PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2010-

ミュージアム・コンサート御喜美江+池上英樹~アコーディオンとマリンバの新しい響き 

懐かしさと新しさが共存するアコーディオン、そして広がる音宇宙を自在に彩る打楽器群。そんな2人の息の合った音楽世界がここに。

プログラム詳細

2010:03:19:19:00:00

Photo: Satoshi Aoyagi
■日時
2010/3/19(金) 19:00(18:15開場)

■会場
国立科学博物館 日本館講堂

■出演 
アコーディオン:御喜美江
打楽器・マリンバ:池上英樹

■曲目
ジョン・ゾーン:ロード・ランナー[マリンバ・ソロ]
林 光:マリー・アブラハムのバラード、ぐるぐるまわりの歌
吉松 隆:アトム・ハーツ・クラブ・デュオ
プーランク:愛の小道[マリンバ・ソロ]
ピアソラ:
 天使へのイントロダクション
 ボーデル1900
 白い自転車 [アコ−ディオン・ソロ]
 S.V.P. [アコーディオン・ソロ]
 チキリン・デ・バチン[アコーディオン・ソロ]
 オブリヴィオン speaker.gif[視聴]
 リベルタンゴ speaker.gif[視聴]
※当初発表の曲目より変更になりました。
曲目解説はこちら

[アンコール]
モンティ:チャールダッシュ
モーツァルト:オペラ《フィガロの結婚》より「もう飛ぶまいぞこの蝶々」

【視聴について】
speaker.gif[視聴]をクリックすると外部のウェブサイト「YouTube」へ移動し、視聴いただけます。


出演者

アコーディオン:御喜美江 Mie Miki 東京生まれ。4歳からアコーディオンに親しみ、16歳でドイツ・トロシンゲン市立音楽院へ留学。ハノーバー国立音大ピアノ科でベルンエルト・エーベルトに師事。1973、1974年ドイツ・クリンゲンタール国際アコーディオンコンクールで連続優勝し、同年フランス・アヌシー国際アコーディオンコンテスト」でも第1位を獲得、ドイツを中心に活発な演奏活動を開始した。日本では1977年に岩城宏之指揮/札幌交響楽団でデビュー。1987年にサントリーホール、1988年にカザルスホールのオープニングシリーズに出演。自らの企画によるリサイタル「御喜美江アコーディオン・ワークス」を1988年より毎年開催し、その意欲的なプログラムが常に注目を集めている。彼女のために書かれた新作は50曲を超え、クラシック・アコーディオンの世界的第一人者として幅広い支持を得ている。 1990年、ドイツ・ウェストファーレン州政府芸術奨励賞(音楽部門)をアコーディオン奏者として初めて受賞。ドイツ・フォルクヴァンク音楽大学教授として、また2004年より新疆音楽大学(中国新疆ウイグル自治区)名誉教授として、後進の指導にも力を注いでいる。
CDは『アコーディオン・シーン』(フォンテック)、1997年音楽の友社主宰レコード・アカデミー賞特別部門を受賞した『アコーディオン・バッハ』(アイオロス)、『フランス・バロック集』『スカルラッティ・ソナタ集』(以上キング・インターナショナル)など国内外で25枚以上リリース。最新盤はヨー ロッパの名門レーベル・BISで録音した『グリーク:叙情小曲集』。自然体で綴られるブログも好評。

御喜美江公式ブログ「道の途中で」 http://mie-miki.asablo.jp/blog/

Photo:T. Mochizuki

アコーディオン:御喜美江 Mie Miki

打楽器・マリンバ:池上英樹 Hideki Ikegami 8歳から高校時代までジャズ、ロックのドラマーとして活動。その後クラシックの世界に衝撃を受け、パーカッション、マリンバを始める。大阪教育大学を経て、1996年にフランスへ留学、パリ国立高等音楽院、パリ国立音楽院で学ぶ。1997年、第46回ミュンヘン国際音楽コンクール打楽器部門最高位入賞し、ヨーロッパでの演奏活動を始める。ミュンヘンJazz&Moreフェスティバル、フランス日本年記念公演、ベルリン室内楽フェスティバルなど約50公演を行う。その後1999年ドイツ・カールスルーエ音楽大学に入学、演奏活動を休止し、打楽器を一から学び直す。打楽器奏者だけでなく、ヴァイオリニスト、ピアニスト、オペラ歌手などに師事し、音楽的な研鑽を積む。ベルカント唱法を打楽器に応用したテクニックを基盤とし始める。
2001年に日本に帰国後、現在はリサイタル、ワークショップ、コンチェルトなど全国各地で演奏活動を展開。2004年、佐渡裕指揮/東京都交響楽団定期 演奏会にて石井眞木「アフロ・コンチェルト」のソリストを務める。以降、佐渡裕と度々共演を重ねている。近年では、御喜美江(アコーディオン)、佐藤美枝子(ソプラノ)との共演が話題を呼んでいる。その他、「音楽するカラダ」と題したワークショップも好評。マリンバでの縦横無尽な音楽性や、打楽器の独創的な世界観が常に高い評価を得ている。
2005年青山音楽賞、2006年文化庁芸術祭音楽部門新人賞受賞。

池上英樹公式サイト http://www.hideki-ikegami.com

Photo:Tetsuaki Oda

打楽器・マリンバ:池上英樹 Hideki Ikegami

■曲目解説

ジョン・ゾーン:ロード・ランナー
サックス奏者、ジョン・ゾーン(1953-)は、ジャズ〜前衛・実験音楽〜民族音楽とフリースタイルな作曲家の顔も持つ。もともとの「ロード・ランナー」はアコーディオン・ソロのための作品で、同じ題名のアニメをモチーフにしている。

林 光:マリー・アブラハムのバラード、ぐるぐるまわりの歌
林光(1931-)は、管弦楽から映画音楽まで多くの楽曲を手がけてきたが、その一つに日本語による「声」のための作品がある。「マリー・アブラハムのバラード」と「ぐるぐるまわりの歌」は、ともに作家・長谷川四郎の詩に付曲した歌曲(ソング)である。

吉松 隆:アトム・ハーツ・クラブ・デュオ
クラシック音楽の枠にとどまらない活動を続ける吉松隆(1953-)。「アトム・ハーツ・クラブ・デュオ」の原曲は、福田進一/エドゥアルド・フェルナンデスという二人の名ギタリストのために書かれた二重奏曲。

プーランク:愛の小道
フランシス・プーランク(1899-1963)の「愛の小道」は、フランスの劇作家ジャン・アヌイ(1910~87)の戯曲『レオカディア』に付随する音楽として書かれたシャンソン風の歌曲。

ピアソラ:天使へのイントロダクション、ボーデル1900、白い自転車、S.V.P.、チキリン・デ・バチン、オブリヴィオン、リベルタンゴ
コンサート後半は、アストル・ピアソラ(1921-92)の作品がならぶ。「天使へのイントロダクション」は、「天使の組曲」の導入部。荘重な出だしから徐々に音楽が動き始める。「ボーデル1900」の「ボーデル= bordel」とは「売春宿」。はたしてどんな音楽か? 「白い自転車」は、ピアソラの元妻で歌手のアメリータ・バルタール、詩人オラシオ・フェレール、ピアソラの3人で作ったアルバムに収録された名曲。「S.V.P.」は“S’ il vous plait”(仏語)の略で、英語の“please”と同義。「チキリン・デ・バチン」は、ブエノスアイレスに実在した「バチン」というステーキ屋にやってくる貧しい花売りの少年を歌った哀歌。「オブリヴィオン」(忘却)は、映画『エンリコ四世』(マルチェロ・マストロヤンニ主演)のためのサントラ。最後は名曲「リベルタンゴ」。題名は「自由= libertad」と「タンゴ= tango」から成る造語。



主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:国立科学博物館

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