 14:00開演(13:15開場)
国立科学博物館 日本館講堂

■出演 
フルート:新村理々愛
ハープ:山崎祐介

■曲目
バッハ:フルート・ソナタ ト短調 BWV1020(伝:C.P.E.Bach, H.542.5)
J.B.ルイエ(グランジャニー編):トッカータ
テレマン:《無伴奏フルートのための12のファンタジー》より第1番 イ長調
サン=サーンス:幻想曲 op.124 speaker.gif[試聴]
フォーレ:即興曲
ダマーズ:《アーリーモーニング》変奏曲
トマジ:ソナチネ
フランセ:5つの小さな二重奏曲
E.パリシュ・アルヴァーズ:マンドリン op.84
ドップラー&ザマラ:カジルダ幻想曲
曲目解説はこちら



【試聴について】
speaker.gif[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、
プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。
ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


出演者

フルート:新村理々愛 Flute: Riria Niimura 1994年東京都生まれ。3歳からリコーダーの教育を受け、6歳でフルートを始める。日本クラシック音楽コンクール全国大会における2度のグランプリ受賞を始め、日本管打楽器コンクール、マクサンス・ラリュー国際フルート・コンクール・ジュニア部門、びわ湖国際フルートコンクール等でいずれも最年少優勝や入賞を果たす。2008年、ランパル国際フルートコンクールに13歳で史上最年少出場。2009年、日本フルート・コンヴェンション・コンクールで史上最年少第1位・吉田雅夫賞を受賞。2010年3月、ミュンヘンで行なわれたドイツ・フルート・フェスティバルに出演、台湾で行なわれた世界クラシック音楽コンクールで金賞を受賞。同年4月、カーネギーホールのガラコンサートに出演。「題名のない音楽会」「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」に度々出演。小学4年生でオーケストラと初共演して以来、東京交響楽団等の国内外多くのオーケストラと共演を重ね、テレビ出演や新聞・雑誌への登場も多い。ザビーネ・ザイフェルト、堀井恵の両氏に師事。現在、東京藝術大学附属音楽高等学校1年に在学中。

フルート:新村理々愛 Flute: Riria Niimura

ハープ:山崎祐介 Harp: Yusuke Yamazaki 東京藝術大学音楽学部を経て同大学大学院修了。ハープを桑島すみれ、篠崎史子、J.モルナールに師事。フランスでL.ラスキーヌ、C.マチューの教えを受け、コンサート活動を開始。東京文化会館、浜離宮朝日ホール等でリサイタルを開く一方、全国各地の主要オーケストラと共演し、ソリスト、室内楽奏者として活躍する。
1994年「新日鉄コンサート」の出演者として津田ホールでリサイタルを開催。1998年11月、パリのサル・ガヴォーのコンサートシリーズに出演、「フィガロ」紙上で好評を博す。2002年7月、ジュネーヴで開催された国際ハープコングレスに出演。2006年にソロ・アルバム『Variation』をリリース。2009年1月には渡邊一正指揮札幌交響楽団とモーツァルトのフルートとハープのための協奏曲を共演し好評を博した。2010年4月には香港でのリサイタル及びマスタークラスを開催する等、国外での活動も行なっている。
演奏活動と併せて作曲家の北爪道夫と共同でコンサートの企画も行なっており、愛知県碧南市では「おもしろクラシック・シリーズ」の企画を担当、第一線で活躍するソリストをゲストに招き、ハープとのアンサンブルをプログラムに加えた個性的なコンサートを開いている。同シリーズは2011年に10年目を迎え、第18回、第19回公演が行なわれる。
第8回村松賞受賞。昭和音楽大学講師 、洗足学園音楽大学講師を務め、後進の育成にも力を注いでいる。日本ハープ協会副会長。

ハープ:山崎祐介 Harp: Yusuke Yamazaki

■曲目解説

J.S.バッハ:フルート・ソナタ ト短調 BWV1020(伝:C.P.E.バッハ, H.542.5)

 ヴァイオリン、もしくはフルートと通奏低音のために作曲されたこのソナタには偽作説があり、現在ではJ.S.バッハの次男カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(1714-1788)の作という説が濃厚である。第1楽章アレグロ、第2楽章アダージョ、第3楽章アレグロで構成された本作は、いずれも18世紀中期にドイツで流行したギャラント様式(バロック音楽への反撥から生まれた、古典派音楽の明晰さに近い音楽様式)の影響が見られ、大バッハの様式美とは異なる、というのがその根拠である。しかし、未だ確固たる証拠は見出されていない(ちなみに、新バッハ全集では当作品を除外している)。

J.B.ルイエ(グランジャニー編):トッカータ

 ジャン=バティスト・ルイエ(1680-1730)は、ベルギー出身のイギリスの作曲家。フルートやオーボエの演奏に長けていたこともあり、残された作品には木管楽器のためのものが多い。この「トッカータ」はアメリカのハープ奏者で作曲家のマルセル・グランジャニー(1891-1975)の編曲による。

テレマン:《無伴奏フルートのための12のファンタジー》より第1番 イ長調

 ドイツ後期バロック音楽の巨匠、ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681-1767)。彼は木管楽器の演奏を得意とし、1732年から翌年にかけて《無伴奏フルートのための12のファンタジー》を書き上げた。J.S.バッハの《無伴奏フルートのためのパルティータ》イ短調BWV1013と並んで、18世紀フルート音楽の頂点に立つ名作である。

サン=サーンス:幻想曲 op.124

 カミーユ・サン=サーンス(1835-1921)によるヴァイオリンとハープのための本作品は、1907年に作曲された。優雅で慎ましやかなハープの伴奏と、美しく穏やかなフルートの旋律が魅力的な、演奏時間13分程度の作品。

フォーレ:即興曲 op.86

 サン=サーンスと並ぶ、フランス近代音楽の大家ガブリエル・フォーレ(1845-1924)による、ハープの技巧を惜しみなく引き出した聴き映えのする小品。のちにピアノ独奏用にも編曲され、《ピアノのための即興曲》第6番op.86bisとしても知られている。

ダマーズ:《アーリーモーニング》変奏曲

 ジャン=ミシェル・ダマーズ(1928-)はフランスの作曲家で、彼の作風は、前衛主義から強い影響を受けたフランス作曲界とは一線を画した、新古典主義的なもの。
 《アーリーモーニング》変奏曲は、素朴なイギリス民謡を主題としたハープとフルートのための作品で、巧みな転調が印象的な変奏曲である。

トマジ:ソナチネ

 アンリ・トマジ(1901-1971)はフランスの作曲家、指揮者。メロディックな作風を特徴とする彼の作品には管楽器のためのものが多く、世界中の管楽器奏者にとって重要なレパートリーとなっている。本作「ソナチネ」はフルート独奏のための、全3楽章からなる作品。

フランセ:5つの小さな二重奏曲

 現代フランスのなかでも保守的作風の重鎮といえるジャン・フランセ(1912-1997)。ストラヴィンスキーやプーランク、ラヴェルからの影響を強く受けつつも、機知に富んだその作品群は、フランスのエスプリを現代にまで引き継いだものと言える。
 《5つの小さな二重奏曲》は1975年の作曲で、「前奏曲」「牧歌」「カンツォネッタ」「夢」「ロンド」と題された小品から成る。

E.パリシュ・アルヴァーズ:マンドリン op.84

 エライアス・パリシュ・アルヴァーズ(1808-1849)は、その技巧をベルリオーズに「魔術師」と絶賛された、イングランドのハープ奏者、作曲家。本作「マンドリン」は1843年から翌年にかけて、ナポリ滞在の折に作曲された小品である。

ドップラー&ザマラ:カジルダ幻想曲

 《ハンガリー田園幻想曲》の作曲家としても知られる、19世紀のヨーロッパで活躍したフルートの名手ドップラー(1821-1883)と、同じくハープの名手アントニオ・ザマラ(1829-1901)による、1850年代後半の共作。ザクセンのエルネスト公による歌劇《カジルダ》のテーマをもとにした、全4楽章の超絶技巧に溢れた作品。

E.パリシュ・アルヴァーズ:マンドリン op.84

 エライアス・パリシュ・アルヴァーズ(1808-1849)は、その技巧をベルリオーズに「魔術師」と絶賛された、イングランドのハープ奏者、作曲家。本作「マンドリン」は1843年から翌年にかけて、ナポリ滞在の折に作曲された小品である。

ドップラー&ザマラ:カジルダ幻想曲

 《ハンガリー田園幻想曲》の作曲家としても知られる、19世紀のヨーロッパで活躍したフルートの名手ドップラー(1821-1883)と、同じくハープの名手アントニオ・ザマラ(1829-1901)による、1850年代後半の共作。ザクセンのエルネスト公による歌劇《カジルダ》のテーマをもとにした、全4楽章の超絶技巧に溢れた作品。



主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:国立科学博物館

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