PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2011-

ミュージアム・コンサート戸田弥生 ヴァイオリン・リサイタル

-本公演は中止となりました-

プログラム詳細

■日時・会場
2011.3.18 [金] 19:00開演(18:15開場)
国立科学博物館 日本館講堂

■出演
ヴァイオリン:戸田弥生
ピアノ:林 達也

■曲目
ブラームス(ハイフェッツ編)
《低音のための5つのリート》op.105より「調べのように私を通り抜ける」 speaker.gif[試聴]
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第7番 ハ短調 op.30-2 speaker.gif[試聴]
ファリャ:《7つのスペイン民謡》 speaker.gif[試聴]
ラヴェル:ツィガーヌ speaker.gif[試聴]
曲目解説はこちら



【試聴について】
speaker.gif[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、
プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。
ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


出演者

ヴァイオリン:戸田弥生 Violin: Yayoi Toda 1993年のエリーザベト王妃国際音楽コンクール優勝以来、日本を代表するヴァイオリニストの一人として、圧倒的な集中力による情熱的な演奏で聴く者を魅了している。
日本の数多くのオーケストラに加え、ニューヨーク・チェンバー・オーケストラ、モスクワ・フィルハーモニー交響楽団、プラハ・チェンバー・オーケストラ、ハーグ・レジデンティ管弦楽団、スウェーデン放送交響楽団、ボン・ベートーヴェン・ハレ管弦楽団、北オランダ・フィルハーモニー管弦楽団、セント・マーティン・アカデミー管弦楽団、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、ベルガモ室内オーケストラ、ドイツ・カンマー・フィルハーモニー等に出演。また、小澤征爾、ユーリー・シモノフ、シュロモ・ミンツ、ジャン=ジャック・カントロフ、アレキサンダー・シュナイダー、スタニスラフ・ブーニン、ジャン・フルネ、ガリー・ベルティーニ、マルタ・アルゲリッチ、フランク・ブラレイ、アブデル・ラハマン・エル=バシャ、ジェラール・コセらとも共演している。
4歳からヴァイオリンを始める。1985年、第54回日本音楽コンクール第1位。桐朋学園大学音楽学部を首席で卒業し、1992年、アムステルダムのスウェーリンク音楽院留学。1993年のエリーザベト王妃国際音楽コンクールで優勝して一躍注目を集め、本格的な活動を開始。1996年にはニューヨークのジュリアード音楽院からディレイ・スカラシップを受け、1年間在籍。1997年、ニューヨーク・デビューを果たし絶賛される。また、オランダの作曲家トリスタン・コイリス(1946~96)からヴァイオリン協奏曲第2番(1995)を献呈され、アムステルダム・コンセルトヘボウで初演した。1999年、カーネギー・リサイタル・ホールで室内楽を中心としたリサイタル「Yayoi and friends」を開催。2009年にはアジアにも活動の場を広げ、上海で室内楽や武漢交響楽団と共演、韓国でジェジュ音楽祭に出演した。2010年4月、オランダとスペインでのヴァイオリン・マスタークラスを、11月にピアノのヴァレリー・アファナシェフとのデュオを東京と福井で行なう。
江藤俊哉、ヘルマン・クレバース、シャルル・アンドレ・リナール、ドロシー・ディレイ他に師事。CDは音楽之友社から『エネスコ、J.S.バッハ 他』『J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ全曲』を、オクタヴィアレコードから『イザイ無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全曲』、珠玉の小品集『子供の夢』をリリースしている。
国内外のコンクールに審査員として招かれ、2005年にはエリーザベト王妃国際音楽コンクールのヴァイオリン部門審査員を務めた。1994年、第4回出光音楽賞を受賞。
使用楽器は、上野製薬株式会社より貸与されている1740年製ピエトロ・ガルネリ。

戸田弥生公式サイト http://yayoi-toda.com/

© Akira Kinoshita

ヴァイオリン:戸田弥生 Violin: Yayoi Toda

ピアノ:林 達也 Piano: Tatsuya Hayashi 作曲家、ピアニスト。東京藝術大学作曲科在学中に日仏現代音楽コンクール及び笹川賞、合唱曲作曲コンクールで第1位を獲得。作曲を三善晃氏に師事。1987〜93年までフランス政府給費留学生として留学し、パリ国立高等音楽院で和声、対位法、フーガ、管弦楽法、作曲、声楽伴奏、ピアノ伴奏、クラヴサン及び通奏低音の各科に入学し、同音楽院で一等賞を得て卒業。またパリエコール・ノルマル音楽院ピアノ科最高課程を首席で卒業、コンサーティストのディプロムを取得。マルメゾン音楽院でピアノ、オルガン、指揮の勉強を続け、ヴィルトゥオーゾ賞を得る。フランス各地でリサイタル、室内楽等の演奏活動を行なう。現在、東京藝術大学助教授。

ピアノ:林 達也 Piano: Tatsuya Hayashi

■曲目解説

ブラームス(ハイフェッツ編):《低音のための5つのリート》op.105より「調べのように私を通り抜ける」

 ブラームスの傑作歌曲集の一つである《低音のためのリート》の第1曲「調べのように私を通り抜ける」は、20世紀の偉大なヴァイオリニスト、ヤッシャ・ハイフェッツ(1901-1987)による編曲が残されている。晩年のブラームス特有の優美で息の長い旋律が、シンプルな伴奏のもと朗々と響きわたる。演奏時間は2分程度。

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第7番 ハ短調 op.30-2

 6番から8番までの3つのヴァイオリン・ソナタは1801年から翌年にかけて作曲され、ロシア皇帝アレクサンドル1世に捧げられた。
 今回演奏される第7番の第1楽章は、ベートーヴェンが第5交響曲で用いたハ短調(テンポ指定も、同交響曲の第1楽章で用いたアレグロ・コン・ブリオと同じ)のテーマで始まる、クレッシェンドの波がドラマティックな楽章。穏やかな第2楽章アダージョ・カンタービレから、溌剌とした第3楽章スケルツォ(アレグロ)を経て、第1楽章の激情が再帰するフィナーレ(アレグロ‐プレスト)によって全曲が閉じられる。

ファリャ:《7つのスペイン民謡》

 原曲は1915年、フランスから帰国したばかりのファリャが作曲した歌曲集で、同年1月にルイザ・ヴェラの独唱と作曲者のピアノにより初演された。旋律には、古くから親しまれているスペインの伝統歌謡が用いられているが、伴奏部の作曲技法は当時としては極めて斬新なもので、パリで知り合ったドビュッシーやラヴェルとの交流が大きく影響していると考えられる。
 今回演奏されるヴァイオリンのための編曲は、ポーランド出身のヴァイオリニスト、パウル・コハンスキ(1887-1934)によるもので、作曲者からのお墨付も得てコハンスキの妻に献呈されている。

ラヴェル:ツィガーヌ

 1924年、ハンガリーのヴァイオリニストであるジェリー・ダラニイのために作曲された。本来はピアノ・リュテラルというツィンバロンの音色に似せたピアノで伴奏するように書かれたが、現在では、ピアノ伴奏、もしくは同年に編曲された2管編成のオーケストラ伴奏をともなって演奏される。
 ジプシー音楽の要素を取り入れた悲哀な雰囲気の漂う旋律が、ヴァイオリンの超絶技巧と華やかで動きの激しい伴奏によって彩られる。演奏時間は10分程度。



主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:国立科学博物館

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