PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2017-

ミュージアム・コンサート「ティツィアーノとヴェネツィア派展」記念コンサート vol.2
中野振一郎(チェンバロ)

ティツィアーノが活躍した16世紀は、ヴェネツィア楽派によるルネサンス音楽の全盛期でした。その繁栄の頂点を極めたガブリエーリの作品を中心に、17世紀前半のバロック音楽の重要な作曲家、フレスコバルディの色彩に溢れた作品まで、名手・中野振一郎のトークと演奏でお楽しみください。

プログラム詳細

2017:03:24:14:00:00

■日時・会場
2017.3.24 [金] 14:00開演(13:30開場)[約60分]
東京都美術館 講堂

■出演
チェンバロ:中野振一郎

■曲目
M.ファーリコ:テデースカ [試聴]
G.ガブリエーリ:カンツォン ハ調
作者不詳:
 エルコレの力 [試聴]
 この谷間には愛と安らぎが
A.ガブリエーリ:カンツォン
ジョスカン・デ・プレ:千々の悲しみ(皇帝の歌) [試聴]
W.バード:笛と太鼓
L.ルッツァースキ:第4旋法のトッカータ [試聴]
G.フレスコバルディ:バレット―コレンテ―パッサカーリ ホ調 [試聴]

※ 当初発表の曲目より変更となりました。

[アンコール]
作者不詳:サルタレッロ
ファーコリ:チンチア夫人のアリア

【試聴について】
[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


チケットについて

■チケット料金(税込)

席種 全席自由
料金 ¥2,100

 ■発売日
  一般発売:2016年12月8日(木)10:00

■曲目解説

M.ファーコリ:テデースカ

マルコ・ファーコリは、16世紀後半に活躍したヴェネツィア出身のオルガニスト、作曲家。その全体像には不明な部分も多く、ファーコリ作と伝えられてはいても、特定できない作品もある。「テデースカ」とはイタリア語で「ドイツの」という意味。

G.ガブリエーリ:カンツォン ハ調

ジョヴァンニ・ガブリエーリは、ヴェネツィア出身の作曲家。ヴェネツィアのサン・マルコ大聖堂の首席オルガニストも務めた人物である。ヴェネツィア楽派の頂点を極め、ルネサンスからバロック音楽への橋渡しの役目を果たした。カンツォンとは、ルネサンス時代に盛んだった器楽曲の形式である。

作者不詳:「エルコレの力」「この谷間には愛と安らぎが」

この2曲は、チェンバロのために初めて作曲されたと伝えられるチェンバロ事始めの作品である。いずれも作者は不詳だが、「エルコレ」とはギリシャ神話に登場する半神半人の英雄ヘラクレスのことで、怪力の持ち主として、古来そのモチーフは西欧芸術において広く用いられた。

A.ガブリエーリ:カンツォン

アンドレア・ガブリエーリは、ジョヴァンニ・ガブリエーリの叔父にあたる人物で、やはりルネサンス期のヴェネツィア楽派を代表する作曲家。「カンツォン」はイタリア語で歌を意味し、16世紀フランスのシャンソンを編曲したものだったが、のちには元の歌曲なしで、最初から器楽用に作曲されていく。

ジョスカン・デ・プレ:千々の悲しみ(皇帝の歌)

ジョスカン・デ・プレは、盛期ルネサンスを代表するフランドル楽派の作曲家。出身はフランス語を話す地域だと言われるが、定かではない。ミサ曲、モテットからシャンソンのような世俗的歌曲まで数多くを残している。

W.バード:笛と太鼓

ウィリアム・バードはエリザベス朝時代に活躍したイングランドの作曲家。本曲が含まれる組曲《戦争》(全15曲)は、戦争にまつわる様々な情景を描いたもので、1590年代に完成した「ネヴェル夫人の曲集」というヴァージナルのための作品集に収められている。

L.ルッツァースキ:第4旋法によるトッカータ

ルッツァスコ・ルッツァースキは、ルネサンス末期、16世紀後半のフェラーラ宮廷で活躍した作曲家。優れた鍵盤楽器奏者であり、マドリガーレの作曲においても大きな影響を及ぼした。トッカータの原義は、合唱の音取り、鍵盤楽器の試し弾きのようなもので、一種の即興曲であった。第4旋法というのはグレゴリオ聖歌の分類に使われた教会旋法の一種で、第4は「ヒポフリギア旋法」に当たる。「ヒポ」とは「下の」を意味し、「フリギアの下」を指す音楽用語である。これらの教会旋法は、やがて長調・短調の別に取って代わられる。

G.フレスコバルディ:バレット − コレンテ − パッサカーリ ホ調

イタリア・フェラーラの裕福な家庭に生まれたジローラモ・フレスコバルディは、17世紀前半におけるイタリア・バロック初期の作曲家で、チェンバロの新しいスタイルを確立したとされる。「バレット」「コレンテ」「パッサカーリ」は、いずれも舞曲の形式を表わしており、2拍子のバレット、3拍子のコレンテ、そして2小節の低音主題が6回現れるパッサカーリで曲を終える。

主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団) 協力:日本音響エンジニアリング株式会社


※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
※ネットオークションなどによるチケットの転売はお断りいたします。

(2017/03/26更新)

ページの先頭へ戻る