PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2009-

マックス・エマヌエル・ツェンチッチ~カウンター・テナー・リサイタル

ウィーン少年合唱団のスーパー・スターとしてお馴染みのツェンチッチ。現在もその美声と、エスプリのきいたプログラムで、ヨーロッパで人気を博しています。得意とする、モーツァルトとロッシーニの作品を集めてお届けします。

プログラム詳細

2009:04:10:19:00:00

Photo:青柳 聡
■日時  2009/4/10(金) 19:00開演(18:30開場)

■会場  東京文化会館 小ホール

■出演  カウンター・テナー:マックス・エマヌエル・ツェンチッチ 
     ピアノ:大塚めぐみ
     声楽アンサンブル:東京オペラシンガーズ
       星川美保子、坂上賀奈子、安冨泰一郎、薮内俊弥

■曲目  モーツァルト:
      歌劇《アルバのアスカニオ》K. 111より
       「愛しい人よ、まだ遠くにいる愛しい人よ」
       「ああ、彼女の気高い精神を」
      ロンド ニ長調 K.485[ピアノ・ソロ]
      幻想曲 ニ短調 K.397(385g)[ピアノ・ソロ]
      歌劇《ポントの王ミトリダーテ》K.87(74a)より
       「厳格な父よ、脅かしにやって来るがいい」
     ロッシーニ:歌劇《湖上の美人》より「幸福な壁よ」
     ハイドン:ピアノ・ソナタ ト長調 Hob.ⅩⅥ-40[ピアノ・ソロ]
     ロッシーニ:歌劇《タンクレディ》より「おお祖国よ」
     ドニゼッティ:
      歌劇《ルクレツィア・ボルジア》より
       「あのリミニの戦いで」
       「幸せでありたい方に秘密を教えましょう」
      *出演者の希望により、当初発表の曲目より変更になりました。

     [アンコール]
     オッフェンバック:歌劇《美しきエレーヌ》より
       「メネラス王」 「今夜はラヴィリンスのパブで夕食を」
     J.シュトラウスⅡ世:
      喜歌劇《こうもり》より「お客を呼ぶのは私の趣味で」


出演者

カウンター・テナー:マックス・エマヌエル・ツェンチッチ Max Emanuel Cencic ツェンチッチは、2008年4月のローザンヌ歌劇場での《ジュリオ・チェザーレ》セスト、ウィリアム・クリスティ指揮のルクセンブルク大劇場、ニューヨーク・リンカーンセンター、シャンゼリゼ劇場、カーン劇場、ロンドン・バービカン・センター、ナンシーのロレーヌ国立オペラでの《聖アレッシオ》スポサ、ローザンヌ歌劇場、そして2007/08シーズンで最も成功した、ウィーン・コンツェルトハウスでの《こうもり》オルロフスキーなどで出演している。また、パリ・オペラ座(ガルニエ)、フロヴィレ音楽祭、サン・ドニ音楽祭、ドレスデン聖母教会、クァルテット・ミラノ音楽祭などにて、多くのリサイタルを行っている。 2008/2009シーズンは、バイエルン国立歌劇場でのタメルラーノ(2009年3月と11月)、国立ボルドー・オペラ座でのオットーネ(2009年6月)、カエン劇場、サル・ガボー、アスコナ音楽週間、ヴィシー歌劇場、ローザンヌ歌劇場でのファラモンド、ベルギー王立モネ劇場デビューとしてルネ・ヤーコブス指揮のもと、サティリーノと復讐の女神(2009年2月、3月)を、それぞれ演じる。また、アン・デア・ウィーン劇場、マルセイユ・フェスティバル、ジュネーヴ大劇場などでのリサイタルも予定されている。 チェンチッチは、幼少の頃から歌を学び始め、6才にしてテレビ放送にて《魔笛》より「夜の女王のアリア」を独唱する。1987年から1992年は、ウィーン少年合唱団のメンバーとして、1992年からは同合唱団のソプラノのソリストとして活躍する。 1997年まで、日本やアメリカ、ヨーロッパにて、数多くのリート・コンサートを成功させている。また、ウィーン・コンツェルトハウスにて、グルック作曲《オルフェオ》(1995年)、ポツダムでのガルッピ作曲《田舎哲学者》リナルド、シュヴェツィンゲンとクレモナでのヨメッリ作曲《デモフォンテ》アドラストなど。1996年に、ドロットニングホルムにてグルック《オルフェオ》、コペンハーゲンにてヘンデル《クセルクセス》等のオペラに出演している。 2001年より、カウンター・テナー歌手として活動する。バーゼルにて、コンラッド・ユングへーネル演出のモンテヴェルディ作曲《ポッペアの戴冠》ネローネを演じ、それに対して『オペルンヴェルト』誌にて2003年の最優秀新人歌手として高く評価された。 2004年には、バイロイト・バロック・フェスティバルとポツダム・サンスーシ音楽祭にて、ヴィヴァルディ作曲《貞節なニンフ》のオスミーノを演じる。さらに、《オーロラの誕生》アポロを、何度か演じた。また、ヴィヴァルディの、長い間演じられなかったセレナータ《アンドロメダ・リベラータ》ペルセオを、ロンドン(バービカンセンター)、ロッテルダム(De Doelen)、ボストン(ジョルダン・ホール)、ヴェニス(Teatro Ridotto)、アムステルダム(コンセルトヘボウ)、日本など、世界中の歌劇場にて演じ、東京での上演は非常に高く評価された。カーネギー・ホールでのデビューも、このペルセオ役であった。ヴェニス・バロック・オーケストラとのこの作品の共演の録音は、ドイツ・グラモフォンよりリリースされている。 ヘンデル作品についても評価が高い。2005年には、アラン・カーティス指揮《ポルトガル王ディオニジオ》を、リスボン(サオ・カルロス劇場)、ザンクトガレン(スイス)にて、そしてジャン・カルロ・メノッティが設立に関わった、スポレートの「二つの世界」音楽祭でも演じている。ハレでは、ヘンデルのオラトリオ《サウル》のアルト・パートを、そしてアンブロネー音楽祭では、《グリゼルダ》ロベルト役を演じている。 2005年には、ジェノヴァにて《狂乱のオルランド》メドロ役を演じた。共演した指揮者は、ウィリアム・クリスティ、アラン・カーティス、アンドレア・マルコン、ギュンター・ノイホルト、クリストフ・ルーセ、ミヒャエル・ホフステッター、ルネ・クレマンチッチ、ディエゴ・ファソリス、エドゥアルド・ロペス・バンゾ、ジャン=クリストフ・スピオーシなどである。 国際的に活躍しており、リスボン、ケルン、エッセン、ポツダム、ヴィスバーデン、ヴィテルボ、アイゼンシュタット、ハレ、東京など、様々な都市でのコンサートや音楽祭に出演している。2006年1月には、アントニオ・カルダーラのカンタータを、ウィーン楽友協会ブラームスホールにて歌った。同年1月に、チェンチッチは、ジャーナリストのサンドラ・マイシュベルガーの番組「Die Mozartshow(モーツァルト・ショウ)」(ドイツ国営テレビARD)に出演。《フィガロの結婚》ケルビーノのアリアを歌った。 2006年、2007年には、《ポッペアの戴冠》オットーネをキャピトル劇場にて、ヘンデル《狂乱のオルランド》ルッジェーロをブレーメンとトリノにて、ヘンデル《タメルラーノ》にグラスゴーのスコットランドナショナルオペラとエジンバラにて、《こうもり》オルロフスキーをキャピトル劇場で、ヘンデル《ロドリーゴ》をシャンゼリゼ劇場にて、グルック《エツィオ》ヴァレンティニアーノをドイチェ・オーパー・アム・ラインにて、ヘンデル《トロメーオ》をジェノヴァ・カルロ・フェリーチェ劇場にてそれぞれ演じている。 今後は、マドリード・レアル劇場、ウィーン国立歌劇場、オヴィエド歌劇場、ミュンヘン州立歌劇場、ビルバオのテアトロ・アリアガ、ドレスデン・ゼンパーオーパーなど、各地の主要歌劇場に出演する予定である。 CDも数多くリリースしている。『カンタータ・ダモーレCantata d’amore』は、フランスの音楽雑誌『Recommandé par classica』にて高い評価を受け推薦盤とされた。また、『ヴィヴァルディ・アルバム』と『カンタータ Kantaten』は、音楽ファンや評論家から熱狂的に受け入れられた。2006年6月には、「カプリチオ」レーベルより、DVDとバッソ・コンティヌオとの共演によるD.スカルラッティの作品のCDがリリースされた。ヴァージンEMIからは、2007年3月、アラン・カーディス指揮のヘンデル《フェルナンド》のCDがリリースされた。また2006年10月には、ロッシーニのオペラ・アリア集をレコーディング、2007年にヴァージンEMIよりリリースされ、高い評価を受けている。

マックス・エマヌエル・ツェンチッチ公式サイト  http://www.cencic.net/

カウンター・テナー:マックス・エマヌエル・ツェンチッチ Max Emanuel Cencic

ピアノ:大塚めぐみ Megumi Otsuka オルガニストの父の手ほどきで、幼少の頃にピアノを始める。桐朋学園大学子供のための音楽教室、JMLセミナー作曲科クラスにて作曲法を学ぶ。15歳のときに第2回青少年国際音楽コンクールに入賞。ディヴィッド・ハウエル指揮、東京交響楽団と共演。武蔵野音楽大学在学中には、モーツァルト管弦楽団とモーツァルトのピアノ協奏曲を演奏。 同大卒業後、ポーランド政府給費留学生として、ポーランド国立ワルシャワ・ショパン音楽院、大学院課程を終了。 その後、ウィーンにて、リート伴奏法をエリック・ヴェルバに師事。オペラのコレペティトールとして、フランコ・コレッリ、ヒルデ・ツァーデック、ワルター・ベリー他、数々の声楽家教授のアシスタントを務めるほか、ヨーロッパ各地の歌劇場、音楽祭、などで、リッカルド・ムーティ、クラウディオ・アバド、ズービン・メータ、ホルスト・シュタイン、ゲオルグ・ショルティ、サイモン・ラトルなどの指揮者のもとで活躍。 また、レナータ・スコット、レナーテ・ホルム、トーマス・クヴァストフ、イルディコ・ライモンディ、アンゲリカ・キルシュシュラーガー、アクセル・ガル、マックス・エマヌエル・ツェンチッチなど著名な歌手と共演。欧州の数多くの国際音楽コンクールで公式伴奏者として招待を受け、審査員も務める。現在、ウィーンの最高の伴奏ピアニストとして挙げられ、ジェラルド・ムーアやボールドウィン以来とその評価も高い。国内では、ながさき出島音楽祭マスタークラスの音楽監督や、アウトリーチ事業オーディション審査員、日本各地での公開レッスンなど、後進の指導にあたる他、山形新聞、山形放送の8大事業「海外レディースセミナー」などにおいて講演も行う。 室内楽奏者、作曲家としても活躍。ウィーンをはじめ、ドイツ、イタリア、フランス、スイス、ベルギー、アメリカ、韓国などでピアノ曲、歌曲、室内楽曲などを初演される。ヒーリングミュージック、ジャズとクラシックのクロスオーバー他、音楽のジャンルを問わず、様々なアートと一緒に組んだオリジナルのプロジェクトは欧米、アジアとともに好評を得、数々のCDアルバムリリース、テレビ放送、映像などでも人気上昇中。 1991年、リオ・デ・ジャネイロ国際音楽コンクール日本人初の最高位グランプリ大賞を獲得。1993年、ウィーン国際オペラコンクールにて最優秀伴奏者賞受賞。現在、ウィーン国立音楽大学で教鞭を執る。

ピアノ:大塚めぐみ Megumi Otsuka

主催:東京・春・音楽祭実行委員会

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