東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2016-
ミュージアム・コンサート亀井良信(クラリネット)~現代美術と音楽が出会うとき
巨匠ブーレーズに認められ、騎馬オペラ「ジンガロ」でソリストを務めるなど、多岐に渡る活動をする亀井良信。 現代アートとのコラボレーションは、N響、日フィル、 都響から奏者を迎え4本のクラリネットでお届けします。
プログラム詳細
2016:03:25:19:00:00
2016.3.25 [金] 19:00開演(18:30開場)
上野の森美術館 展示室
■出演
クラリネット:亀井良信、伊藤 圭、芳賀史徳、勝山大舗
■曲目
モーツァルト:ディヴェルティメント 第3番 変ロ長調 K.229(439b)

トマジ:3つのディヴェルティメント
アルベニス(カラベル編):セビーリャ
ベッファ:花火
ブーレーズ:ドメーヌ〜クラリネット独奏のための
プーランク:2つのクラリネットのためのソナタ

ピアソラ:3つのタンゴ

コネッソン:前奏曲とファンク

【試聴について】

~春祭ジャーナル~
チケットについて
■チケット料金(税込)
席種 | 全席自由 |
---|---|
料金 | ¥3,600 |
残席状況 | 本公演は終了いたしました。 |
■一般発売日
2015年12月10日(木)10:00

モーツァルト:ディヴェルティメント 第3番
本曲が含まれる《5つのディヴェルティメント》(439b)については、自筆譜が存在せず、作曲家自身が作成した曲目録にも載っていないことから、作曲年代や真偽が論究の対象となってきた。それゆえ、演奏においても様々な編成・楽器が用いられている。全5曲のなかでは、この第3番が規模・内容ともに最も充実しており、演奏機会も多い。気の張らない、自由で伸び伸びとした旋律に、美しいハーモニーが絡み合う名作である。
トマジ:3つのディヴェルティメント
20世紀フランスの作曲家アンリ・トマジの創作は多岐にわたるが、なかでも管楽器作品は、管楽器奏者の重要なレパートリーとして長く愛されている。この「3つのディヴェルティメント」は、どこか明るいユーモアと長閑な優雅さが感じられる作品で、「嬉遊曲(ディヴェルティメント)」の名の通り、軽快でありながら個性的なアンサンブルの妙を味わうことができる。
アルベニス(カラベル編):セビーリャ
全8曲のタイトルにスペイン各地の地名を冠した《スペイン組曲》は、アルベニスが実際に書いたのは4曲のみで、残り4曲は彼の死後、出版に際して他の楽曲から転用されたものである。この第3曲「セビーリャ」は、もともと作曲された作品のひとつ。スペイン南部・アンダルシアの古都セビーリャの祭りを彷彿とさせる華やかな作品で、中間部では一転して厳かな悲哀に満ちた「サエタ」(捧げ歌)が聴かれる。
ベッファ:花火
フランスの現代作曲家カロル・ベッファはマルチな才能の持ち主で、哲学や数学を学び、ピアニストとしても活動している。4楽章からなる本作は繊細なアンサンブルを本領とし、派手な打ち上げ花火ではなく、あたかも熾火(おきび)から飛び散る火花の一瞬をとらえたかのような印象を与える。
ブーレーズ:ドメーヌ~クラリネット独奏のための
年初に亡くなった現代音楽の巨匠ピエール・ブーレーズが1968年に書いた作品で、「ドメーヌ」とは「領域」という意味のフランス語。クラリネット独奏用と、クラリネットと器楽アンサンブル用の2つの版が存在するが、いずれもクラリネットという楽器による洗練された音響の実験というべき内容を持っている。
プーランク:2本のクラリネットのためのソナタ
プーランクの室内楽曲といえば、管楽器の響きを思い浮かべる向きもあるくらい、この作曲家と管楽器は相性が良い。1918年に書かれたこのクラリネットのための小品は3つの楽章で構成され、特に2分にも満たない両端楽章に現れる跳躍するようなモチーフは、ストラヴィンスキーを思い起こさせる。
ピアソラ:3つのタンゴ
ピアソラ初期のタンゴ曲を3つ集めたサクソフォン四重奏版。「コントラバヘアンド」は「コントラバス+現在進行形」といった造語で、オリジナルはコントラバス独奏のための作品。この曲が作られた1950年代、タンゴにおいてコントラバスがソロをとることは非常に珍しかった。1951年に書かれた「ラ・ミスマ・ペナ」は、ピアソラの本領ともいえる哀切なメロディが胸を打つ、スローテンポな佳品である。「アディオス・ノニーノ」は、ピアソラのセンチメンタルな面が出た名作。1959年、巡業中だったピアソラのもとに父の訃報が届いたが、経済的にも不遇だったため、故郷アルゼンチンへ帰ることができず、ニューヨークでこの父へのレクイエムを書いた。「アディオス」はスペイン語で「さよなら」、「ノニーノ」は父ビセンテの愛称である。
コネッソン:前奏曲とファンク
ファンクの要素を取り入れたクラリネット四重奏のための作品。ギヨーム・コネッソンは1970年生まれの俊英で、現代フランスを代表する作曲家。積極的に他ジャンルの音楽のエッセンスを吸収し、タイトルに「ディスコ」や「テクノ」などの名称が入った作品もある。フランス音楽の伝統を継承しつつ、モダンなセンスも合わせ持った作風は、演奏者のみならずファンが多い。
主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:上野の森美術館
※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
※ネットオークションなどによるチケットの転売はお断りいたします。
(2016/03/25更新)