PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2010-

小菅 優 ピアノ・リサイタル 

NYカーネギーホール、ザルツブルグ音楽祭など世界の音楽シーンで高い評価を集めるピアニスト、小菅優による、ショパン、シューマンを。

プログラム詳細

2010:03:26:19:00:00

Photo: Michiharu Okubo
■日時
2010/3/26(金) 19:00(18:30開場)

■会場
東京文化会館 小ホール 

■出演
ピアノ:小菅 優

■曲目
メンデルスゾーン:ロンド・カプリチオーソ ホ長調 op.14speaker.gif[試聴]
シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集 op.6speaker.gif[試聴]
ショパン:ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 op.35speaker.gif[試聴]
※先に、予定曲目に、ワーグナー(リスト編)の作品が含まれる旨を一部発表いたしておりましたが、
全体のプログラム構成の関係上、演奏者の希望により、今回のプログラムには、ワーグナー(リスト編)の作品は含まれません。

曲目解説はこちら

[アンコール]
ショパン:
 12の練習曲第3番 ホ長調 op.10-3「別れの曲」
 12の練習曲第12番ハ短調 op.10-12「革命」
 24の前奏曲第23番 ヘ長調 op.28-23
 24の前奏曲第16番 変ロ短調 op.28-16
 ノクターン第20番 嬰ハ短調「遺作」

【試聴について】
speaker.gif[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、
プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。
ただし試聴音源の演奏家は、「東京・春・音楽祭」の出演者とは異なります。


出演者

ピアノ:小菅 優 Yu Kosuge 現在ヨーロッパで、高度なテクニックと美しい音色、若々しい感性と深い楽曲理解で最も注目を浴びている若手ピアニストの一人である。特に、「ダイナミックな音楽表現」(ハノーファー・アルゲマイネ紙)や「天使の翼の先端が頬に触れた瞬間を感じさせるピアニシモ」(フランクフルター・アルゲマイネ紙)などの批評を得て、ヨーロッパの聴衆から熱狂的な支持を得ている。2000年、ドイツ最大の音楽批評誌「フォノ・フォルム」よりショパンの練習曲全曲録音に5つ星が与えられたほか、2002年に第13回新日鉄音楽賞、2004年にアメリカ・ワシントン賞、2006年に第8回ホテルオークラ音楽賞、2007年に第 17回出光音楽賞を受賞している。
1983年東京生まれ。東京音楽大学付属音楽教室を経て、1993年よりヨーロッパ在住。9歳よりリサイタルを開き、オーケストラと共演している。ヨーロッパで研鑚を積みながら次々と演奏活動を重ね、その足跡はベルリン、ハンブルク、ミュンヘン、ウィーン、ザルツブルク、パリ、アムステルダム、ブリュッセル、チューリッヒ、モスクワ、アメリカなど、年に40ヵ所以上に及ぶ。
これまでに、国内主要オーケストラとの共演をはじめ、ベルリン交響楽団、フランクフルト放送交響楽団、ハンブルク北ドイツ放送交響楽団、メクレンブルク・フォアポメルン国立劇場オーケストラ、南ドイツ・フィルハーモニーコンスタンツ、サンクトペテルブルク交響楽団、フランス国立放送交響楽団、シンガポール交響楽団などのオーケストラと、また、小澤征爾、ルドルフ・バルシャイ、デニス・ラッセル・デイヴィス、ゲルト・アルブレヒト、アレクサンドル・ドミトリエフ、マックス・ポマー、オスモ・ヴァンスカ、ローレンス・フォスター、クリスティアン・アルミンクなどの各氏と共演している。
2005年にはサカリ・オラモ指揮/フィンランド放送交響楽団との全国ツアーを行ったほか、11月にニューヨークのカーネギーホールでデビュー・リサイタルを行い、高い評価を得た。2006年8月には、ザルツブルク音楽祭で日本人ピアニストとして2人目となるリサイタル・デビューを果たし、西村朗が小菅優のために書いた「カラヴィンカ」を世界初演したことでも話題を呼んだ。また、2008年2月にはサー・ロジャー・ノリントン指揮/シュトゥットガルト放送交響楽団日本ツアーにソリストとして出演した。
2008/09シーズンの主な活動としてタン・ドゥンのピアノ協奏曲「ファイア」の日本初演(タン・ドゥン指揮/NHK交響楽団)、小澤征爾指揮/水戸室内管弦楽団、シャルル・デュトワ指揮/宮崎国際音楽祭管弦楽団、大植英次指揮/ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニーとの共演、サイトウ・キネン・フェスティバルへの参加などが挙げられる。
室内楽にも積極的に取り組んでおり、ジャック・ズーン、カール・ライスター、ポール・メイエ、加藤知子、豊嶋泰嗣、樫本大進、庄司紗矢香、佐藤俊介、アントワン・タメスティ、堤剛らと共演するなど、着実に活躍の場を広げている。 ザルツブルクをはじめ、ラインガウ、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン、シュヴェツィンゲン・モーツァルト、メクレンブルク・フォアポメルン、オランダ、フランスのラ・ロック・ダンテロン、ナントのラ・フォル・ジュルネなど、多くの国際音楽祭からも招かれ各地で活躍している。

小菅 優公式サイト http://www.yu-kosuge.com/

Photo:Steffen Jänicke

ピアノ:小菅 優 Yu Kosuge

■曲目解説

メンデルスゾーン:ロンド・カプリチオーソ ホ長調 op.14
一般には1824年、フェリックス・メンデルスゾーン(1809-47)が弱冠15歳で書いたと言われているが、他説もあり創作時期ははっきりしない。メンデルスゾーンのピアノ作品の中では最も有名なものの1つで、ホ長調による穏やかなアンダンテの序奏部分と、ホ短調による激しいプレストのロンド部分から成る。

シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集 op.6
「ダヴィッド同盟」とは、ロベルト・シューマン(1810-56)が考え出した、俗物主義に対抗する芸術同盟のこと。本曲は当初“フロレスタン”と“オイゼビウス”名義で発表された(シューマン名義の改訂稿もある)。このフロレスタンとオイゼビウスは、シューマンが用いたペンネームであるが、それらは彼自身の二重の人格を表しており、激しく情熱的な人物のフロレスタンと、物静かで瞑想的なオイゼビウスという設定になっている。27歳のときの作品で、のちにシューマンは「ピアノを弾いていて幸せだったときと言えば、これを作曲したときです」と述懐している。

ショパン:ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 op.35
フレデリック・フランソワ・ショパン(1810-49)はこのソナタを1839年の夏、恋人であったジョルジュ・サンドの故郷ノアンで作曲した。そこは、ショパンにとってこの上ない安息の地で、結核の症状も比較的落ち着き、充実した創作活動を行うことができた。すでに2年前に完成していた第3楽章の「葬送行進曲」は、失われた祖国ポーランドを哀悼する想いから書かれたとも言われる。



主催:東京・春・音楽祭実行委員会

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