PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2017-

ミュージアム・コンサート城戸かれん ヴァイオリン・リサイタル

東京藝術大学在学中より国内外のコンクールで入賞多数、ソリストとしてオーケストラとの共演も重ねる期待の若き才能によるリサイタル。力強さとしなやかさが共存する彩り豊かな音楽性をご堪能ください。

プログラム詳細

2017:04:05:19:00:00

■日時・会場
2017.4.5 [水] 19:00開演(18:30開場)
国立科学博物館 日本館講堂

■出演
ヴァイオリン:城戸かれん
ピアノ:鳥羽亜矢子

■曲目
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調 K.454 [試聴]
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 第2番 イ長調 op.100 [試聴]
パガニーニ:「こんなに胸騒ぎが」 による序奏と変奏曲 イ長調 op.13

(ロッシーニの歌劇 《タンクレディ》 より) [試聴]

武満 徹:妖精の距離 [試聴]
グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ハ短調 op.45 [試聴]

[アンコール]
パガニーニ:カンタービレ
ヴィエニャフスキ:華麗なるポロネーズ 第1番

【試聴について】
[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


チケットについて

■チケット料金(税込)

席種 全席自由
料金 ¥3,600

 ■発売日
  一般発売:2016年12月8日(木)10:00

■曲目解説

モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ K.454

1784年にウィーンで作曲。イタリアの女性ヴァイオリン奏者レジーナ・ストリナザッキのために書かれ、同年の初演も彼女とモーツァルト自身によって行なわれたが、初演当日にピアノ譜が間に合わなかったため、ほぼ真っ白な楽譜でモーツァルトは伴奏したという有名な逸話が残されている。第1楽章は気高いラルゴの序奏で始まり、ソナタ形式の主部はアレグロで溌剌と旋律を歌う。第2楽章アンダンテでは、2つの主題が織りなすほのかな陰影を含んだ情緒が美しい。第3楽章アレグレットはロンド形式で軽やかに小気味よく進み、華やかなフィナーレを飾る。

ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 第2番

ブラームスは夏の休暇中に作曲するのを好んだ。残された3つのヴァイオリン・ソナタは、それぞれ性格は異なるが、いずれも夏に保養地で書かれている。第2番は、スイスのインターラーケンにほど近いトゥーン湖畔で1886年に作曲された。美しい夏の避暑地で、心身ともに充足した時間を映すかのように、この第2番は快活さに満ち、喜びにあふれている。全3楽章で、ソナタ形式の第1楽章の第1主題は、優しい愛に包まれたような旋律をピアノが奏で、そこにヴァイオリンが加わる。第2楽章は、穏やかな抒情性をもつアンダンテの部分と、怪しげに跳ねるスケルツォ風のヴィヴァーチェの部分とが交互に繰り返される。ロンド形式の第3楽章は、深い呼吸で朗々と旋律を歌い、ドラマティックな表情の豊かさを見せる。

パガニーニ:「こんなに胸騒ぎが」による序奏と変奏曲 (ロッシーニの歌劇《タンクレディ》 より)

イタリアの鬼才パガニーニは、ヴァイオリンの超絶技巧を追求した小品の数々で知られる。本曲はパガニーニの死後、出版された曲のひとつで、序奏と主題の提示、3つの変奏、コーダからなる。主題はロッシーニの歌劇《タンクレディ》(1813年初演)の有名な旋律から採られている。《タンクレディ》は、21歳の若きロッシーニが輝かしい成功を収めた全2幕のオペラ・セリアである。

武満 徹:妖精の距離

21歳の若き武満が1951年に書いた作品。37年に発表された瀧口修造の同名詩に想を得ている。この詩集からは翌年にもピアノ作品「遮られない休息Ⅰ」が生まれている。硬質で透き通った和音を響かせるピアノに、繊細で官能的なヴァイオリンの旋律が近づき、離れ、戯れては沈黙し、2つの楽器はその微妙な距離を模索しながら穏やかなクライマックスへと昇り詰めていく。初演は51年の新作曲派協会の第8回作品発表会で、諏訪晶子(諏訪根自子の妹)のヴァイオリンと寺西昭子のピアノで行なわれた。

グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ 第3番

ノルウェーの巨匠グリーグはヴァイオリン・ソナタを3曲残しているが、第3番は、第2番からほぼ20年ぶりに着手された円熟期の作品として評価が高い。イタリアの女性ヴァイオリン奏者テレジナ・トゥーアの訪問が直接のきっかけとなって、1886~87年に作曲された。3楽章構成で、両端の楽章がソナタ形式となっている。第1楽章は情熱的な主題で劇的に幕を開ける。第2楽章は三部形式で、北欧風の静謐な旋律美をもつ主題に対し、中間部には舞曲風の主題が置かれている。第3楽章は逆に、舞曲風の第1主題に、抒情的な第2主題が対置されるが、それが次第に混じり合うように熱を帯びていき、感情的な昂ぶりを見せて曲を締めくくる。

主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:国立科学博物館 協力:タカギクラヴィア株式会社


※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
※ネットオークションなどによるチケットの転売はお断りいたします。

(2017/04/08更新)

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