東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2018-
ミュージアム・コンサート上野星矢 フルート・リサイタル
東京藝大在学中にランパル国際コンクールで優勝を飾り、その後カーネギーホールデビューも果たしたフルート界の俊英。共演にはパリで共に学んだ盟友を迎え、フルートとギターの煌めく一夜を。
プログラム詳細
2018:03:22:19:00:00
2018.3.22 [木]19:00開演(18:30開場)
国立科学博物館 日本館講堂
■出演
フルート:上野星矢
ギター:松本大樹
■曲目
イベール:間奏曲

ラヴェル:ハバネラ形式のヴォカリーズ

ファリャ:《7つのスペイン民謡》

1. ムーア人の衣装
2. ムルシア地方のセギディーリャ
3. アストゥリアス地方の歌
4. ホタ
5. ナナ(子守唄)
6. カンシオン(歌)
7. ポーロ
モンティ:チャールダーシュ

ピアソラ:
忘却

リベルタンゴ

ブエノスアイレスの冬

カフェ 1930 (《タンゴの歴史》 より)

ナイトクラブ 1960 (《タンゴの歴史》 より)

[アンコール]
ロドリーゴ:アデーラ
ドビュッシー:シランクス
【試聴について】

イベール:間奏曲
軽妙洒脱な作風で知られるジャック・イベール。1937年に書かれたこの小品は、フルートとギターという編成では先駆的なもの。スペインの香り漂う旋律の繰り返しが、幻惑的な効果を生む。
ラヴェル:ハバネラ形式のヴォカリーズ
フランスのスペイン国境にほど近い小村で生まれたラヴェルは、バスク人の血をひく母の影響か、しばしばスペイン風の作品を書いている。原曲は1907年にピアノ伴奏による歌曲《ハバネラ形式によるヴォカリーズ》として作曲されたもので、スペイン風のエキゾチックな旋律が印象的。ハバネラとはキューバ起源の舞曲のリズムである。
ファリャ:《7つのスペイン民謡》
スペインの作曲家ファリャは、パリ滞在時にドビュッシーやラヴェルらと親交を深めた。《7つのスペイン民謡》の原曲は、パリから帰国したファリャが1915年に書き上げた歌曲集。スペイン各地の古謡をもとにしており、斬新な感性による伴奏部分と、スペインの伝統的な歌謡の美しい旋律が、見事に融け合っている。
モンティ:チャールダーシュ
ヴィットリオ・モンティは、ナポリ生まれのヴァイオリン奏者・作曲家で、この1曲によってのみ知られている。「チャールダ」とはハンガリー語で「酒場」という意味。ゆったりと深い哀愁を込めて奏される部分の「ラッサン」と急速な部分の「フリスカ」からなる。
ピアソラの作品
ピアソラは、従来のタンゴをベースに、クラシックやジャズの要素を融合させて、新たな演奏形態を創り出した。
「忘却」は、マルチェロ・マストロヤンニ主演のイタリア映画『エンリコ4世』(1984)のテーマ曲。
「リベルタンゴ」は1974年の作品で、イタリアに渡ったピアソラの第1作。日本におけるピアソラ・ブームの火付け役ともなった曲である。
「ブエノスアイレスの冬」は、《ブエノスアイレスの四季》中の1曲。《四季》は、独立した作品として「夏」が1965年にまず作曲され、その4年後の1969年に「秋」「冬」「春」が相継いで書かれた。本曲「冬」は深い哀愁を漂わせながらも、その内奥にほとばしる情熱を感じさせる名曲。
《タンゴの歴史》は、1980年代に書かれたフルートとギターのための4部作。アルゼンチン・タンゴがたどった歴史的な時代区分をそれぞれ表現している。第2曲「カフェ 1930」では、すでに1930年代、タンゴは粗削りでエネルギッシュな出自から切り離されて、ロマンティックでノスタルジーを誘う音楽へと変質していた。第3曲「ナイトクラブ 1960」では、お定まりのリズムやメロディを抜け出して、洗練の度合いを深めている。
主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:国立科学博物館
※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
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(2018/03/23更新)